滋賀県大津市坂本町にある日吉大社は、あっちこっちにお猿さんがいる神社。全国各地に3,800以上ある日吉・日枝・山王神社の総本宮で、2,100年ほど前に創祀されました。
本物のお猿さんも飼われていて、お守りや絵馬もお猿さんです。境内の猿神(まさる)さんを見つけながら、散策してみましょう。
この記事では、日吉大社へのアクセスと駐車場、見どころ、ご利益についてご紹介します。
自然がいっぱいの境内は、マイナスイオンいっぱいのパワースポット。水の力も借りて、体の中から浄化してもらいましょう~。
日吉大社のアクセスは?

日吉大社へ電車・バスでの行き方
京都駅または山科駅からJR湖西線「比叡山坂本駅」で下車します。江若交通バス31系統(比叡山坂本駅行)バスで「日吉大社前」へ向かいます。(1時間に1本間隔です。)
※2021年3月14日までは坂本地域周遊バス(運行日カレンダーあり)38系統が臨時運行されています。運行日カレンダーはこちら。
日吉大社前バス停から赤鳥居をくぐっていくと、「西受付所」があります。そちらで拝観料を支払います。
「比叡山坂本駅」から西へ650mほど歩くと、京阪電車の「坂本比叡山口駅」があり、道を挟んだ反対側に「坂本観光案内所」があります。
そちらにレンタサイクルがあるので、自転車を借りていくのもおすすめです。
住所:大津市坂本6-1-13
電話番号:077-578-6565
営業時間:9:00~17:00 年末年始はお休み
レンタサイクル:電動アシスト付き自転車 1時間250円 1日1,000円(税込)
※予約可
日吉大社へ車で行く・駐車場は?
車で行く場合は、県道316号を西に向かっていき、旧竹林院の駐車場手前の道を右折します。右側に「日吉大社(車両入口)」の看板が出ています。(右手に赤鳥居が見えたら行き過ぎです。)
突き当りを左折して、二宮橋の横にある車用の橋を渡ると「東受付所」があります。
そちらで料金(駐車場代ではなく、拝観料)を支払うと、駐車場の場所を教えてもらえます。(無料駐車場は何か所かに分かれて、50台分ほどあります。)
満車の場合は、近くに大宮川観光駐車場(無料)があります。
日吉大社の見どころは?
山王鳥居と本物の猿

日吉大社にある山王鳥居は、鳥居の上に三角形の屋根がのっかった独特な形をしています。仏教と神道が一緒になった神仏習合の鳥居で、手と手を合わせて合掌してる形から合掌鳥居とも言われています。
日吉大社は、788年に比叡山延暦寺が建立されたときに、比叡山の地主神を祀る守護社となり、794年に平安京遷都のときには、京の魔除け、災難除けを祈る神社として崇敬されるようになりました。
延暦寺が勢力を大きくしていく中で日吉社と一体化していき、どんどん大きくなっていきましたが、1571年の信長の比叡山焼き討ちの時に、日吉社もすべて燃えてしまいました。
信長の死後、秀吉は日吉神社で母親が祈願して生まれた(幼名は日吉丸)ことから、日吉社の復興に尽力しました。その後、1868年に神仏分離令で延暦寺から独立、「日吉大社」となりました。
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山王鳥居の手前の参道脇に「猿塚」があり、盛土に石が出ています。6世紀後半の古墳の石塚のふたが露出していて、年老いた神猿が自分の死期が近づくと、猿塚に入っていくと伝えられています。

山王鳥居をくぐって先に行くと、神馬舎と神猿舎(まさるしゃ)があります。神馬舎には白馬の像が、神猿舎には本物の猿が飼われています。室町時代からずっと境内で飼われているそうです。
江戸時代初期に、天皇が疱瘡にかかると神猿も疱瘡になって、天皇の身代わりになって死んだ、という話も伝わっています。日吉大社の神猿さんの不思議な力の伝説は、いろいろ残っているそうです。
猿は神様のお使いで、「魔が去る」「何よりも勝る」とずっと大切にされてきたんですね。
山王鳥居を通り過ぎてまっすぐ行くと、西本宮があります。
屋根を支えるサルがいる西本宮

西本宮楼門の軒下の四隅には、それぞれ違ったポーズのお猿さん(棟持猿)が屋根を支えています。
蟇股(かえるまた)と呼ばれる、正面の入り口の上には3匹の猿が松の上で遊んでいる彫刻が飾られています。
楼門をくぐる手前に手水舎があります。色とりどりの季節の花が浮かぶ花手水、とってもきれいでテンション上がりますよ。

西本宮本殿(国宝)は1586年再建、日吉造(ひえづくり)という日吉大社特有の屋根(中央と横にひさしがせり出ていて、側面の屋根は短くアンバランスな形)をしています。
日吉大社の中で、西本宮、東本宮、宇佐宮の3社が日吉造になっています。
本殿の床下に「下殿(げでん)」という部屋が作られていて、仏像や仏画を飾って、僧侶が仏事を行っていました。現在は仏像などはなく、特別祈祷を行う場所になっています。
木製の狛犬が、本殿を囲む回廊の上に座っています。「なぜ?」と思って聞いてきたら、本殿に向かって右側が獅子、左側が狛犬なんだそうです。
もともとは獅子も狛犬も本殿の内陣の中で神様をお守りしていたんですが、現在は本殿の前で本殿全体をお守りしてるんだとか。
現在、狛犬は石造りで、本殿前や境内入り口で守護の役目をしています。かつては木造だったので、屋根の下に置かれていたのかもしれませんね。
日吉大社の御朱印は西本宮で
日吉大社の御朱印です😆
— つばき@御朱印 (@Shelling999) March 31, 2019
この御朱印以外にも多くの御朱印が有り
参拝する度に2種づつ頂こうかと思ってます。 pic.twitter.com/ulfxa1ofEi
日吉大社の御朱印は、西本宮の授与所で授けていただきます。日吉大社と山王7社、山王7社の権現名、全部で16体の御朱印があります。
- 山王総本宮 日吉大社
- 日吉大社 西本宮/日吉山王 大比叡大明神
- 日吉大社 東本宮/日吉山王 小比叡大明神
- 日吉大社 宇佐宮/日吉山王 聖真子権現
- 日吉大社 牛尾宮/日吉山王 八王子権現
- 日吉大社 白山宮/日吉山王 客人権現
- 日吉大社 樹下宮/日吉山王 十禅師権現
- 日吉大社 三宮/日吉山王 三宮権現
- 金の御朱印 日吉大社(書置きのみ)
オリジナルの御朱印帳も2種類あります。
東本宮と猿の霊石

西本宮本殿横の門から出て、東本宮へ向かいます。
途中右側に「神輿(みこし)収蔵庫」があり、桃山時代から江戸時代に作られた7基の神輿が展示されています。※収蔵庫は非公開のため、拝観希望は前日までに連絡が必要です。
収蔵庫の反対側には金大巌(こがねおおいわ)に向かう石階段があります。
八王子山頂(標高381m)にある金大巌には急斜面に2つのお社があり、その間に高さ10mほどの大きな岩が祀られています。日吉大社の始まりの場所とされていて、往復で1時間ほどかかります。

東本宮の楼門をくぐると、東本宮本殿(国宝)があります。建物は西本宮と同じ日吉造で下殿もありますが、東本宮の方が飾り金具がピカピカで、豪華な印象です。(平成25年に修復工事が行われたからでしょうか?)
朱色の欄干がとってもきれいです。獅子と狛犬さんも座っていらっしゃいます。

東本宮の楼門から坂を下る途中に、猿がしゃがみこんでいるような形をした猿の霊石があります。来るものに縁を結び、去る者をお見送りしてくれています。
山王鳥居からスタートし、西本宮から東本宮にぐるっと周って、約30分くらいでした。境内のあちこちに水が流れていて、神域を訪れる人たちの身体を清めているそうです。
日吉大社のご利益は?

日吉大社は西本宮と東本宮の2柱が主祭神で、5つの摂社(牛尾宮・樹下宮・三宮宮・宇佐宮・白山宮)から成っています。
ご利益は、方除け・厄除け・縁結び・家内安全・夫婦和合・商売繁盛などですが、日吉神社はもともと、天下泰平・五穀豊穣など国の安寧を祈願する神社でした。
お願い事をするときは、国の安寧(今なら「コロナ退散!」ですね)を願ってから、個人のお願いを祈願するようにしてくださいね。
住所:滋賀県大津市坂本町5-1-1
電話番号:077-578-0009
参拝時間:9:00~16:30
入苑協賛料:大人300円 小人150円
※日吉大社周辺には「おごと温泉」など、温泉が楽しめる観光スポットがあります。散策を楽しんだ後は、ゆっくり温泉でのんびり過ごすのもいいですね。
>>日吉大社の口コミや周辺の宿泊施設の情報を【楽天たびノート】で確認する※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
さいごに
日吉大社へのアクセスと駐車場、見どころ、ご利益についてお伝えしました。
日吉大社は3000本のもみじがあり、紅葉の名所としても有名です。見頃は毎年11月中旬~12月上旬だそうです。もみじの季節に散策も素敵ですよね。
人の嫌なところを「見ざる聞かざる言わざる」、そして悪い(醜い)心を持たない「思わざる」を忘れずに過ごしていきたいですね。
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