郡上八幡城は昭和初期に木造で再建されたお城で、天守再建90周年を迎えました。耐震補強工事(鉄骨で補強)が行われ、現在は真っ白な天守が郡上の街を見下ろしています。
とっても美しいお城なんですが、アクセスは徒歩で行くにも車で行くにも、くねくね道が連続していて、ちょっと大変なんです。
この記事では、岐阜県にある郡上八幡城のアクセスと見どころ、料金、御城印について詳しくご紹介します。
歩くたびに床がギシギシと音を立て、歴史を感じさせる天空の城へ、ぜひ行ってみてくださいね。
郡上八幡城のアクセスは?
郡上八幡城へ向かうくねくね道は大変!
郡上八幡城に行くには、「城下町プラザ」の駐車場側から東へ向かい、「史跡郡上八幡城登口」と書かれた道標石がある坂道を上がっていきます。
道なりに進んでいくと左側に「城山駐車場」があり、右側に郡上八幡城へ向かう山道の入り口があります。
ヘアピンカーブと言えるくねくね道が続く坂道で、アルフォードが曲がり切れずに何回かバックして切り返しながら曲がっていました。
一方通行なので対向車は来ないんですが、狭い急坂に歩行者もいるので、運転には充分気をつけてくださいね。
くねくね道の途中には歩行者用の(ショートカットできる)階段が設置されていますが、舗装された階段ではなく、足場の悪い階段です。
時間短縮になるかもしれませんが、段差の大きなところもあり、坂道を歩いた方が楽かもしれません。
階段には枯れ葉が積もって、石の上は特に滑りやすくなっています。下りに階段を使う場合は注意してくださいね。
城下町プラザから郡上八幡城まで徒歩約20分くらいかかります。徒歩でも車でも大変なくねくね道の先に、見晴らしのいい風景を満喫できる高台があります。
郡上八幡城まで電車バスで行く
名古屋からJR東海道本線で「岐阜駅」へ向かい、JR高山本線に乗り換えて「美濃太田駅」で下車します。またはJR中央線「多治見駅」へ向かい、JR太田線に乗り換えて「美濃太田駅」で下車します。
名古屋駅から特急列車ひだ号で「美濃太田駅」まで行くこともできます(料金は運賃のほかに特急料金が必要です)。
美濃太田駅から長良川鉄道に乗り換えます。長良川沿いを走るローカル列車で、「郡上八幡駅」まで約80分、名古屋からは約2時間ほどかかります。
※郡上八幡の駅舎は昭和4年の開業当時の外観が復元され、国の登録有形文化財となっています。
郡上八幡駅から郡上八幡城までは徒歩で約40分。市街巡回バス「まめバス」に乗って「城下町プラザ」で下車、そこから郡上八幡城まで徒歩約20分です。※まめバス1回100円、1日乗車券200円
※岐阜駅から高速八幡線(ホテル郡上八幡行き)のバスで「城下町プラザ」まで行くことができます。こちらの方が長良川鉄道を利用するよりも20分ほど早く到着します。
郡上八幡城の駐車場
郡上八幡城には「城山公園駐車場」と「山頂駐車場」の2か所の無料駐車場があります。どちらの駐車場にもトイレが完備されています。
- 城山駐車場(17台):郡上八幡城のふもとにある城山公園の駐車場。ここから郡上八幡城まで歩いて15分ほどかかります。
- 山頂駐車場(25台):道幅が狭い急カーブが続く坂道を上がっていきます。全長5.5m以上の車は通行不可。一方通行なので対向車は来ないんですが、運転に不安があるなら、城山駐車場に駐車して徒歩で行くのがおすすめです。
台数が少なめなので、満車の場合は公営駐車場を利用してくださいね。
※バイクで山頂駐車場へ行くことはできません。
郡上八幡の公営駐車場
郡上八幡宮に一番近い駐車場は「郡上八幡城下町プラザ」です。
旧庁舎記念館駐車場(32台)
住所:郡上市八幡町島谷520-1
料金:最初の1時間150円、以降30分50円
郡上八幡博覧館(60台)
住所:郡上市八幡町殿町50
料金:3時間310円
※8:30~17:00
郡上八幡城下町プラザ(24台)
住所:郡上市八幡町殿町69
料金:1回520円
※8:30~17:00
郡上八幡城の見どころは?
郡上八幡城は木造で再建された模擬天守
郡上八幡城はもともとは平城でした。明治時代に入ってから取り壊され、石垣だけが残されていました。
昭和8年に木造で模擬天守(城はあったけれど天守はなかった場所に、推定で建てられた天守)が再建されました。
※石垣は、自然のままの石をほとんど加工しないまま積み上げて、隙間に小さな石を詰めただけの野面(のずら)つみ。それでも崩れない頑丈さがあったから、天守が再建できたんですね。
4層5階建ての木造天守は大垣城を参考に建てられました。1層から2層が吹き抜けになっているせいか、歩くとギシギシと大きなきしみ音が響いて、戦国時代に建てられた城の中にいるような感覚になります。
※大垣城は郡上八幡城再建時には残っていて、昭和11年には国宝に指定されたものの戦争で消失。現在の大垣城は郡上八幡城を参考にして、鉄筋コンクリートで復元されています。
郡上八幡城の天守からの眺め
郡上八幡城は約354mの八幡山にある山城で、高さ17.18m。開け放たれた窓から心地よい風が通り抜けて、郡上八幡の町並みを一望することができます。
上から見下ろす城下町は魚の形をしています。左側が魚の頭で、右側が尾びれの形に見えるので、ぜひ探してみてくださいね。
水の街と言われる郡上八幡は、緑に囲まれた町の東西に吉田川が流れていて、底が見えるくらいの透明度!
紅葉の季節になると赤く色づいたモミジに囲まれて、八幡城が炎に包まれてるように見えます。春は桜、初夏の新緑、粉雪舞う冬と季節によって表情を変え、見る人を魅了します。
※毎年11月には紅葉ライトアップが開催されます。真っ赤な紅葉の中に白い天守が際立って、とってもキレイですよ。
郡上八幡城の人柱の伝説
郡上八幡城の天守前に小さな観音堂が立っています。
郡上八幡城の改修が行われることになった時、どうしても工事がうまくいかず、人柱を立てて完成を祈願することになりました。
人身御供として選ばれたのは百姓の娘でまだ10代だったおよしさん。理不尽な命令でしたが、お城を護るためと真っ白の振袖に城の帯をしめたおよしさんは、お城の下深くへ入っていったという伝説が残されています。
観音堂はおよしさんの霊を祀っています。※郡上八幡城の大手門側の曲輪跡に立つ善光寺にも「およし観音堂」が建てられていて、8月に慰霊祭が行われています。
郡上八幡城の歴史は?
郡上八幡城は戦国時代の末期(1559年)に、遠藤盛数(えんどうもりかず)が戦のため八幡山に布陣したのが始まりとされています。内助の功で名高い山内一豊の妻が、遠藤盛数の娘と言われています。
盛数は美濃の斎藤龍興に仕え、織田信長の軍と戦っています。盛数の死後は息子の遠藤慶隆(えんどうよしたか)があとを継ぎました。
斎藤龍興が信長軍に敗れると、慶隆は信長に仕えて郡上の地をそのまま安堵されます。姉川の戦いで奮戦し、比叡山焼き討ちに参加しながらも、武田信玄や石山本願寺と通じたり、戦国時代を生き残るための駆け引きを行っていたようです。
慶隆は本能寺の変の後、秀吉と対立する織田信孝に仕えていたため追放され、稲葉貞通(いなばさだみち)が城主となりました。貞通は郡上八幡城を改修し、天守台や二の丸、武庫などを増設しました。
郡上八幡城を追い出された慶隆は、徳川家康に許可を得て八幡城を奪還、江戸時代になると郡上藩初代藩主となりました。
遠藤家が5代まで藩主を務めたものの、5代常久が7歳で死去、国替え(移封)で井上家、金森家、青山家と城主を変え、明治3年に石垣だけを残して取り壊されました。
※郡上八幡城の1階に、お城をめぐる歴史が紹介されています。
郡上八幡城の料金は?
郡上八幡城の料金は、高校生以上が大人料金、未就学児は無料です。
大人 | 小中学生 | |
郡上八幡城 | 400円 | 200円 |
郡上八幡博覧館 との共通券 | 750円 | 400円 |
郡上八幡城のチケットは、売店横にあるチケット売り場で購入です。郡上八幡博覧館との共通券は、売店に向かう階段の途中で販売されています。
※郡上八幡博覧館は、大正9年に建てられた税務署を利用した郡上八幡の魅力を伝える郷土ミュージアム。開館時間は9:30~17:00、駐車場は有料(3時間300円)。
郡上八幡宮の御城印の場所は?
郡上八幡城の御城印は、美濃和紙に「郡上八幡城」の文字と歴代城主の家紋が押されています。入場券販売所横の売店にて販売されています。
毎月最終金曜日は、金の御城印が発行されます。※4月6日の「城の日」やゴールデンウィーク最終日に、金の御城印が特別発行されます。
手すき和紙にシルクスクリーン印刷で1枚ずつ作られている御城印です。
郡上八幡城の名城スタンプ
郡上八幡城は「続日本100名城」141番に選ばれています。名城スタンプは、郡上八幡城に入って最初の階段を上がった先に設置されています。
住所:岐阜県郡上市八幡町柳町一の平659
開館時間:9:00~17:00
※6~8月8:00~18:00 11~2月9:00~16:30
休館日:12月20日~1月10日
※城下町花火大会開催日は11:00以降山頂エリア立ち入り禁止
※情報が変更されている場合もありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認くださいね。
さいごに
岐阜県郡上八幡城のアクセスと見どころ、料金、御城印についてお伝えしました。
城山公園から歩いて行くと地味にしんどくてちょっと大変なんですが、天守からの眺めは最高です。
城の美しさや歴史的な雰囲気を堪能してくださいね。
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