愛知県津島市の津島神社は、織田信長や豊臣秀吉に深く信仰された神社ってご存じですか?
伊勢と尾張の交通の要だった津島は、織田家の経済基盤だったため、信長は織田家の家紋(木瓜紋)を津島神社の神紋と同じにして、織田家の産土神(守護神)としたくらい、深く信仰していました。
この記事では、津島神社のご利益と見どころ、御朱印とお守り、おすすめのお土産、アクセスと駐車場についてご紹介します。
桃山時代の建築が残る本殿や楼門、文化財に指定されている社殿をじっくり見てまわると、思わぬ発見があるかも知れませんよ。
津島神社(愛知)のご利益は?
津島神社の天王信仰とご利益は?
津島神社は540年に創建された古社で、全国に約3000社ある天王信仰の総本社です。
天王信仰は牛頭天王(ごずてんのう)に対する信仰です。牛頭天皇は身長が2m以上あり、牛の頭と赤い角を持つ姿で怖れられた仏教の守護神です。
牛頭天皇が妻を探す旅の途中、貧しい蘇民将来の家でもてなしを受けたお礼に、「茅の輪を腰に付ければ、疫病から逃れられる」と伝えたことから、疫病・厄難災除けの神様として信仰されています。
織田信長により「津島牛頭天王社」は氏神として信仰されていましたが、明治維新の神仏分離(神社と寺院をはっきり区別する)で、牛頭天皇をお祀りする神社は、スサノオノミコトをご祭神にする神社として強制的に再編、「津島神社」と改称されました。
津島神社のご祭神はスサノオノミコト(=牛頭天王)、疫病・厄難災除けの他に、夫婦円満、良縁、縁結びのご利益もあるとされています。
津島神社の6社参りとは?
津島神社には本殿を含めた6社に、建速須佐之男命が祀られています。神さまの持つ二面性(荒々しく勇猛果断な側面(荒魂:活動)や、優しくて平和的な側面(和魂:調和))が別々に祀られています。
さらに、人に運によって幸を和える働き(幸魂:幸福)、奇跡によって幸を与える働き(奇魂:霊感)と別れて、境内に祀られています。1人の神様の性格がそれぞれ分かれて祀られてるんですね。
- 本殿(直魂)
- 荒御魂社(あらみたまのやしろ:荒魂) 元は八岐大蛇の霊を祀る蛇毒神社
- 柏樹社(かしわぎのやしろ:奇魂)
- 和御魂社(にぎみたまのやしろ:和魂)
- 居森社(いもりのやしろ:幸魂) 豊臣秀吉の母(大政所)が寄進
- 疹社(はしかのやしろ:和魂)
6社の御祭神を祀っているのはとても珍しいので、ぜひ6社参りで強力なご神徳をいただきましょう。
津島神社は見どころがいっぱい!
国の重要文化財に指定されている楼門は、1591年に豊臣秀吉が寄進したものです。楼門前には神橋があるんですが、こちらは正門ではなく、正門より立派な脇門です。
楼門から赤い鳥居を抜けて東へ100mほど行くと、左手に見上げるほど大きな銀杏(御神木)が立っています。なんと、樹齢600年!なんだとか。愛知県の天然記念物に指定されています。
御神木のところにお旅所があって、楼門を通って神輿が行ったり来たりしていたので、神さまに無礼がないように神橋を構えた楼門が作られたそうです。
正門は拝殿の正面にある南門です。南門は、秀吉公の病気平癒のために秀吉の子・秀頼が寄進したものです。
津島神社の境内には、摂社末社が36社鎮座しています。
南門の外には「菅原社」があり、与謝野晶子が昭和10年に津島神社を参拝したときに詠んだとされる歌碑があります。「二もとの銀杏を於きて自らは赤き津しまの神の楼門」
毎月朔日から1週間ほど、手水舎に花を浮かべた「花手水」が行われています。たまたま参拝に出かけた日は、花はなかったんですが、金魚が泳いでいました…!
よく見たらおもちゃの金魚だったんですが、見たときは「ぎょっ」としました( ´艸`)。でも、手水鉢に金魚って、意外だけどかわいいですね。
津島神社(愛知)の御朱印とお守りは?
津島神社の御朱印
ちょい雲って来た
— 組長 (@yokosuka110) April 5, 2023
愛知県 津島神社様参拝
御朱印と花手水🌸
ふんだんに花使われてますね#花手水#御朱印 pic.twitter.com/KHjwhkU3tr
津島神社の御朱印は、東門をくぐった右手にある神符守札授与所でいただきます。
- 通常御朱印(神社印の上に押される副印が期間ごとに変わります)
- 季節の祭典の期間限定御朱印
- 悪疫退散限定御朱印(終了時期未定)
オリジナルの御朱印帳もあります。藤の花と楼門が描かれた御朱印帳と、天王祭の様子がデザインされた御朱印帳の2種類です。
津島神社のお札とお守り
津島神社には、家の中に悪いものが入り込まないように玄関にお祀りする、須佐之男命が描かれた「悪疫退散門札」があり、初穂料500円で授与していただけます。
今の時代にはぴったりの御神徳がいただける門札も、御朱印と同じく人気があります。
お守は、牛頭天皇が蘇民将来に疫病・厄難除けの御神徳を授けたことにちなんだ「蘇民将来守」や「厄除守」、「病気平癒守り」や「縁結ちりめん守」が人気があります。
住所:愛知県津島市新明町1
電話番号:0567-26-3216
御朱印授与時間:9:00~16:00
津島神社(愛知)のおすすめのお土産は?
津島神社のお土産といえば「あがた」と「くつわ」、日本一硬いといわれる名物菓子です。
津島神社の東門の前にある「あかだ屋清七」さんで販売されている「あかだ」と「くつわ」、創業180年のこのお店では、いまだに手作りで作られてます。
あかだは、弘法大師が悪霊退散を祈願して津島神社にお供えしたことが由来で、米の粉を熱湯で練って丸めたものを菜種油で揚げたお菓子です。
くつわは江戸時代末期に、米の粉を熱湯で練って蒸したものに砂糖と黒ゴマを加えて、くつわ状にして油で揚げたお菓子です。
お店には「あがた」と「くつわ」が入った小袋が200円(税込)で販売されています。口に入れたら…とにかく、硬いんです。
くつわの方は噛むごとに甘みを感じます。あがたはしょうゆ味?と思ったんですが、どうやら菜種油の香ばしさのようです。
どちらも歯が丈夫じゃなきゃ食べられないし、バクバクとたくさん食べられるお菓子でもありませんが、津島神社に参拝されたら、ぜひ、この硬さに挑戦してみてくださいね。
津島神社のアクセス・駐車場は?
津島神社のアクセス電車で行く
名古屋から名鉄「津島駅」まで行きます。
名鉄名古屋駅から名鉄津島線で「津島駅」で下車します。またはJR関西本線で「弥富駅」から名鉄尾西線に乗り換えて「津島駅」で下車します。
津島駅から西に15分ほど歩きます。県道138号→天王通りとまっすぐ歩いて行くと、津島神社にぶつかります。
津島駅から西へ2分ほど歩いたところにレンタサイクルのお店があります。1回500円(税込)なので、自転車でゆっくりまわるのもおすすめです。
住所(貸出・返却場所):津島市天王通り6-34
電話番号:0567-26-3925
貸し出し時間:11:00~19:00
定休日:月曜日
利用料金:500円(税込) ※予約不要
津島神社の駐車場は?
津島神社の南門前(60台)、東門前(40台)の2か所に参拝者用無料駐車場があります。車のお祓いをお願いする場合は、東門前に駐車します。(1月2〜7日は南駐車場)
コインパーキングは津島神社の周辺にはなく、津島駅周辺にあります。
料金:30分100円 最大料金(24時間)600円
料金:1日(24時間)300円
※津島神社まで徒歩8分くらいです。
料金:1日(24時間)200円
※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
↑津島神社はこちらの本の「美容・健康(老若男女の強い味方になってくれる神様!)」で紹介されています。
さいごに
津島神社のご利益や見どころ、御朱印、お土産、アクセスと駐車場についてお伝えしました。
見どころがたくさんある津島神社の楼門側の参道横には神苑があり、神池をぐるっとひとまわりすることができます。季節の花が咲いて、目を楽しませてくれますよ。
疫病・厄難災除けのご利益を願って、津島神社へぜひお出かけくださいね。