空港って、なんだかとってもわくわくする場所ですよね。飛行機だけではなく、普段見る事のない特殊な車が滑走路を走っていて、子供が窓にへばりついてずっと見ている気持ちがよくわかります。
中部国際空港セントレアでは、滑走路から飛行機を間近に見られるツアーがあります。関係者しか入ることができない立ち入り制限エリアに入れちゃうツアーは、日本ではセントレアだけ!
この記事では、セントレア空港の滑走路見学ツアーの迫力満載な見どころと、申し込み方法についてご紹介します。
この記事を読めば、飛行機や空港のことがわかって、空港に遊びに行きたくなっちゃいますよ!
セントレアの飛行機見学ツアーの見どころは?
ツアー開始15分前に集合
中部国際空港(セントレア)の第1ターミナル1階の一番北の端(カプセルホテルTUBE Sqの前)が集合場所です。ツアーの看板↑があります。
ツアー開始15分前に集合して、ツアー全体の説明がありました。そのあと、本人確認(運転免許証・健康保険証・パスポート・学生証が必要です)、荷物検査とボディチェックがあります。
カバンの中のポーチのチャックも開けて、しっかり見られます。ボディチェックはかなり精密なチェッカーで、飴の包み紙でも感知してしまうそうです。
ツアー参加証を首からかけてバスに乗ります。この参加証はツアーの最後にいただけますよ。裏側に参加した日にちが入っています。
バスは自由席となっていましたが、進行方法の左側、運転席側じゃない方に座ってくださいね。見どころは、左側のほうがよく見えますよ!
貨物倉庫と海上保安庁
厳重なダブルチェック(バスに警備員が乗り込んで乗客の確認、チェック後にゲートが開き、次にツアーガイドさんのチェックがあって、バーが上がってバスが通れるんです)を通過して、滑走路へ。
バスは右折して国内線側を走っていきます。駐機してる飛行機の大きさは、近くで見ると迫力あります。DHLの貨物機↑で、窓がない飛行機が駐機していました。
よく見ると、飛行機のタイヤ(前に2本・後ろに8本)の溝は縦にしか入っていません。滑走路には水はけをよくするために左右に溝が入っていて、タイヤに横溝は必要ないそうです。
バスは貨物地区の前へ。長い貨物倉庫内は柱が1本もなく、段差もありません。F1の車が運ばれてきたりするそうですよ。梱包されてパレットに載せられているのかな?と想像しちゃいました。
貨物倉庫の横には海上保安航空基地、海上で何かあった時、ヘリコプターで駆けつけることがあるので、ここに拠点があるんですね。
※ちなみに海上でのSOS、海上保安庁への緊急電話は「118」ですよ。
ド迫力の飛行機の離着陸
バスは滑走路の一番端、進入灯橋付近で止まりました。ここから着陸・離陸する飛行機を見学します。
セントレアの滑走路は幅60m、長さ3500mが1本あります。日本で2番目に長い滑走路です。(1位は成田空港と関西空港の4000m) 大型ジャンボ機が離着陸に必要な長さが3000mと言われていて、それに対応できる長さ、なんですね。
車内から飛行機の離陸を見学した後、バスは滑走路の真ん中あたりを見る事ができる降車ポイントへ。バスを降りで、フェンスに囲まれた中から滑走路を見る事ができます。
離着陸の爆音(といっても、耳を抑えるほどの爆音ではないですよ)と、目の前を離陸していく飛行機は、飛行機に乗ってるときはわからない迫力です。
ドリームリフターに対面!
運よく、ドリームリフターを見る事が出来ました。セントレアでしか見る事ができない、大型ボーイングを改造した特殊貨物機で、後部の胴体部分が膨らんだ、変な形をしています。
世界に4機しかないドリームリフターは、翼の下にエンジンが4つついていて、このずんぐりむっくりな形ゆえに、飛行機の大型部品を解体せずにそのまま運ぶことができます。
機体後方部がパカッと横に開く構造で、ボーイング社の飛行機の部品をアメリカ・シアトルの工場に運びます。飛行機の主翼が縦に2つ並べて丸ごと入っちゃうんですよ。
ボーイング787の飛行機部品の35%が日本で作られているんです。倉庫には、黒く覆われた大型部品が見えました。
この倉庫はボーイング社の持ち物で、アメリカ以外にボーイング社の倉庫があるのは、セントレアの倉庫が世界で初めてだそうです。
滑走路エリアの秘密!?
滑走路には住所が付いています。
中部国際空港の住所は「常滑市セントレア1丁目」、滑走路は「セントレア2丁目」、貨物倉庫が「セントレア3丁目」、近隣ホテルが「セントレア4丁目」、燃料タンクが「セントレア5丁目」です。
滑走路に住所がある、って面白いですね。ちなみに、手紙を出しても受け取る人はいないそうです(笑)。滑走路周辺には芝生が植えられています。
芝が植えられている理由は、砂ぼこりが立たないため、トラブル時のクッション代わりのためで、夜中に芝刈りを行っているそうです。
芝が伸びると虫が出る→鳥がやってくる→鳥が飛行機のエンジンに入るバードストライクが発生する可能性が出てくる、と、マメに手入れされているそうです。
ところどころには鳥をびっくりさせる爆音器が設置されていました。音による威嚇で鳥を追い払うんですね。どこの空港も鳥との戦いは大変そうです。
飛行機の進入角指示灯
飛行機の着陸の進入角度…15度くらいかなって思っていたら、なんと3度なんだそうです。すごく緩やかに降りてくるんですね。
滑走路には4つの進入角指示灯があり、飛行機のパイロットに適正な進入降下角度を教えているそうです。地上から見たら赤いライトが4つしか見えないんですが、3度より高い角度から見ると白いライトなんだとか。
3度ぴったりに合わせるとどう見えるか、というと半分赤、半分白で、赤赤白白のライトに見えるんだそうです。白赤赤赤では角度が低すぎて危険、白白白赤では角度が高すぎて危険、です。
滑走路の端にあるILS(計器着陸装置)から照射される電波で正確な距離を知らせて、ライトで視覚的に降下角度を知らせているんですね。
地上からのアシストもあって、飛行機は無事に滑走路へ着陸できるんだなぁって実感しました。
国際線エプロン
バスは国際線エリアへ入ってきました。大きな飛行機が出発に備えて給油しています。黒い管が翼の根元から伸びていました。(飛行機の燃料タンクは左右の主翼の中にあります。)
気温が低い空中でも燃料が凍らないように、純度が高く水分が少ない「ケロシン」という、灯油に近い燃料が使われています。
機内食を作る建物があり、荷台に冷蔵機能が付いたフードローダー車が搬送準備をしていました。1回の便に2、3台必要なんだそうです。
大型化学消防車が10台待機しているエリアを通過したら、滑走路見学ツアーは終了です。バスの前後についていた警備の車と別れて、ターミナルへ戻ります。
立ち入り制限エリアでの時間は、あっという間でした。見るものすべてが知っているようで知らないものばかり。目の前で見る飛行機の大きさも、目の前に下りてくる飛行機の、タイヤから上がる煙も、ド迫力で興奮しちゃいます。
滑走路見学ツアーの申し込み方法は?
インターネットのHP(申し込みHP:https://aichibus.co.jp/tours/centrair/)から、出発日と時間の空き状況を確認します。
基本的には土日祝日の、①9:00集合 ②13:00集合 の1日2回のツアーが用意されています。
出発日と見学時間、人数を選択します。「ツアーご予約フォーム」より、住所や氏名・生年月日・連絡先などを入力します。確認ボタンを押すと、後日「旅行申込書」が郵送されてきます。
旅行申込書を記入のうえFAXまたは郵便で送りかえします。セントレア空港へ提出する書類になるそうです。
滑走路に出るというのは、大きな危険を伴います。ツアー客側の危険もありますし、ツアー客が危険な状態を作ってしまうことも。
例えば、かぶっていた帽子が風で飛ばされて、飛行機のエンジンに吸い込まれてしまったら、大変なことになってしまいます。
何が起こるかわからないので、きちんとどこの誰が滑走路に出ますって申請が必要なんですね…と納得して、申し込みで住所とか入力したのにまた書くの?…と文句言わずに再度書類を記入して、FAXまたは郵送してくださいね。
※返信用の封筒は同封されていませんでした。
支払いは振込・クレジットカードが選択できます。当日は時間厳守でお出かけくださいね。
旅行代金(税込):6,980円(3歳以上) 2歳以下3,000円
中学生以上は身分証明書(運転免許証・健康保険証・パスポートなど)が必要です。
利用バス会社:愛知バス株式会社
※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
さいごに
中部国際空港セントレアの滑走路見学ツアーの見どころと、申し込み方法についてお伝えしました。離着陸の臨場感は、言葉で伝えられない迫力です。
私が参加した日はお天気が良くなかったので(どんより曇った、風の強い日でした)、写真がイマイチなんですが、臨場感が少しでも伝わると嬉しいです。
滑走路見学ツアーのほかにも「セグウェイガイドツアー」があり、セグウェイに乗って空港見学ができます。(16歳以上で、当日空きがあれば参加できるそうです。)
セントレアは飛行機に乗る、だけの場所じゃなく、1日遊べる施設です。ぜひ一度、滑走路の見学コースで、飛行機を体感してみてくださいね。
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