愛知県西尾市吉良温泉にある幡豆(はず)神社は、平安時代に創建され、桃山時代に建てられた御本殿が残っている古い神社です。
丘の上にある幡豆神社へ、細い参道を上がっていくと、だんだん時間までもさかのぼっていくような感覚になります。
この記事では、幡豆神社のアクセス駐車場と、ご利益、見どころのご本殿についてご紹介します。
行かれる時はぜひ参考になさってくださいね。
幡豆神社のアクセスと駐車場は?
幡豆神社の最寄り駅は、名鉄「吉良吉田駅」、名鉄名古屋本線「安城駅」で名鉄西尾線・蒲郡行きに乗り換えます。またはJR東海道本線「蒲郡駅」から名鉄に乗り換えて、「吉良吉田駅」で下車します。
吉良吉田駅から幡豆神社入り口まで、タクシーで約7分、徒歩では45分ほどかかります。
タクシーを使うか、吉良温泉の送迎サービスがあるホテル(旅館)に宿泊して、ホテルから歩いていくのがおすすめです。
車の場合は、名古屋高速「西尾東IC」から県道42号線で、または東名高速道路「音羽蒲郡IC」からオレンジロード経由国道247号線で、西尾市の南にある吉良温泉へ向かいます。
ちょっと出っ張った蛭子岬の周辺には、約310mの細かい砂のビーチが広がる恵比須海水浴場があり、道路沿いに駐車場(約300台)があります。
駐車場料金は夏季のみ有料で830円/1台(7:00~18:00)、それ以外は無料です。
幡豆神社への入り口は、恵比須海水浴場がある海沿いの道の、蛭子岬があるカーブのところにある「吉良宮崎郵便局」の横にある細い道から上がっていきます。
大きな松の木と、幡豆神社の石碑が立っているので、すぐわかりますよ。
狭い参道の階段を上がっていくと、正面に一の鳥居が見えてきます。振り返ると三河湾が一望できます。
幡豆神社のご利益は?
幡豆神社のご利益は、出世開運、武運長久、商売繁盛、病気平癒、諸願成就などとされています。
幡豆神社は平安時代初期の書物に記載されている、とっても古くからある神社です。足利尊氏や今川義元が参拝したという社伝も残っているんだとか。
一の鳥居をくぐって石畳の参道を歩き、階段を上がって二の鳥居をくぐると、拝殿があります。
岬の丘に鎮座する幡豆神社は、ヤマトタケルに仕え、東征には副将軍として軍功を揚げた建稲種命(たけいなだねのみこと)が祀られています。
東征を終え、建稲種命は水軍を率いて帰路の途中、珍しい水鳥を見つけ、ヤマトタケルに献上しようと捕まえようとして海に落ちて水死してしまいます。
建稲種命の遺骸は岬に流れ着いて、村人たちによって裏山に埋葬されたと伝わっています。
その後(702年)、夢で建稲種命のお墓があることを告げられた文武天皇が、社殿を造営し、建稲種命を御祭神として祀ったのが幡豆神社の由緒とされています。
東征後、陸路で帰路についていたヤマトタケルは、建稲種命の悲報を聞いたときに「あぁうつつかな」と嘆いて、その霊を弔ったのが春日井市の内々(うつつ)神社と言われています。
建稲種命の妹はヤマトタケルと結婚し、ヤマトタケルから預かった草薙剣(くさなぎのつるぎ)を祀って熱田神宮を建てたと言われています。
幡豆神社の御本殿は必見!
拝殿の裏側にある御本殿は1580年(本能寺の変の2年前です)に建てられました。大きく反り返った桧皮葺(ひわだぶき)の屋根がとっても特徴的ですよね。
桧皮葺はヒノキの樹皮を10枚ほど積み重ねて、竹釘で留めてあります(2015年~2016年に本殿の保存修理が行われました)。
本殿左側に熊野社本殿、本殿右側に神明社本殿が並んでいます。同時期に建てられた3社は、圧倒的な存在感が漂う、風格あるお社です。
※本殿は国の重要文化財、熊野社本殿と神明社本殿は県指定の有形文化財に指定されています。
本殿横の脇殿には石清水八幡宮、金刀比羅宮、津島神社、秋葉神社が祀られていて、おみこしが展示されています。脇殿の南側に龍神社、神明社本殿横に山住社、境内脇に赤い鳥居が立ち並ぶ稲荷社もあります。
拝殿に右手に社務所らしき建物があるんですが、ぴっちりと扉が閉められていました。御朱印もあるようなんですが、確認できませんでした。
住所:西尾市吉良町宮崎前留谷60-1
例祭:10月の第1日曜日
※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
さいごに
西尾市吉良温泉にある幡豆神社のアクセス駐車場と、ご利益、見どころについてお伝えしました。
ご本殿って近くで見ることができない神社が多いんですが、拝殿の裏側にある国の重要文化財に指定されたご本殿をじっくり見ることができるので、ぜひ、眺めてきてくださいね。
幡豆神社に行かれるなら、夏季シーズンを外した時期がおすすめです。
静かな古社からキラキラ光る海を眺めて、時間を忘れてゆったり過ごしてみてくださいね。
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