名古屋市南区にある笠寺観音は、正式名が「笠覆寺(りゅうふくじ)」、名古屋城の鬼門を守る尾張4観音の1つです。
2025年の恵方は「荒子観音」ですが、毎年、笠寺観音の節分会にはたくさんの屋台が出店し、前夜祭は深夜までたくさんの参拝客でにぎわいます。
この記事では、笠寺観音の節分会について、ご利益、境内の見どころ、アクセス駐車場についてご紹介します。
防寒対策をしっかりしてお出かけくださいね。
2025年の笠寺観音節分会について

日時:2月1日(土)20:00~24:00
開運厄除け大護摩祈祷
※19:30~23:45本堂内で受付
※24:30閉堂
節分会豆まき祈祷
日時:2月2日(日)9:00~16:00
開運豆まき護摩祈祷
※19:00閉堂
笠寺観音は、徳川家康が名古屋城築城の際に、名古屋城を中心にして鬼門の方角にある4つのお寺を鎮護(尾張四観音)として定めたうちの1つ。
節分の恵方は、笠寺観音→竜泉寺観音→荒子観音→笠寺観音→甚目寺観音と、5年で一巡するようになっています。※笠寺観音だけは、2〜3年に1回の周期でまわってきます。
2025年は荒子観音で、2026年は笠寺観音です。恵方の年でなくても、笠寺観音の節分祭りには多くの方が参拝に訪れます。
節分前夜祭の厄除け護摩祈祷のお布施は、5,000円~、15,000円~、30,000円~の3種類。豆まき祈祷券は1人6,000円で、前売り券と当日券があります。
笠寺観音の名物縁起物「福ひいらぎ(2,000円)」、「祈祷福豆(300円)」は本堂内で求めることができます。
笠寺観音節分会の屋台
笠寺観音の節分会では、名鉄「本笠寺駅」を出たすぐから屋台(露店)が並び、とっても賑やか。名鉄「本笠寺駅」から徒歩5分ほどですが、数えきれないほどの屋台を見ながら歩くことができます。
「笠寺西門」の交差点から笠寺観音の西門までの道路の左右には屋台が立ち並び、山門を過ぎた境内も屋台が所狭しと連なっています。
笠寺観音周辺の道路にも屋台が並びます。節分前夜祭の日は夜遅くまで、節分会当日は10:00過ぎからオープンする屋台が多いです。
笠寺観音節分会の御朱印

笠寺観音の節分を含む2月9日(日)まで、書き置きのご朱印となります(なごや七福神の大色紙を除く)。
御朱印は、8:00~16:00に本堂の右手にある寺務所にて、いただくことができます。
- 大悲閣
- 大聖ふ動尊(不動明王)
- 尾張三十三観音霊場 第3番札(本尊十一面観世音菩薩)
- 東海三十六不動尊霊場 第15番札
- なごや七福神めぐり 恵比須神
- 名古屋二十一大師霊場 第16番札
※尾張三十三観音霊場、東海三十六不動尊霊場(お札を貼る台紙もあります)、なごや七福神めぐり、名古屋二十一大師霊場は、専用の御朱印帳があります。
笠寺観音のご本尊・十一面観音菩薩さまは本堂に、弘法大師、恵比須神、不動明王は護摩堂にいらっしゃいます。お参りしてから御朱印を頂いてくださいね。
住所:名古屋市南区笠寺町上新町83
電話番号:052-821-1367
御朱印受付時間:8:00~16:00
笠寺観音のご利益

笠寺観音のご利益は、縁結び・開運厄除けと言われています。
本堂東前の「玉照堂」には、藤原兼平・玉照姫ご夫妻が祀られています。
藤原兼平は、雨の中の観音さまに自分の笠をかぶせた娘を見初めて、妻(玉照姫:たまてるひめ)として迎えました。
兼平と玉照姫は巡り合った縁に感謝して、930年に現在の場所に仏殿を建てて観音さまを安置、「笠をかぶった寺=笠覆寺(りゅうふくじ)」としたことから、笠寺の名前の由来になっています。
藤原兼平と玉照姫のご縁にあやかって、良縁を求める参拝者が後を絶ちません。
他にも、家内安全や身体健康、病気平癒、商売繁盛などのご利益もあるとされています。
笠寺観音のおもかる地蔵さま

護摩堂の南側に「おもかる地蔵さま(抱き地蔵さま)」という小さなお地蔵さまが置かれています。願い事を心で念じながら、両腕でそっと抱き上げて、お参りします。
大きさが違うので、小さめのお地蔵様を抱き上げてみたのですが…それでもずっしりと重いです。願いを叶えるには、時間をかけて努力しなさいってことですよね。
願いによって重さが変わる、と言われていますが、その微妙な重さの違いはなかなか実感できません。しっかり足を踏ん張って、抱き上げてみてくださいね。
笠寺観音の六地蔵さま

笠寺観音の西門横にある「六地蔵堂」には、生きとし生けるものたちの苦悩を救おうとされる、6体のお地蔵さまがいらっしゃいます。
罪を犯すこと、嫉妬すること、自分を反省せず人を打ち負かそうとする愚かさ、病気や貧困、手に入れたものを失う恐怖など、生きていると必ず自分の身におとずれる苦しみがありますよね。
どんな人でも、どんな苦しみも、分け隔てなく光を与えてくれる六地蔵さま、もし何か気に病んでることがあれば、お伝えしてみてくださいね。
笠寺観音の見どころ
笠寺観音は733年、浜辺に打ち上げられた霊木で十一面観音を彫って、お寺を建立して祀ったのが始まりと言われています。
境内には、歴史を知ることができる場所も残されています。
徳川家康が今川義元に引き取られた場所

徳川家康がまだ「竹千代」と呼ばれていたころ、数え6歳で駿府の今川義元へ人質として送られる護送の途中で、尾張の織田信秀(信長の父)へ送られてしまいます。
2年後、今川軍との戦いで、今川方に生け捕りにされた織田信広(信長の兄)と、織田方の竹千代が、笠寺観音で人質交換されることになりました。
竹千代は今川義元のいる駿府へ引き取られました。そんな歴史の一幕の舞台となった笠寺観音の多宝塔の前に「人質交換之碑」が残されています。
笠寺観音と宮本武蔵

本堂の東側に、薬師如来さまを祀った医王殿(薬師堂)と、阿弥陀如来さまを祀った善光寺堂のあいだに、武蔵の弟子によって建てられた宮本武蔵の供養碑があります。
巌流島の戦いから10年以上がたち、宮本武蔵は尾張徳川家に兵法指南役として仕官したいと、笠寺にある東光院を宿坊として滞在していました。
けれども仕官は叶わず、武蔵は江戸へ向かいます。その後、九州で起こった島原の乱に出陣、以降は熊本で過ごしています。
現在、東光院には、宮本武蔵自筆の書や自作の木刀、武蔵の肖像画が残されています。
仁王門と放生池の亀たち

本堂の正面にある山門、両脇には仁王さまが守っています。仁王さまの横には、仁王さまの力を誇示する大きなわらじが掛けられています。
大きなわらじを履く仁王さまに恐れをなして、悪いものが逃げていく魔除け効果もありますが、足腰が丈夫であるようにと願いを込めて、わらじが奉納されています。

山門前には「放生池(ほうしょういけ)」があり、たくさんの亀が水から頭を出しています。この亀たちは毎年住民票調査が行われていて、産卵場所も用意されています。
…でも、この池の水は決してキレイとは言えなくて、というか、ぬめった泥水のようで、そんな中に200匹以上の亀が住んでるんだとか。
亀のエサは本堂に置かれたガチャガチャから購入することができます。プレミアムガチャには、亀のエサと、放生池の泥から作られた亀の焼き物、生き物カードが入っています。
笠寺観音節分会のアクセス駐車場

笠寺観音電へ電車での行き方
名鉄名古屋駅から名古屋本線・東岡崎行きに乗り、「本笠寺駅」で下車します。本笠寺駅には普通電車しか停車しないので気を付けてくださいね。東側出口から徒歩5分ほどで到着します。
※節分祭りの日には、臨時に急行列車が停車する時間帯があります。
または、名古屋からJR東海道本線で豊橋、岡崎方面に乗り、「笠寺駅」で下車します。名古屋から10分ちょっとです。笠寺駅から東に約1Km、15~20分ほど歩きます。
笠寺駅東口から市バス新端13新瑞橋(左回り)行または神宮16神宮東門(豊本通経由左回り)行に乗り、「笠寺西門バス停」で下車すると、徒歩1分で笠寺観音に到着します。
神宮16のバスに乗って行くと、熱田神宮まで行くことができます。名古屋駅から比較的近くてアクセスがいいので、行きやすいです。
笠寺観音の駐車場
笠寺観音の節分には、交通規制が行われます。笠寺観音周辺の道路は歩行者専用になるので、笠寺観音の参拝者用駐車場や、周辺のコインパーキングは使用できません。
路上駐車は取り締まりの対象になるので、しないでくださいね。
笠寺観音から少し離れますが、駐車可能なコインパーキングはこちら。
名鉄協商パーキング本笠寺駅南
住所:名古屋市南区前浜通6-31
駐車台数:10台
料金:40分200円、最大料金24時間600円
名鉄協商パーキング本笠寺第3
住所:名古屋市南区前浜通6-2
駐車台数:10台
料金:40分200円、最大料金24時間500円
名鉄協商パーキング前浜通
住所:名古屋市南区前浜通6-36
駐車台数:10台
料金:60分200円、最大料金24時間500円
笠寺観音周辺の、予約ができる駐車場はこちら↓
安い駐車場を検索して事前に予約!特P(とくぴー)
※情報が変更されている場合もありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認くださいね。
さいごに
名古屋市南区にある笠寺観音の節分会についてと、ご利益、境内の見どころ、アクセス駐車場などについてお伝えしました。
ご本尊の十一面観音は秘仏で、8年に1度御開帳されます。今でも笠をかぶっておられるんだそうですよ。次の秘仏御開帳は2031年4月です。
尾張四観音の1つ「笠寺観音」を参拝して、かわいらしい亀にも会いに行ってくださいね。