愛西市の船頭平公園から乗船する木曽川観光船は、木曽川と長良川と水位が違う川を、水のエレベーターを使って渡る体験ができます。
「パナマ運河」と同じく閘門(こうもん)を使う仕組みで、愛知県には名古屋市中川区の、堀川と中川運河を結んでいた松重閘門(1968年に閉鎖)と、愛西市の木曽川と長良川を結ぶ船頭平閘門があります。
この記事では、愛西市木曽川観光船の予約方法と舟乗り場のアクセス駐車場、見どころについてご紹介します。
たくさんの技術が詰まった水のエレベーターをぜひ体験してみてくださいね。
愛西市の木曽川観光船の予約方法は?
運行日:2024年3月16日(土)~11月10日(日)の土日祝日
出航時間:10:15~(出航の10分ほど前までに集合のこと)
乗船料:大人(中学生以上)1,000円 小学生500円 小学生未満:無料
愛西市の木曽川観光船は完全予約制、事前に「愛西市観光協会」へ電話で予約します。
観光船の運行日は、3月16日(土)~11月10日(日)の土日祝日。1日1便、定員は2~12名です。
予約状況は公式サイトから確認できます。△マークは残1名だったりして、いつも2週間先まで予約がいっぱいという状況です。
当日の運休の情報は公式サイトなどで確認できるのか?確認したら、欠航の連絡は当日の朝9時までに電話連絡があるとのこと。(前日の昼の時点で翌日の天候が予測できる場合は、前日に連絡が入ります。)
※実際は当日朝の8時過ぎに欠航の連絡がありました。天気は良かったのですが風が強くて、運行基準に合わず欠航となりました。
電話で予約した後、郵送にて書類(木曽川観光船のリーフレット、予約確認書、観光船乗り場と駐車場の地図)が送られていきました。
乗船後にいただくお弁当の予約もできます(あいさい弁当・お茶付き、税込1,000円)。
雨具や防寒具は各自で用意となります(傘の使用は不可)。
住所:愛西市森川町井桁西27 道の駅「立田ふれあいの里」内
電話番号:0567-55-9993
受付時間:9:00~16:00
定休日:木曜日・祝日
愛西市木曽川観光船のアクセス駐車場は?
木曽川観光船の駐車場は、木曽三川公園の1つ「船頭平河川公園」の駐車場を利用します。
名古屋方面から行く場合、県道125号線を西へ、木曽川を渡る立田大橋を渡り、「立田大橋西」の交差点で左折します。
県道168号線(立田長島インター線)を南へ約1.5Km進むと、緩やかな左カーブがあり、カーブの途中の右側に駐車場に行く道路があります。
対向車に注意して右側の道へ進んで少し行くと、左側に国営木曽三川公園・舟頭平河川公園の駐車場(68台、無料)があります。開園時間は9:30~17:00(7月8月は18:00)です。
写真↑の通り、駐車場に向かう道路に路駐の車が並んでいます。駐車場がオープンする前にやってきた釣り人さんたちの車です。道路が狭くなっているので注意してくださいね。
木曽川観光船の乗り場は「舟頭平公園」F桟橋です。
船頭平河川公園の駐車場から観光船乗り場まで、橋を渡って約5分ほど歩きます。橋を渡る右手側に、船乗り場が見えます。
※立田大橋の周辺は渋滞することがあるので、時間に余裕を持って行くようにしてくださいね。
開園時間:9:30~17:00※7~8月は18:00、12月~2月は16:30
休園日:毎月第2月曜日(休日の場合は翌日)・12月31日・1月1日
※8月のみ第4月曜日
カーナビ設定住所:愛西市立田町福原272
※この住所は民家です。近くまで行くと駐車所があります。
愛西市木曽川観光船の見どころは?
受付で料金を支払った後、ライフジャケットを着用し小型船に乗船、船頭平閘門(せんどうひらこうもん)へ向かいます。
かつて、木曽川、長良川、揖斐川の木曽三川は洪水のたびに水路を変えるので、住民は堤防で囲った「輪中(わじゅう)」の中で生活をしていました。
けれども浸水被害はなくならず、3つの川を分離する明治改修工事が行われました。改修工事は水工事技術を持ったオランダ人を招いて、明治20年に着工、明治45年に現在の形になりました。
川が分離されたことで、船で隣の川に行けなくなってしまったため、木曽川と長良川が行き来できるように作られたのが「船頭平閘門」、2つの門に囲まれた空間が水のエレベーターです。
閘門(こうもん)の入り口に設置された鐘を鳴らすと、係員の方が給水溝を開いて、船側の水位と閘門内の水位を同じにして門を開けます。
船が閘門内に入ったら門を閉じて給水溝を開いて、閘門内の水位を船の行き先側の水位に合わせます。
船に乗っていても揺れることもなく、水位の上下は感じないんですが、周りを見ると(写真↑)水位が変化してるのが分かります。水門扉の左右に積まれたレンガは180万個、東京駅と同じ積み方なんだとか。
5分ほどで水位が同じになると行先側の水門が開いて、向こう側の川へ行くことができます。
木曽川に入った観光船は、風を切って北上します。川の上から見る木曽川は、川幅がとっても広くて、こんな川を相手に分流工事を行うって、とてつもなく苦労の連続だったんだろうなって実感できます。
立田大橋を下から眺めるという体験もして、来た道を戻り、またまた船頭平閘門を通過して、長良川へ。薩摩藩が植えた千本松原を眺めながら長良川大橋を越えた先でUターンして桟橋まで戻ります。
ガイドさんがいろんな話をしてくださるので、「そうなんだ」って面白く、あっという間の1時間でした。
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木曽川文庫
船頭平河川公園の北側にある船頭平閘門管理所の2階が木曽川文庫で、木曽三川の分流工事の歴史や、治水の資料を見ることができます。(オランダ風の屋根と窓の形がかわいいですよね。)
※1階で入館時間と名前、電話番号を記入して、スリッパに履きかえて2階に上がります。観光船のガイドさんが案内してくださる場合は、記入不要でした。
来日してから30年、日本の治水工事に尽力したオランダ人技師ヨハネス・デ・レーケさんの資料や、江戸時代に幕府命令で治水工事を行った薩摩藩がわかりやすく紹介されています。
木曽川文庫の裏側には白いテントがあり、その横に明治の水門扉(さび止めとしてコールタールが塗られている、リベット結合された鉄の扉とゲート側の樫の木)が立てられています。
水門が作られて90年以上、鉄と樫の木の扉が使われていたってびっくりです。樫の木って、漢字のごとく堅くて、鉄道の枕木や橋に使われる、耐久性に優れた木材なんですね。
平成6年に改築工事が行われ、現在はステンレスとゴムの扉に取り換えられ、主動から電動へ切り替えられました。
白いテントの中には、明治時代の閘門ゲートが保存されています。重要文化財なので処分することができず、樫の木にはボコボコと穴が開いて、静かに朽ちています…。
開館時間:8:30~16:30
休館日:年末年始
入館料:無料
※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
さいごに
愛西市木曽川観光船の予約方法と舟乗り場のアクセス駐車場、見どころについてお伝えしました。
小さなパナマ運河で水のエレベーターを体感し、木曽川と長良川のミニ船旅を満喫してくださいね。
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