豊田市から10Kmほど南東の山の中にある「松平郷」は、徳川家の原点である松平家の発祥の地。松平東照宮は徳川家康の祖先である松平親氏とその後継者である松平氏を祀っています。
徳川家の祖先の地とあって、江戸時代には厚遇されたエリア。現在は松平郷として整備されています。
この記事では、豊田市松平東照宮のご利益と御朱印、見どころと松平郷の観光地、アクセス駐車場をご紹介します。
静かな山間にある集落の武士の大願が、脈々と受け継がれて江戸幕府将軍家へとつながっていった、そんな場所で積み重ねられた時間に思いをはせてみてくださいね。
松平東照宮のご利益は?
松平東照宮は、徳川家康公の祖先である松平親氏(まつだいらちかうじ)とその後継者である松平氏を祀っています。
御祭神は、誉田別命(ホンダワケノミコト)、徳川家康公、松平親氏公。ご利益は、強力な勝ち運と出世開運、心願成就・家内安全・厄除け・良縁・安産・長寿などとされています。
生きてる間にいろんな危機がやってきても、最終的にはうまくいく、そんな強運なご利益がもらえそうですね。
松平東照宮の御朱印は?
松平東照宮の御朱印は、
- 松平東照宮
- 限定御朱印(2月に行われるまつりの前日と当日のみ授与)
松平東照宮の御朱印には、「天下和順(てんげわじゅん)日月清明(にちがっしょうみょう)」の文字が入っています。これは天下泰平を願って唱える祝聖文(しゅくしょうもん)の一部です。
限定御朱印は金色で「天下祭」の文字が書かれています。
(毎年2月の第2日曜日に行われる天下祭は、松平親氏公の天下泰平の願いが家康公によって成就したことから、産湯の井戸で清めた水玉(木製の玉)にさわって、厄除けと祈願成就を願うお祭りです。)
天井画がそのまま表紙になった、オリジナルの御朱印帳も用意されています。
松平東照宮の見どころは?
松平東照宮の見どころを3つご紹介します。
松平東照宮の天井画は圧巻
松平東照宮拝殿の天井画は、徳川家康公400年祭を記念して制作された108枚の漆絵。
格子天井の升目に丸く、本殿に向かって右奥から春・夏・秋・冬の季節ごとに、松平郷で目にすることができる草花が描かれています。(冬は描く植物がなかったのか?ねぎ坊主までありました。)
天井一面に広がる漆絵の、見事な美しさは圧巻!
梅や竹、菊などの草花が並び、四隅には徳川家の家紋「二葉葵」が置かれています。2015年に完成したこれらの天井画は、なんと5色ほどしか使われていないそうで、色鮮やかに見えるから不思議です。
天井画のある拝殿の先、本殿につながる祭文殿(さいもんでん)の左右に、ぼたんの花の壁画が並んでいます。中に入ることはできませんが、拝殿から覗いてみてくださいね。
天井画の拝観料は大人200円(電子マネーでの支払いは不可)、社務所にて支払いをします。
松平東照宮の産湯の井戸
松平東照宮の敷地は、もとは初代将軍徳川家康の先祖・松平家の屋敷跡で、石垣や水濠などが今も残されています。
お屋敷の鬼門の位置にある「産八幡の宮(奥宮)」の前に、その先に松平家が代々産湯として使ったと伝わる「産湯の井戸」があり、今もこんこんと水が湧き出ています。
家康公が岡崎で生まれたときに、この「産湯の井戸」の水を竹筒に入れて、早馬で運んだと伝わっています。(産湯の井戸の後ろには、弁天さまを祀った市杵嶋社が建てられています。)
現在も松平家の長男が生まれたときには、この井戸の水を産湯として使うとのこと。産湯の井戸の近くには第2、第3の井戸があり、かつては生活用の井戸と分けて、大切に守られてきたんですね。
毎年4月に「お水取り神事」があり、水の汲み取り水位でその年の豊作を占うんだとか。
産湯の井戸の水には安産や不老長寿、立身出世のご利益があるとされていて、「御神水」「若水」として、神事翌日に一般に授与されています。
産八幡の宮の後方にある大きな岩は、井戸を掘った時に出てきたもので、氏神さまとして祀られています。どっしりと構えた大きな岩は、なんだか時間の積み重ねを感じることができます。
ずーっと時代の流れを見続けてきて、これからも見守ってくださる神様です。
松平郷館は松平家の資料館
松平東照宮内にある松平郷館は、松平家に関する展示を行う資料館。
松平親氏公の銅像をはじめ、松平家の遺品や武具、軍配、軍扇、鞍、火縄銃、そして家康の肖像画など、約200点の貴重な品が展示されています。
土足厳禁なので、入口で靴を脱いでから入ってくださいね。
住所:豊田市松平町赤原13
拝殿見学時間:9:00~16:00
天井画拝観料:大人200円
松平郷館:10:00~15:00 入館無料
休館日:水曜日・年末年始
松平郷を観光するなら
松平東照宮に行ったら寄りたい!3つの場所をご紹介します。車じゃなくても、歩いて行けますよ。
松平家の菩提寺、高月院
松平東照宮から東へ、室町塀に沿って5分ほど歩いて行くと、松平家の菩提寺・高月院(こうげついん)があります。1367年に松平親氏が本尊の阿弥陀仏やお堂などを寄進して創建されました。
境内には家康公お手植えと伝わる、高さ8m、根回りが4mもある大きな枝垂れ桜があり、春には見事な花を咲かせます。
山門と本堂は3代将軍・徳川家光によって建立されたもので、年代を感じさせる風貌です。本堂には、もしかしたら子どもの頃の家康公(竹千代)が書いたかもしれない書と「竹」と署名した手形が残されています。
※御朱印をいただくことができます。
住所:豊田市松平町寒ケ入44
開門時間:6:00~17:00
駐車場:20台分あり
松平郷の天下茶屋
冠木門の奥にある「天下茶屋」では、麦飯とろろやそば、うどんなどのランチメニューと、お団子や甘味メニュー、お土産物などがある、武家屋敷風の休憩所。
リーズナブルなお値段で、郷土名物料理が味わえるので、散策の途中に寄ってみるのもおすすめです。
住所:豊田市松平町赤原34-5
営業時間:10:00~15:00
定休日:水曜日
松平親氏公像
松平東照宮から天下茶屋の間にある、大太刀をさげた若かりし頃の松平親氏公の像です。写真は冬なので寒々しいんですが、季節の花々に囲まれた散歩道になっています。
桜の時期や紅葉の時期には、ゆっくり散策したくなりますよ。
松平東照宮のアクセス駐車場は?
松平郷へ電車バスで行くなら、名鉄三河線/豊田線「豊田市駅」で下車、東口から外にでます。
豊田おいでんバス⑩下山・豊田線大沼行で約30分、「松平郷」バス停で下車。本数が少ないので、発車時間を確認してからお出かけくださいね。
車で行く場合は、東海環状自動車道「豊田松平IC」から東へ、県道301号線経由で20分ほど走ります。
国道301号線から入ったすぐ、松平郷入口に20台分ほどの駐車場があります。そのまま北に450mほど上がっていくと、突き当りに松平郷第1駐車場(20台ほど駐車できます)があります。
※入口広場の駐車場から松平東照宮まで歩くと、5分ほどかかります。第1駐車場の手前に第2駐車場もあります。
※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
↑松平東照宮はこちらの本で、夢の実現を叶えるオススメ神社として紹介されています。
さいごに
豊田市松平東照宮のご利益と御朱印、見どころとアクセス駐車場をお伝えしました。
第1駐車場横にある「松平郷亭」は土足厳禁の休憩所。奥にあるトイレはキレイなので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。(駐車場にあるトイレはちょっと水が流れにくいので要注意。)