愛知県春日井市にある内々(うつつ)神社は、愛知県と岐阜県の県境にある古いお寺です。
正面の赤い鳥居の裏側には「鎮座千九百年」と書かれていて(現在はちょっとさびれてる雰囲気なんですが)、古くから聖地として大切にされてきたんだなって伝わるくらい、境内には見どころが満載です。
この記事では、内々神社のご利益と見どころ、アクセスと駐車場、内々神社の奥之院についてご紹介します。
奥之院は少し離れていますが、こんな場所があるんだってびっくりしますよ。歩きやすい靴でお出かけくださいね。
内々神社の見どころは?
内々神社のご利益と拝殿の彫刻
内々神社の御祭神は、日本武尊(ヤマトタケル)、宮簀媛(みやずひめ)、健稲種命(たけいなだねのみこと)です。ご利益は、難局打開、出世開運、無病息災、縁結びとされています。
春日井市東部にある内々(うつつ)神社は、創建年数は不明ですが、平安時代にはこの地に祀られていました。明治時代の神仏分離までは、お隣の妙見寺と合わせて「妙見宮」と呼ばれていました。
境内の燈籠には、「妙見宮」の文字が残っています。
1813年に再建された拝殿は、江戸時代の信州上諏訪の宮大工である立川一門の彫刻で飾られています。階段上の龍は、正面から見ると口を閉じて見えるのですが、下から見上げると、口を開けています。
両側には昇り龍と下り龍の彫刻が飾られています。今にも動き出しそうな、躍動感ある彫刻で見とれてしまいますよ。
獅子の目には青銅がはめられていて、参拝者を見下ろしています。(写真がちょっとピンボケですみません(^^ゞ) 西側と東側にある脇障子も、獅子と牡丹の彫刻が施されてます。
境内社には、開運福神社や病気ふうじ健康祈願天王社も祀られています。
内々神社のすべらずの松
松と百日紅(さるすべり)の木が一体になった「すべらずの松」です。「すべらない松」として、受験シーズンになると、たくさんの受験生が合格祈願にやってきます。
すべらずの松の下には「すべらず天神」が祀られています。
内々神社の庭園
内々神社の南側に広がる庭園は、鎌倉時代末期から室町時代初期の禅僧であり、京都の天龍寺や西芳寺の庭園を設計した夢窓疎石(むそうそせき)作という説があります。
神社に禅僧の造った庭?ってちょっと不思議ですよね。庭園には江戸時代以降の様式もあり、実際はいつ頃作られた庭なのか、はっきりしていないそうです。
池の中に中島があり、木橋がかかっています。その周りに3つの岩島が置かれていて、中島の後ろには小さな滝があり、背後には「天狗岩」という大きな岩があります。
池の周りをぐるっと歩くことができるんですが、見る場所によって風景が変わる回遊式林泉型庭園。季節によっても、桜やモミジが庭を彩って、違った風景を見せてくれます。
内々神社の御朱印は?
愛知県春日井市
— たかみゅん🎀 (@takamyunn) August 9, 2020
内々神社(うつつじんじゃ)さんで、御朱印をいただきました。
おみくじを引いたら、大吉が出ました\(^o^)/💕#御朱印#おみくじ#内々神社 pic.twitter.com/cfDCFGjqha
内々神社の御朱印は、拝殿左手の社務所でいただくことができます。日曜日と祝日のみの授与なので、気を付けてくださいね。
住所:春日井市内津町24
電話番号:0568-88-0553
社務所:9:00~15:00(日曜・祝日のみ)
内津妙見寺(うつつみょうけんじ)
内々神社の横にある、室町時代初期に開創された「内津妙見寺(うつつみょうけんじ)」、北極七星を神格化した妙見菩薩が祀られています。
妙見菩薩は、善悪や真理を見極める目を持つ軍神とされ、武将たちからの信仰を集めていました。豊臣秀吉も朝鮮出兵の前に戦勝祈願をし、境内から杉の木を7本伐採して帆柱にしたと伝わっています。
本堂の彫刻は内々神社と同じく、見事な彫刻が施されています。参道脇に、ろうそくやお守りが置かれている札所があり、セルフでお金を納めて引き換えます。
住所:春日井市内津町17-1
内々神社のアクセスと駐車場は?
名古屋から行く場合は、JR中央線に乗り「高蔵寺駅」で下車します。
高蔵寺駅北口にある名鉄バス3番乗り場、72内々神社行きに約30分ほど乗り、終点まで行きます。バス停からは東へ徒歩2分くらいで到着します。(見性寺がある方と逆の方向へ進みます。)
車の場合は、国道19号を多治見方面に向かっていきます。オールドレイクゴルフ俱楽部を過ぎて、天井が金網のトンネルを抜けると、トイレ休憩ができるパーキングがあります。
そこから少し行くと、「内々神社社殿・庭園」と書かれた看板(上部)があり、左の側道を道なりに進んでいくと、突き当りに「←奥の院」「→内々神社」の看板があります。
右折して道なりに進んでいくと、突き当り右側に駐車場があり、左側が内々神社です。
県道508号線(内津勝川線)をひたすら多治見方面へ進んでいっても、左側に内々神社があります。春日井市役所あたりから車で30分くらいです。
内々神社の奥の院はどうなってる?
「←奥の院」の分岐点から450mほど進むと、奥の院へ向かう道が右手にあります(「旧妙見宮 奥之院」の看板があります)。地図上では「御嶽講霊神碑林」となっている場所です。
(内々神社内の案内板によると、かつては庭園の裏から奥の院へ行く道があったようです。今は庭園から奥の院に行けそうな道は見つかりませんでした。)
奥の院へ向かう道の周辺には、駐車場はありません。この道路は砕石工場があることもあって、ダンプカーがよく通る道なので、路駐はできないです。
奥の院へ進む道路はかなり狭く、車で進入したらすぐに行き止まりで、バックで道路へ戻らなくてはいけなくて、コワイ思いをしました。車は内々神社の駐車場に停めて行かれることをおすすめします。
脇道に入って谷川を渡った先に奥の院へ向かう階段があり、「巌屋神社」の石碑が建っています。分かれ道の大きな木の下に、「左|展望台 右|奥之院」の案内板があります。
右の参道を10分ほど上がって行くと、山の岩肌にへばりつくように奥の院の祠があり、鉄階段で上がれるようになっています。(10年くらい前は、はしごで上っていました。)
岩の中に建てられた祠の前には板が張られていて、4人くらいは座れそうなスペースがあります(土足厳禁です)。内々神社の御祭神・健稲種命(たけいなだねのみこと)が祀られています。
健稲種命は副将軍としてヤマトタケルの東国平定に従っていました。海路で帰る途中に珍しい海鳥を見つけ、捕まえようとして海に落ち、亡くなってしまいました。
その悲報を内津峠で聞いたヤマトタケルが「あぁうつつかな、うつつかな」と嘆いて、その地に健稲種命を祀ったのが、内々(うつつ)神社の始まりと言われています。
奥の院は…その昔はどうやって作ったの?って思うような、絶壁の上にあります。上がるときはいいんですが、下りるときは怖かったです。階段は狭く段差が高いので、気を付けてくださいね。
※とっても不思議なことなんですが、奥の院で撮影した写真はほとんどがピンボケでした。参道の1枚しかまともに写っていなかったんです。…夕方で少し薄暗くなっていたからでしょうか?…残念!
>>内々神社がある春日井市の観光情報はこちら【楽天たびノート】※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
さいごに
愛知県春日井市内々神社のご利益と境内の見どころ、アクセスと駐車場、奥の院についてお伝えしました。
春日井市街から離れた山の中のひっそりした神社、という雰囲気なんですが、社殿の彫刻は細かいところまで見事としか言いようがなく、庭園もステキで心落ち着きます。
春日井市の絶景紅葉スポットにもなってるので、ぜひお出かけしてみてくださいね。
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