岐阜県関市の善光寺は関市を一望できる高台にあり、見どころがギュッと詰まったお寺です。
春には参道が桜並木となり、梅雨の季節には40種類以上の色とりどりのあじさいが、秋はサザンカやツツジの紅葉で境内を彩ります。
この記事では関善光寺の戒壇巡りや鐘楼などの見どころ、お寺カフェ、御朱印、アクセス駐車場についてご紹介します。
行かれる時にはぜひ参考にしてくださいね。
関善光寺の見どころは?
関善光寺は通称名で、正式名は「宗休寺(そうきゅうじ)」、1953年に創建された天台宗のお寺です。
関善光寺の門柱がある正面から見上げると、まるで城塞のような石垣がそびえたっています。ゆるやかな階段を上がっていくと、左側に善光寺本堂、右側に大仏殿が並んでいます。
関善光寺の本堂と大仏殿
長野の善光寺を模して建立された本堂は1927年に完成、長野善光寺の4分の1の大きさで、ご本尊は善光寺如来さま、7年に一度御開帳されます。(次回は2027年か2028年)
本堂から大仏殿につながる通路には「十王堂」があり、閻魔大王と現世での罪を裁く十王や奪衣婆(衣服をはぐ三途の川の番人)が並んでいます。
その先に赤い体で、病気を治す力を持つ「おびんずる尊者像(なで仏)」、たくさんの方になでられたらしく、足の部分の色が剥げて木目が出ていました。
大仏殿には阿弥陀如三尊(阿弥陀如来像と脇侍の観音菩薩、勢至菩薩)が安置されています。500年前に作られた木造仏で、胎内仏の「宝冠阿弥陀如来」は安産、育児の守護仏として信仰されています。
本堂と大仏殿をつなぐ渡り廊下の前に鳥居があり、廊下をくぐって大仏殿の裏側へ行くと赤い鳥居があり、京都伏見稲荷から勧請された「龍頭稲荷大明神」が鎮座しています。
ご利益は「福徳円満」「商売繁盛」とされています。
関善光寺の戒壇巡り
関の善光寺は日本で唯一、卍字型の戒壇巡りが体験できます。
入り口で300円(中学生以下100円)を納めると、手の甲に白くて丸いシールを貼ってもらえます。このシールは暗闇の中でほんのり光り、その後はお守りとして携帯電話の裏などに貼るといいと教えてもらいました。
中に入ると目を開けているのかわからないくらいの暗闇です。全長49mの暗闇の中を、左手でロープを触りながら右に曲がったり左に曲がったり…自分がどこにいるのかもわからなくなってきます。
(「出られなくなっても大丈夫、仏さまが極楽浄土に導いてくださいます」なんて言われちゃうと、外に出られるかしら?と、ちょっと不安になっちゃいます。)
ロープが途切れた先に錠前があり、この錠前を触ると仏さまと縁が結ばれて幸運に恵まれるとのこと。しっかりと錠前を握ったら、またロープを頼りに暗闇を進んでいきます。
外に出たとき「光があって目が見えることは幸福なこと」って感じました。あたりまえに思っている日常は、本来は感謝すべき日常なんだと感じさせてもらえる体験です。
※関善光寺のお守りに、パワーストーン天眼石の「目のおまもり」があります。目の病気だけでなく、厄除けも祈願されたお守りです。
関善光寺の五郎丸ポーズの仏さま
境内の六角堂(大日堂)に安置された大日如来さまは、全宇宙を司る神さま。手指を組むポーズがラグビーの五郎丸選手のポーズと同じで有名になりました。
宝冠をかむりイヤリングをつけた大日如来さまは、1,013体の仏像が彫られたパイナップルのような台座を入れて高さ3m、奈良時代に中国で鋳造されました。
色鮮やかな天井画の下で、とっても華やかで優しいお顔の大日如来さま。未年と申年の守り神さまでもあります。本堂に向かう前に、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
関善光寺の梵鐘
関善光寺の境内から階段を少し上がった先に鐘楼があります。吊り下げられた梵鐘は、1540年に中国で鋳造され、下の部分がフリルのように波打ってる珍しい形をしています。
重さ2.6トンの鐘は、1人50円で誰でも打つことができます(連打禁止)。
鐘楼からは遠くの伊吹山が見えます。さらに上っていくと、山上弘法堂があります。
関善光寺のカフェ
関善光寺の境内にあるカフェ「宗休(そうきゅう)」、ハンドドリップで丁寧に淹れられたオリジナルブレンドコーヒーと手作りスイーツがいただけます。
名物のキャロットケーキ(レーズンとくるみが入ったケーキにクリームチーズがトッピング)、抹茶バスクケーキ、固めのたまごプリン、焼きドーナツなど、素材にこだわったメニューが並びます。
奥には宿泊できる客室(1日1組の宿)があり、宿坊体験(朝の鐘撞き、勤行、座禅、写経など)も可能。お寺の境内に宿泊って、普段は経験できないような時間を過ごせそうですね。
境内を散策した後は、お寺のカフェでゆっくり一休みしてみてくださいね。
関善光寺の御朱印の時間は?
岐阜県関市の関善光寺(宗休寺)
— 山田 太郎 (@nek54321) April 16, 2023
天台宗の寺院
1753年創建
1798年、信州善光寺の出開帳が行なわれた事が縁となり、善光寺を模した本堂・戒壇が建てられる事となった。
散り際の桜と芽吹きの新緑を楽しめました😊
プレミアムフライデー限定の金字御朱印を拝受。
2023/03/31#岐阜県#御朱印 pic.twitter.com/8M30ZQR5gx
関善光寺の通常御朱印は2種類、特別な日には限定御朱印がいただけます。受付時間は9:00~16:00。
- 関善光寺
- 摂取殿(大仏殿のこと)
- 金の御朱印
- 限定御朱印(お正月の切り絵御朱印やゴールデンウィーク、刃物まつりなど)
毎月最終金曜日限定の金の御朱印には、寺紋の立葵と金文字の「元三大師(がんざんだいし)」、2本の角を持つ痩せた夜叉姿の元三大師の姿の御朱印がいただけます。
元三大師は平安時代のお坊さまで、比叡山延暦寺(天台宗総本山)の住職。命日が正月3日だったので元三大師と呼ばれています。
元三大師は観音菩薩さまの言葉を記した紙100枚から1枚をひかせて、進むべき道を諭したことから、現在の社寺のおみくじになっていったんだとか。
2本の角の夜叉姿の元三大師は、病魔や災難が寄り付かない魔よけの護符として伝わっています。
鮮やかなブルーに、本堂と桜が描かれたオリジナルの御朱印帳も用意されています。
>>関善光寺がある岐阜県関市の観光情報はこちら【楽天たびノート】※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
関善光寺のアクセス駐車場は?
関善光寺へ電車バスで行く
名古屋から行く場合は、JR特急列車ひだ号で「美濃太田駅」まで行き、長良川鉄道の乗り換えて「関駅」で下車します(ひだ号は運賃+特急料金が必要です)。
またはJR中央線で「多治見駅」でJR太田線の乗り換えて「美濃太田駅」まで行きます。JR東海道線で「岐阜駅」まで行き、高山本線に乗り換えて「美濃太田駅」に行くこともできます。
美濃太田駅から長良川鉄道に乗り換えて約20分「関駅」で下車します。関駅東口から出て駅前の道(県道60号線)を南下し、最初の交差点を左折するとその先突き当りが関善光寺です(徒歩で5分弱くらいです)。
岐阜駅からバスで行くこともできます。岐阜駅バスターミナル14番のりばから「せき東山」「川合車庫」行きに乗って約45分「栄町1丁目」バス停で下車します。
バス停から東にある線路を渡って、北へ歩くと約5分ほどで関善光寺に到着します。岐阜駅から電車で行くよりバスの方が早くて安いです。
関善光寺へ車で行く
東海北陸自動車道「関IC」から北東に約10分、「美濃IC」から南に約10分ほどで到着します。
駐車場は善光寺に向かう階段前を左折し、右側の石垣に沿って進むと右側に駐車場があります。30台ほど駐車できる広さです。
階段前を左折して進んでいくと左側に駐車場が見えるんですが、そこは千手院の駐車場なので注意してくださいね。
さいごに
関善光寺の戒壇巡りや鐘楼などの見どころ、お寺カフェ、御朱印、アクセス駐車場についてお伝えしました。
四国八十八か所ご分身巡り、西国三十三所観音ご分身巡りの散策路もあり、見どころ満載。寺下の駐車場から善光寺公園を抜けると、松尾芭蕉の門下「広瀬惟然」の住んでいた「弁慶庵」があります。
参拝後はゆっくり散策してみてくださいね。
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