この記事では、愛知県の誇る焼き物の町、常滑市の魅力をたっぷりとお伝えします。
常滑市は、日本六古窯の一つとして知られる大きな焼き物産地であり、同時に招き猫生産量日本一を誇る「招き猫の町」としても有名なんです。
レンガ造りの煙突が点在し、巨大な招き猫「とこにゃん」が見守る「やきもの散歩道」には、思わず写真を撮りたくなるような不思議な風景がいっぱい。
陶芸工房やギャラリーもたくさんあるので、お気に入りの常滑焼を見つける楽しみも待っていますよ。それでは、常滑の魅力あふれる観光スポットを巡る旅に出発しましょう!
常滑観光モデルコース:やきもの散歩道の歩き方
常滑のやきもの散歩道は、名鉄常滑駅または常滑市陶磁器会館からスタートするのがおすすめ。駅の観光案内所や陶磁器会館に観光マップがあるので、手に入れてくださいね。
最初の目的地は、町のシンボルとも言える巨大招き猫「とこにゃん」。このコースを歩けば、常滑の歴史と文化、そして現代アートが融合した独特の雰囲気を存分に味わえますよ。
巨大招き猫と招き猫通り
常滑駅から常滑陶磁器会館の間にある「とこなめ招き猫通り」は、まさに常滑の象徴とも言えるスポットです。
とこなめ招き猫通りの魅力
- 道路沿いのコンクリート壁には、39体の陶製招き猫が並んでいます。
- これらは常滑市の陶芸作家39人の作品で、夫婦円満や健康祈願などのご利益があるそうです。
- それぞれの招き猫に個性があり、表情の違いを見比べるのも楽しいですよ。
巨大招き猫「とこにゃん」
- 招き猫通りの途中、北山橋のふもとに鎮座しています。
- 高さ3.8m、幅6.3mという圧倒的な存在感!
- 左手を上げているのがポイント。右手はお金、左手はお客を招くと言われています。
- とこにゃんの前には本物サイズよりちょっと大きめの猫が2匹いますが、とこにゃんがあまりにも大きいので、サイズ感がわからなくなってしまうほど。
デンデン坂と廻船問屋瀧田家
次に訪れるのは、デンデン坂と廻船問屋瀧田家です。ここでは、常滑の歴史と風情を感じることができますよ。
デンデン坂の魅力
- 土管坂の北側に位置する坂道です。
- 片側にずらりと焼酎瓶が埋め込まれた、フォトジェニックな風景が広がります。
- 坂の名前の由来は、雨の日に「でんでん虫(カタツムリ)」がたくさん出てくることから付いたそうです。
廻船問屋瀧田家の見どころ
- 江戸時代から常滑焼を運ぶ廻船業を営んできた瀧田家の旧宅です。
- 1850年頃に建築された母屋、土蔵、離れが残されています。
- 中に入ると、当時の生活道具や船道具を見学することができます。
- おさんぽコースの順番で回ると、瀧田家の裏手から中に入ることになります。
- 「通り抜けは無料」ですが、中を見学するには入館料が必要です。
住所:常滑市栄町4-75
開館時間:9:30~16:30
休館日:水曜日・年末年始
見学料:300円(中学生以下無料)
やきもの散歩道のシンボル・土管坂
常滑やきもの散歩道を代表する風景といえば、やはり「土管坂」でしょう。ここでは、常滑の焼き物産業の歴史を肌で感じることができます。
土管坂の特徴
- 明治時代の土管と昭和初期の焼酎瓶が左右の壁を覆っています。
- これらは、傷などで商品にできなかったものを再利用しているんです。
- 坂道の長さは約23m。両手を広げれば両壁に触れるくらいの幅です。
- 足元には、土管を作るときに使用した捨て輪の廃材が埋め込まれています。これがすべり止めの役割を果たしているんですよ。
土管坂周辺の見どころ
- 坂の上には土管坂休憩所があります。
- 休憩所の西側からは伊勢湾を眺めることができ、絶景ポイントとなっています。
- 坂を上った先には、次に紹介する登窯広場があります。
登窯広場の展示工房館
登窯広場にある展示工房館は、常滑の陶芸文化を体験できるスポット。ここでは、歴史的な窯を見学したり、実際に陶芸体験をしたりすることができます。
展示工房館の見どころ
- 煙突の下には、太平洋戦争末期に燃料製造装置として生産された大きなカメが展示されています。
- 館内には昭和55年まで使用されていた窯があり、中に入って見学することができます。
- 常滑焼の絵付け体験ができます。タイル、招き猫、丸皿、お茶碗など約20種類の素地から選べます。
陶芸体験のポイント
- 所要時間は約1時間です。
- 当日空きがあれば予約なしでも参加可能です。
- 家族や友人と一緒に、世界に一つだけのオリジナル作品を作る楽しさを味わえます。
施設の便利なポイント
- トイレ休憩ができます。
- 授乳スペース(おむつ替え可能)があるので、小さなお子さん連れでも安心です。
住所:常滑市栄町6-145
開館時間:9:30~16:30
休館日:水曜日 年末年始
入館無料(陶芸教室は実費)
登窯広場の芸術作品
- 常滑の陶芸家さんのモニュメントや、海外の作家さんのオブジェが置かれています。
- 小さな四角すいのタイルが埋め込まれた壁画「輝」は必見です。見る方向でタイル柄の色が変わるので、行ったり来たりして確かめてみてくださいね。
10本煙突の登窯
常滑の陶器産業の歴史を物語る、貴重な産業遺産である10本煙突の登窯。ここでは、日本の近代化の歴史を感じることができます。
10本煙突の登窯の特徴
- 明治時代の1887年頃に作られ、昭和49年(1974年)まで使用されていました。
- 日本最大の登窯として現存しています。
- 高さの違う10本の煙突(両端が高く、真ん中が低い)が特徴的です。
登窯の構造
- 全長22m、傾斜角度17度の斜面に、階段状に8つの焼成窯があります。
- 内部がそのまま保存されており、見学することができます。
- 煙突の高さで内部が均一に焼けるように調整されていたそうです。
- 窯の階段も常滑焼の陶器が利用されています
登窯の歴史と意義
- 常滑市には大小3,000基もの窯があったと想定されています。
- 今でもレンガ作りの煙突をところどころに見ることができます。
- 「近代化産業遺産」に認定されている、歴史を伝える貴重な場所です。
見学時の注意点
- 夏はヤブ蚊が多いので、虫除けスプレーなどの対策をしてくださいね。
- 登窯全体をぐるっと一周見学できますが、足元が不安定な場所もあるので、歩きやすい靴で来ることをおすすめします。
10本の煙突からもくもくと黒煙が出てる風景は圧巻だったんでしょうね。でも、その頃の常滑のスズメは黒煙でみんな真っ黒だったそうです。
石炭の煙や海からの風から家を守るため、古くから建つ家の壁は、黒く塗られています。洗濯物も干せない、そんな町だったのかもしれませんね。
住所:常滑市栄町6-208
ちょっと寄り道、常滑市の神明社
やきもの散歩道のコースからは少し外れますが、登窯の北側にある神明社は、常滑の歴史と文化を感じられる貴重なスポットです。
神明社の見どころ
- 鳥居をくぐると階段が続く参道があります。
- 参道の両脇には、昭和17年に作られた常滑焼の狛犬がたたずんでいます。
- 筋肉隆々の勇ましい姿で、口を閉じている方(吽形)には角が生えているのが特徴です。
神社の構造
- かなり急な階段を上がると木製の鳥居があります。
- その先は少し広い空間になっていて、正面に拝殿があります。
拝殿に向かって左右に恵比寿社、香良須社、猿田彦社、多賀社、秋葉社、八幡社、御鍬社、白山社、津島社、金刀比羅社、山神社など、多くの境内社が並んでいます。
ここに来れば、様々なご利益の神様にお願いできそうですね。
遥拝所の特徴
- お賽銭箱があるのにお社がない「遥拝所」もあります。
- その方向に「明治神宮」「伊勢神宮」「橿原神宮」「多賀大社」がそれぞれあるそうです。
- 遠く離れた場所から拝むための場所となっています。
御朱印情報
- 常滑神明社の御朱印は、授与所にて授けていただけます。
- 平日は書き置きのみとなっています。
※4月の第2土曜日には、山車6台が練り歩く例祭が行われます。
住所:常滑市栄町6-200
授与所:10:00~14:00
常滑やきもの散歩道のアクセスと駐車場情報
常滑市やきもの散歩道は、愛知県の中でも特に魅力的な観光スポットの一つです。ここでは、電車と車でのアクセス方法、そして駐車場情報について詳しくご紹介します。
電車でのアクセス方法
電車を利用する場合、名鉄常滑線を使うのが便利です。
1.名鉄名古屋駅から出発
- 中部国際空港行きの特急または準急に乗車します。
- 所要時間:特急で約28分、準急で約40分
- 注意:ミュースカイ(全席指定)は常滑駅に停車しないのでご注意ください。
2.常滑駅で下車
- 改札を出たら、ガード下に並ぶお店の中に「観光案内所」があります。
- ここで観光マップを入手しましょう。最新の情報も教えてもらえますよ。
3.やきもの散歩道へ
- 駅を出て東へまっすぐ進むと、とこなめ招き猫通りに入ります。
- 約500メートル歩くと、橋の上に巨大招き猫「とこにゃん」が見えてきます。
- 橋の上に行くには、橋を超えた北側にある細い坂道を上がっていくのが近道です。
車でのアクセス方法
車で訪れる場合は、知多半島道路を利用するのが便利です。
1.知多半島道路を南下
- 名古屋方面から:知多半島道路(南知多道路)を「常滑IC」まで南下。
- セントレア方面から:知多横断道路から知多半島道路に入り、「常滑IC」で下車。
- 高速道路では、セントレア空港を示す「飛行機マーク」が目印です。
2.「常滑IC」で下車後
- 案内標識に従って市街地方面へ。
- 約10分で「やきもの散歩道」エリアに到着します。
駐車場情報
常滑市やきもの散歩道周辺には、2か所の主要な駐車場があります。
1.常滑市陶磁器会館駐車場
- 収容台数:40台
- 住所:愛知県常滑市栄町3-8
- 営業時間:9:00〜17:00
- 休館日:年末年始
- 駐車料金:500円(二輪車300円)
2.やきもの散歩道駐車場
- 収容台数:45台
- 住所:愛知県常滑市栄町7-7
- 駐車料金:8時間/1区画300円
- 24時間利用可能
観光のコツとおすすめポイント
1.観光マップを活用しよう
- 常滑駅の観光案内所や陶磁器会館で、詳細な観光マップを入手できます。
- 散歩道には位置番号と方向を示した案内板があるので、マップと合わせて確認しながら進むと迷いません。
2.時間に余裕を持って
- やきもの散歩道は坂道が多いので、ゆっくり歩いて約2〜3時間かかります。
- 陶芸体験やカフェでの休憩も含めると、半日〜1日コースとして楽しめます。
3.季節ごとの魅力を楽しもう
- 春:桜の季節は特に美しく、散歩道が桜色に彩られます。
- 夏:夕暮れ時の散策がおすすめ。夕日に照らされた煙突や土管坂の風景は格別です。
- 秋:紅葉シーズンは、常滑の風情ある街並みと紅葉のコントラストが楽しめます。
- 冬:澄んだ空気の中、静かな街歩きを楽しめます。伊勢湾の冬景色も魅力的です。
4.地元グルメを堪能
- やきもの散歩道、常滑駅周辺には常滑グルメのお店があります。
- 新鮮な海の幸を使った料理も豊富です。地元の居酒屋や食堂で、常滑の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
5.お土産は常滑焼で
- やきもの散歩道には、多くの陶器店やギャラリーがあります。
- 実用的な食器から、芸術性の高い作品まで、幅広い常滑焼が並んでいます。
- お気に入りの一品を見つけて、常滑の思い出を持ち帰りましょう。
※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
まとめ:常滑市「やきもの散歩道」の魅力
常滑市の「やきもの散歩道」は、日本の焼き物文化と歴史を肌で感じられる素晴らしい観光スポットです。
巨大招き猫「とこにゃん」、風情ある土管坂、歴史的価値の高い10本煙突の登窯など、見どころが盛りだくさん。
普通の町には見られない不思議な風景や、あちこちに飾られた陶器のオブジェなど、新しい発見が待っています。坂道が多いので歩きやすい靴で出かけ、カメラを忘れずに持参してくださいね。
常滑やきもの散歩道で、のんびりとした町の雰囲気を楽しみながら、日本の焼き物文化に触れる素敵な1日を過ごしてみてくださいね。
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