2020年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の舞台、斎藤道三の居城である稲葉山城は、その後、織田信長が「岐阜城」と名を改め、本拠地としました。
明智光秀は2人の主に、同じ城で仕える、なんて、よっぽど岐阜城に縁がある人だったんですね。
この記事では、金華山の標高329mの頂上にある岐阜城の見どころと天守閣からの眺め、ロープウェー山頂駅前にある「リス村」、駐車場についてお伝えします。
この記事を読めば、岐阜城の天守閣から天下統一の夢に思いを馳せたくなりますよ! リス村でかわいいリスたちに癒されてくださいね!
岐阜城へは金華山ロープウェーで
岐阜城って誰の城?
岐阜城(稲葉山城)は1201年、鎌倉幕府の軍事目的のために築城され、室町時代(1532年頃)斎藤道三が修築して入城したとされています。
斎藤道三は長男で側室の子義龍を廃嫡にし、正室の子に家督を譲ることにしたため、親子の争いが起こり、義龍が道三を討ち果たすも、35歳の若さで病死してしまいました。
斎藤義龍の子龍興が若年で跡を継いだのですが、織田信長に攻められて開城。1562年に織田信長が本拠地を小牧城から岐阜城へ移し、安土城を建設するまでの約10年間、この城を天下統一の拠点として城下町を発展させました。
戦国時代の乱世を見てきた岐阜城からは、どんな景色が見えるんでしょうか?
山頂へは金華山ロープウェーで

岐阜公園から金華山山頂まで、ロープウェーで上がります。(歩いて上がることもできます。)高低差約255mを約4分で結んでいます(最大定員46名)。
※ロープウェー山麓駅(写真↑)には、コインロッカーや授乳室があります。
動いた瞬間に「早っ」と思うくらい、スムーズに急こう配を上がっていきます。眼下には自然林とゆったり流れる長良川、そして岐阜市の町並みが広がっていて、あっという間に山頂駅に到着しました。

岐阜城盛り上げ隊の斎藤義龍さんらと一緒にロープウェーに乗りました・・・。なんかめっちゃ違和感ある風景です。
大人(中学生以上):片道630円 往復1,100円
子供(4歳以上12歳未満):片道300円 往復550円
営業時間 年中無休
3/16~10/16 9:00~18:00
10/17~3/15 9:00~17:00
1/1のみ5:00~17:00
平日は15分間隔、土日祝日は10分間隔で運転
GW/夏季期間はナイター営業日の設定あり
山頂駅から岐阜城まで

山頂駅にあるリス村を横目に、冠木門(かぶきもん)「天下第一の門」をくぐって、岐阜城まで歩いて行きます。長い平坦な道が続いていて、馬をつなぐ馬場の跡地がありました。
二の丸門をくぐると、正面に「学問の招福閻魔(えんま)堂」(写真↑)があります。
斎藤道三の主君土岐頼康が革手城を築城の際に安置した閻魔王を、昭和50年に金華山に奉安されたものです。現在は岐阜市の重要文化財として、市の鬼門除けを担っています。

えんま堂の対面には「題目塚」、岐阜城で戦没した兵士の霊を慰めるために建てられました。
そこから岐阜城まで階段が続きます。ロープウェー駅から10分ほどで岐阜城入り口に到着します。
岐阜城天守閣からの眺め

織田信長の居城としては「小さい」と思ったんですが、なんせ険しい山のてっぺんで、材木を運ぶだけでも大変な山城、大きなお城の築城は難しかったんでしょう。
現在の城は昭和31年に再建された鉄筋コンクリート造りの3層4階で望楼型、石垣も信長の時代の部分と、積み直し部分が混在しています。
天守閣に登ってみると、360度遮るものが何もない絶景が広がっています。北に長良川、後の3方は険しい山道で、敵が攻めてこれば一目瞭然、斜面を登る敵軍の体力を奪い、防御するのに有利です。
ここほど城造りに適した場所はないよね、というくらいの、難攻不落の城だと納得できます。
信長も眺めた風景、北側には乗鞍岳や槍ヶ岳など北アルプス、西側は伊吹山や鈴鹿山脈、東側には木曽駒ケ岳、恵那山などの中央アルプス、南側は広がる濃尾平野と伊勢湾。
「美濃を制すものは天下を制す」ここからの眺望を見てるだけで、その言葉にうんうんと頷きたくなるような風景が広がっています。
岐阜城内は史料展示室

城内は1階「武具の間」、2階は「城主の間」、3階は「信長公の間」となっています。3階には「天下布武」の印や、日本がちゃんと存在している地球儀があります。
織田信長坐像(写真左↑)は、国の重要文化財になっています。
斎藤道三と義龍親子、信長に嫁いだ道三の娘濃姫など、岐阜城に関係する人物の肖像画や説明書きがあり、とても興味深いですよ。
岐阜城資料館

岐阜城東側には、1975年(昭和50年)の大河ドラマ「国盗り物語」を記念して、 武器庫や食糧庫の 「隅櫓城郭造」(すみやぐらじょうかくづくり)を復元した岐阜城資料館があります。
※「国盗り物語」は司馬遼太郎の歴史小説で、斎藤道三が主人公です。
信長公の甲冑のレプリカや土器などが展示されています。
岐阜城と共通入場券になっています。※岐阜城の100名城スタンプはこちらの受付に置いてあります。
大人:200円 小人(4歳以上16歳未満):100円
開館時間 年中無休
3/16~5/11 9:30~17:30
5/12〜10/16 8:30~17:30
10/17~3/15 9:30~16:30
1/1のみ6:30~16:30
夜間営業の設定日あり
※70歳以上の方、毎月第3日曜日(中学生以下と同伴する家族)は入場無料です。
リス園でリスにエサやり体験

リス園は、昭和40年に開村、野生のタイワンリスを調教しています。入り口で革の手袋を片方渡されます。
中に入ると、革の手袋の上にリスの餌を載せてもらえます。リスへ差し出すと、リスが手に乗って一生懸命餌を食べてくれます。
リスの前歯4本(上下2本ずつ)はオレンジ色の切歯(せっし)で、とっても硬くて、一生伸び続ける歯なんだそうです。リスは食べ物を噛んで削っているんです。
リスの指は前足が4本、後足は5本、足裏には肉球もあります。頭を下にして木から降りてくる時は、足の爪が上向きになって樹皮をつかむことができるので、落ちないんだとか。
餌を食べるリスは、他のリスがくると、「これは俺のや、来るなー!」と威嚇して、取られまいとします。つぶらな瞳でかわいい・・・んだけど、その一瞬だけは凶暴さを感じさせます。
餌がなくなるとぷいっと逃げていきます。手袋を差し出すと、「ん?餌くれんの?」と近寄ってきますが、餌がないとわかると「ないじゃん!」とそっぽむきます。

リスのしっぽは木の上でバランスをとったり、体を保温したりの役割がありますが、敵につかまったときは逃げるためにしっぽがちぎれやすくなっているんだそうです。(ちぎれたしっぽは二度と生えてきません。)
可愛いリスたちに癒されますよ。リスたちにストレスが溜まらないように、休憩時間が決められています。その時間は中に入れないので、ロープウェーから降りたら時間を確認してくださいね。
※ロープウェー往復利用で100円引き
営業時間:9:30~16:30 年中無休
※リスの餌やりは3歳以上
岐阜城下にて

ロープウェー乗り場近くには、大正6年に市民の寄付で建てられた、大正天皇の即位を祝う朱塗りの三重塔があります。濃尾地震で被災した長良川橋の古材が使用されています。
緑の木々の中に色鮮やかに映えています。内部の見学は5人以上で事前申し込みが必要です。
ロープウェー乗り場南側には、織田信長公居館跡があり、水路や巨石列が見つかっています。金箔瓦もまとまって出土し、豪華な建物があったことが推測されます。
現在も発掘中なので、全貌が明らかになるのが楽しみですね。

居館跡への入り口冠木門の横に、板垣退助像が立っていました。「なぜ?」と思ったら・・・板垣退助がここで演説中に暴漢にナイフで刺された場所なんだそうです。
「板垣死すとも自由は死せず」という有名なセリフはこの時に発せられた言葉だとか(諸説あり)。板垣退助暗殺未遂事件(岐阜事件)の場所は岐阜公園南の奥まった場所にあります。
岐阜城へのアクセスは?
岐阜城へ電車・バスでの行き方
名古屋駅からJR東海道本線で「岐阜駅」まで行きます。快速で約20分です。
岐阜駅から岐阜バスで「岐阜公園歴史博物館前」まで行きます。バス停はJR岐阜駅の北側、11番または13番乗り場から乗車して、12分くらいです。
または名鉄名古屋駅から「名鉄岐阜駅」まで行きます。ミュースカイをはじめ、快速特急、特急、急行などすべての電車が停車します。特急で約30分、料金はJRよりやや高めです。
名鉄岐阜駅から国道157号線(長良橋通り)を渡った、名鉄バス4番乗り場から「岐阜公園歴史博物館前」まで行きます。約13分くらいです。
JR岐阜駅と名鉄岐阜駅は400mほど離れていますので、注意してくださいね。
岐阜市営駐車場は分かりにくい!

岐阜城近くの岐阜市営駐車場は分かりにくいと有名で、噂通り道に迷って、やっとのことでたどり着きました。岐阜公園前にある「大宮町駐車場」は一般車は利用できません。
岐阜公園堤外駐車場(第1と第2とも車高2.2mまで)は有料、鏡岩緑地の駐車場は無料です。一方通行などが多くてわかりにくいので、地図を確認してからお出かけくださいね。
堤外駐車場へ行くには、長良橋交差点から側道に入り、国道256号線の下をくぐって、日中友好公園の入り口前を右折するルートがわかりやすいです。(地図A→Bの道です。)
住所:岐阜市御手洗381
料金:1回310円(税込)(最初の60分は無料)
営業時間:8:30~21:00(イベント時延長あり)
※情報が変更されている場合もありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認くださいね。
さいごに
金華山ロープウェー、岐阜城、リス村、岐阜城下と駐車場についてお伝えしました。岐阜城へは車で行くことはできません。歩いて登るか、ロープウェーに乗るか、どちらかになります。
ロープウェー山頂駅から岐阜城までは山道を歩くので、歩きやすい靴でお出かけくださいね。
岐阜城の天守閣から城下を見下ろして、信長気分を味わってみてくださいね。
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