この記事では、名古屋の隠れた名所、徳川園について詳しくご紹介します。
名古屋市東区にある「徳川園(とくがわえん)」は、尾張藩2代藩主・徳川光友の隠居屋敷として1965年に造園された大曽根屋敷跡。
1年を通して季節の花が咲き、滝や橋、茶室があり、いつどこから見ても1枚の絵になる、そんな日本庭園です。
名古屋の中心部からちょっと外れている印象の観光地ですが、喧騒から離れてゆっくりした時間を満喫するにはぴったりの場所ですよ。
徳川園の魅力や周辺のおいしいランチスポットまで、たっぷりとお伝えしますね。
徳川園の入場料金はいくら?割引情報も
まずは、気になる徳川園の入場料金についてお伝えしましょう。
- 一般(高校生以上):300円
- 中学生以下:無料
徳川園の入場券売機は、大曽根駅に近い「大曽根入園口」と、メーグルバス停近くにある「黒門入園口」の2か所にあります。
お得な共通券
- 名古屋城との共通券:640円
- 白鳥庭園との共通券:480円
- 徳川美術館・蓬左文庫との共通券
- 一般:1,750円
- 高校・大学生:950円 (中学生以下は無料)
- 65歳以上の高齢者:1,550円
※名古屋市内在住の高齢者(65歳以上)は、敬老手帳の提示でさらに割引になります。
徳川園の割引情報
次の乗車券をお持ちの方は、入園料が300円→240円に割引されます。
- 名古屋観光ルートバス「メーグル」の1日乗車券
- ドニチエコきっぷ
- バス・地下鉄全線1日乗車券
- 地下鉄全線24時間券
- バス全線1日乗車券
徳川園の入場料が無料になる日はいつ?
徳川園には、入場料が無料になる特別な日があります。無料開放日は以下の通りです。
- 10月20日(日) 名古屋まつり
- 11月3日(日) 徳川園開園記念日
- 2025年3月16日(日) 徳川園起源の日
これらの日に合わせて訪れると、入場料無料で徳川園の美しさを堪能できますよ。
開園時間:9:30~17:30
休園日:月曜日(祝日は開園・翌平日休み)・年末年始(12/29~1/1)
徳川園の見どころをご紹介!
徳川園には、池、橋、滝、渓流があり、日本の景観のいいとこをギュッと凝縮したような風景が広がっていて、1年を通じて楽しめるようになっています。
それぞれの見どころについて、より詳しくご紹介しましょう。
※徳川園の入り口は2か所(「黒門口」と北側にある「大曽根口」)あります。黒門から入ると正面が徳川美術館で、途中左側に売店があります。その売店の入り口前を通り過ぎた先に「黒門口」があります。
徳川園の龍仙湖(りゅうせんこ)
園内の中心にある龍仙湖は、徳川園の心臓部とも言える存在です。約1ヘクタールの広さを持つこの池は、四季折々の表情を見せてくれます。
- 春:池の周りに咲く桜が水面に映り、幻想的な景色を作り出します。
- 夏:スイレンやハスの花が咲き誇り、涼やかな雰囲気を醸し出します。
- 秋:紅葉が水面に映り込み、まるで絵画のような美しさ。
- 冬:雪が積もると、水墨画のような静寂な景色を楽しめます。
池の周りを散策すると、いろんな角度から異なる景色を楽しむことができます。特に、池に架かる橋の上から眺める景色は絶景ですよ。
四季折々の花々
徳川園では、年間を通じて約100種類もの花々が咲き誇ります。各季節の代表的な花をご紹介します。
春の花々
- 桜:ソメイヨシノを中心に、約60本の桜が園内を彩ります。
- ボタン:4月中旬から5月上旬にかけて、約1,000株のボタンが咲き誇ります。
- シャクナゲ:4月下旬から5月上旬に、ピンクや白の花を咲かせます。
- フジ:4月下旬から5月上旬にかけて、紫や白のフジが優雅に垂れ下がります。
夏の花々
- ヤマアジサイ:6月中旬から7月上旬にかけて、淡い青や紫の花を咲かせます。
- ハス:7月上旬から8月中旬にかけて、大きな葉と優雅な花を楽しめます。
- スイレン:6月から10月にかけて、龍仙湖の水面を彩ります。
- サルスベリ:7月下旬から9月上旬にかけて、ピンクや白の花を咲かせます。
春にモミジの花が咲き、夏になるとモミジの枝から、翼果(よくか)と言われる種がでてきます。真ん中にある小さな粒が種で、秋の紅葉前に茶色になって枝から落ちます。
落ちるときに種が風によって遠くに運ばれるように、2つの翼が付いているんだとか。秋のもみじだけでなく、夏のもみじも発見がありますね。
秋の花々
- ヒガンバナ:9月中旬から下旬にかけて、赤い花が一面に広がります。
- キキョウ:8月下旬から10月上旬にかけて、紫や白の花を咲かせます。
- キンモクセイ:10月上旬から中旬にかけて、甘い香りを漂わせます。
- ハギ:9月中旬から10月上旬にかけて、小さな花を咲かせます。
冬の花々
- カンツバキ:11月から2月にかけて、赤や白の花を咲かせます。
- サザンカ:11月から1月にかけて、ツバキに似た花を咲かせます。
- ロウバイ:1月から2月にかけて、黄色い花と甘い香りを楽しめます。
- ウメ:2月から3月にかけて、白やピンクの花を咲かせます。
大曽根の滝
落差6mの3段滝である大曽根の滝は、徳川園の中でも特に人気の高いスポットです。
- 春:新緑に囲まれた滝が、生命力あふれる景色を作り出します。
- 夏:滝の水しぶきが涼しげで、暑い季節にぴったりです。
- 秋:紅葉に囲まれた滝は、まさに絶景。写真撮影にも最適です。
- 冬:凍結した滝は、幻想的な氷の芸術作品のようです。
滝の前にある木製のベンチに座って、水の音を聞きながらゆっくりと過ごすのもおすすめです。
虎仙橋(こせんきょう)
龍仙湖を見下ろすヒノキ造りの木橋、虎仙橋は徳川園のシンボル的存在です。
- 橋の長さは約20m、幅は約2m。
- 橋の上からは龍仙湖全体を見渡すことができます。
- 橋の両側には欄干があり、安全に景色を楽しめます。
- 橋を渡った先には「虎の尾」と呼ばれる曲がりくねった小道があります。
虎仙橋は、四季を通じて美しい景色を楽しめるスポットです。特に桜の季節や紅葉の時期は、橋の上から見る景色が格別です。
茶室「瑞龍亭」
瑞龍亭は、徳川園内にある本格的な茶室です。
- 建築様式:数寄屋造り
- 広さ:4畳半
- 特徴:龍仙湖を望む絶好のロケーション
瑞龍亭では、不定期でお茶会が開催されます。日本の伝統文化に触れる貴重な機会ですので、開催日に合わせて訪れるのもおすすめです。
徳川園の楽しみ方
徳川園をより深く楽しむためのポイントをご紹介します。
ガイドツアーに参加する
徳川園では、ボランティアガイドによる無料の園内ガイドツアーを実施しています。
- 所要時間:約40分
- 開催日:土曜日、日曜日、祝日
- 開始時間:10:30、13:30(1日2回)
- 申込方法:当日、園内受付で申し込み(先着順)
ガイドさんの解説を聞きながら園内を巡ることで、徳川園の歴史や見どころをより深く理解することができます。
徳川園の季節のイベント
徳川園では、四季折々のイベントが開催されます。代表的なものをご紹介します。
徳川園のお正月(12月~1月)
昔ながらの日本のお正月の雰囲気を味わうことができます。
徳川園の冬牡丹(1月~2月)
徳川園には55種類、約1,000株のボタンが植えられていて、藁囲いをしたボタンを見ることができます。4月にも「牡丹祭」が開催、桜やツツジとの共演も見られますよ。
夕涼み(8月)
開園時間が午後8時半まで延長されます。ライトアップされた緑が鮮やかに映える中、龍仙湖にゆらゆらと燈籠が浮かべられて、いつもと違った雰囲気を楽しむことができます。
観月茶会(9月)
中秋の名月とその翌日に夜間開園されます。龍仙湖に月見飾りをのせた舟が浮かんで、風流なお月見を体験できますよ。瑞龍亭(茶室)でお茶会も開催されます。
紅葉祭(11月)
夜間開園には陶器や竹製の行灯が並び、足元を優しく照らします。ライトアップされたもみじが赤々と照らされて、幻想的な風景が広がります。
これらのイベントに合わせて訪れると、普段とは違った雰囲気の徳川園を楽しむことができます。
季節によって景観が変わる徳川園で、四季の変化を楽しんで下さいね。
徳川園へのアクセス方法は?
徳川園へのアクセス方法をご紹介します。
公共交通機関でのアクセス
- 名古屋観光ルートバス「メーグル」
- 名古屋駅バスターミナル11番から乗車
- 「徳川園 徳川美術館」で下車(約37分)
- 料金:1乗車(大人)210円
- 市バス基幹2系統
- 名古屋駅バスターミナル10番から乗車
- 「徳川町新出来」バス停で下車、北へ徒歩3分
- JR中央線
- 「大曽根駅」で下車
- 南出口から南西に徒歩10分
- 大曽根口からの入場がおすすめです
メーグルなら徳川園まですんなり行けちゃうので、おすすめです。メーグルの1日乗車券を購入すれば、名古屋城や栄に行くこともできますよ。
車でのアクセス
徳川園には2つの駐車場があります。
1.北駐車場
- 普通車79台分
- 料金:100円/25分(最大料金1,000円)
- 営業時間:6:00~23:00
北駐車場は徳川園の北側にある「大曽根口」の東側に、地下駐車場の入り口があります。
2.南駐車場
- 大型車4台・身障者用3台
(大型車)最初の1時間500円、以降500円/30分
(障害者)無料
料金:(普通車)100円/25分 最大料金1,000円
*高さ・幅制限あり(高さ2.1m、幅2.5m)
時間:6:00~23:00
※12/30~1/1は利用不可
徳川園近くのランチおすすめは?
徳川園は、当日の日付け印がある入場チケットがあれば、再入場が可能です。散策の途中にランチに行くこともできますよ。
ガーデンレストラン徳川園でフレンチランチ
「ガーデンレストラン徳川園」は、龍仙湖に面して建つフレンチレストラン。徳川園黒門口の左手にある入り口からレストランに入ります。(徳川園のチケットは不要です。)
徳川園を眺めながらバカラのシャンデリアの下で、伝統的なフレンチ料理に和の食材をブレンドした料理をいただく、贅沢な時間を過ごすことができます。
大切なお客様のおもてなしや記念日に、行きたいですよね。
※短パンやビーチサンダル、男性の袖なし(ランニングシャツ)の服では入れないので、注意してくださいね。
レストランのお隣には、昭和12年に日本で初めて開かれた国際博覧会「名古屋汎太平洋平和博覧会」の迎賓館が移築された「蘇山荘(そざんそう)」があります。
お茶&和菓子のセットや、名古屋東谷山フルーツパークの果物を使ったフルーツケーキなどのメニューがある和カフェで、ゆったり午後を過ごすのもおすすめです。
電話番号:052-932-7887
営業時間:(ランチ)11:00~15:00 (ディナー)17:30~22:00
定休日:不定休
蘇山荘
電話番号:052-932-7882
営業時間:10:00~17:00
定休日:月曜日(祝日の場合は翌平日)
※徳川園の公式サイトはこちら
※徳川美術館の東側にある「宝善亭」は、徳川美術館の記事の中で紹介しています。
三芳屋(みよしや)で名古屋めしランチ
受付のお姉さんに「近所でおいしいランチが食べられるところはありますか?」って聞いて、教えていただいたのが「三芳屋(みよしや)」、うどんやきしめんのお店です。
徳川園の大曽根口から出て左(西)へ行き、「徳川園」の交差点を過ぎた右側にあります。徒歩2分くらいで到着します。
12:00過ぎる頃には駐車場は満車状態、順番を待つ人たちがあふれていました。うどんやそばだけでなく、味噌カツ定食や魚フライ定食、まぐろ丼、カツカレー丼などが、お値打ち価格でいただけます。
うどんのおつゆは、カツオ出汁と醤油でしっかり濃い目、天つゆとして食べてもいいくらいです。麺は中太でしっかり歯ごたえがあるんだけど、のどごし良く、つるっと食べれちゃいます。
名古屋めしを堪能できる、昔ながらの老舗のうどん屋さんです。きしめんもおすすめですよ~。
住所:名古屋市東区徳川町2216
電話番号:052-936-3444
営業時間:11:00~15:00 17:00~20:30
定休日:月曜日
駐車場:店舗前に3台、道路挟んだ向かい側に10台
Pasta Pioppo(パスタ ピオッポ) でイタリアンランチ
三芳屋さんの対面のビル1階にある「Pasta Pioppo(パスタ ピオッポ)」はイタリアンレストラン。ランチメニューは3種類あります。
- 本日のパスタ+サラダ 1,000円
- 本日のパスタ+サラダ+ドリンク 1,100円
- 本日のパスタ+サラダ+ドリンク+デザート5種 1,700円
本日のパスタはクリーム、オイル、和風、スペシャルパスタ(生パスタ+300円)から選択できます。スープもついていて、お値打ち価格です。しかも、おいしい!
駐車場はお店の前に2台分だけなのは、ちょっと気になるところです。徳川園の駐車場50分または三井リパーク40分の駐車券サービスがあります。
(三井リパーク徳川町:名古屋市東区徳川町2324 徳川園大曽根口から西へ70mほど進んだ右(北)側に10台分、40分200円)
住所:名古屋市東区徳川町1907 パークアヴェニュー徳川1F
電話番号:052-982-8203
営業時間:11:00~14:30(売り切れ次第終了) 17:30~21:00
※感染期間中は、ディナーは土日祝日のみ
定休日:火曜日
駐車場:店舗前に2台、徳川園・三井リパークの駐車券サービスあり
徳川園の周辺観光スポット
徳川園を訪れた際は、近隣の観光スポットも合わせて楽しむのがおすすめです。
徳川美術館
- 徳川園から徒歩1分
- 尾張徳川家に伝わる宝物を展示
- 国宝「源氏物語絵巻」を所蔵
断夫山古墳
- 徳川園から徒歩5分
- 5世紀後半に造られた前方後円墳
- 散策路が整備され、自由に見学可能
建中寺
- 徳川園から徒歩10分
- 尾張徳川家の菩提寺
- 徳川家康の長男・松平信康の墓所がある
文化のみち橦木館
- 徳川園から徒歩15分
- 大正時代の洋風建築を利用した資料館
- 名古屋の近代化の歴史を学べる
これらのスポットを徳川園と合わせて巡ることで、名古屋の歴史と文化をより深く体感できます。
まとめ:徳川園で季節の移ろいを感じる旅を
徳川園は、四季折々の美しさを楽しめる名古屋の隠れた名所です。龍仙湖を中心とした美しい日本庭園、季節の花々、歴史ある茶室など、見どころがたくさんあります。
入場料もリーズナブルで、季節のイベントも充実しています。近くには美味しいランチスポットもあり、大人の休日を楽しむのにぴったりの場所ですね。
そうそう…、徳川園の大曽根口付近に「鯉のエサ」が販売されているんですが…ここの鯉たちは欠食気味なのか、ものすごいエサの争奪戦を繰り広げます。
鯉にエサをあげる際は、鯉たちの迫力に驚かないようご注意くださいね。小さなお子様連れの方は特に気をつけましょう。
時間の流れがゆっくり感じられる庭園で、口をパクパクしながらバシャバシャと跳ねる鯉たち…このギャップも楽しんでくださいね。
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