名古屋市千種区、日泰寺の東側にある揚輝荘(ようきそう)は、大正時代から昭和にかけて建てられた、松坂屋初代社長の別邸です。
かつては1万坪という敷地でしたが、現在は北庭園と南の聴松閣が現存、公開。有名観光地のような派手さはありませんが、静かで落ち着いた雰囲気を楽しめる庭園スポットです。
この記事では、所要時間・見どころ・正直なレビュー・注意点をわかりやすく解説します。
揚輝荘の所要時間はどれくらい?

結論から言うと、1時間〜1.5時間が目安です。
| 行動 | 時間の目安 |
|---|---|
| 南園・聴松閣の見学 | 約40〜60分 |
| 北園の庭園散策 | 約20〜30分 |
| 北園・南園の移動 | 約5分 |
| 合計 | 約1〜1.5時間 |
ただし、ガイドツアーに参加するかどうかで変わります。
聴松閣のガイドツアー(1回約45分・10:30〜と14:00〜の2回)に参加する場合は、さらに時間をプラスしておくと安心です。
建物の細部をじっくり見たい方は、1.5〜2時間確保しておくのがおすすめです。
揚輝荘はどんなところ?(レビュー)

結論から言うと、静かで落ち着いた、大人向けの庭園・建築スポットです。
松坂屋初代社長・伊藤祐民(いとうすけたみ)が大正〜昭和にかけて建てた別邸で、かつては1万坪の敷地に30以上の建物が並んでいました。現在は北園の庭園と南園の聴松閣が公開されています。
派手なアトラクションや賑やかな観光地とは全く異なり、建築や庭園の細部をゆっくり楽しむ場所です。
インドやアジアの仏跡を旅した社長のこだわりが随所に詰まっており、知れば知るほど面白みが増すスポット。
伊藤祐民はその旅で見た建築や文化に深く感銘を受け、帰国後に聴松閣の地下にアジアの宮殿をそのまま再現してしまったという、スケールの大きな人物です。
揚輝荘の見どころ
揚輝荘の見どころをご紹介します。
南園・聴松閣
1937年(昭和12年)完成の聴松閣は、ベンガラ色の山荘風外観が印象的な建物。
石積みの柱・自然の木をあしらった外壁・木の年輪が模様をつくる玄関の床など、入り口から細部へのこだわりが凄まじいです。
当時では珍しい車寄せがあり、上には大きな木枠の照明が付いています。床は一部ガラスになっていて、地下への明りとりになっています。
玄関の床は、小口切りされた木が敷き詰めになっていて、木の年輪が模様を作っています。車寄せと玄関だけでも、こだわりを感じる部分がいっぱいで「こんなところまで?」という驚きの連続です。
地下のアジアンチックな舞踏ホール(ここが最大の見どころ)

聴松閣の地下1階は、社長がアジア旅行で見た風景をそのまま再現した舞踏ホール。
インドのアジャンタ洞窟を写した壁画、アグラ城の宮殿と同じ輝石をはめ込んだ柱、アンコールワットの連子窓の再現など、現地の建築をほぼ完璧に再現した空間は圧巻。
地下とは思えない明るさで、朝日が差し込むよう窓の外を掘り下げた設計も見事です。ここだけでも揚輝荘を訪れる価値があります。
揚輝荘の建物の細部

聴松閣の階段の手すりの透かし彫り、いとう呉服店の商標デザインが入った飾り棚の透かし彫り、古代の瓦を埋め込んだ暖炉など、至る所に職人の技と社長のこだわりが詰まっています。
各部屋のテーマがまったく異なるのも特徴で、イギリス山荘風の客間、中国風の装飾が施された寝室、暖炉のある書斎など、1部屋ごとに全く違う世界が広がります。
床の板張りだけ見ても模様が全部違っていて、柱や床、建具の1つ1つすべてが見どころです。
ガイドツアーに参加すると、こうした細部の説明を聞きながら見学できるのでおすすめです。
北園の庭園

池を中心とした池泉回遊式庭園で、京都の修学院離宮の千歳橋を模した「白雲橋」が架かっています。
庭園の北にある、バンガローをもじった「伴華楼(ばんかろう)」は、尾張徳川家から譲り受けた茶室付き和室に洋室を増築して移築されました。
そのほか、茶室「三賞亭」(雪・月・花の3つを観賞するための家)や、朱塗りの鳥居が緑の中に映える「豊彦稲荷」など、見どころが点在しています。
春の桜・夏の新緑・秋の紅葉・冬の落葉と、四季ごとに異なる表情を楽しめます。北園の入場は無料です。
実際に行った正直な感想

- 人が少なくとにかく静かで、ゆっくりと自分のペースで見られる
- 地下の舞踏ホールは「名古屋にこんな場所があったのか」と驚くレベルの見応え
- 観光感は少なめで、派手さや賑やかさはほぼない
- 建築や歴史に興味がある人には刺さるが、知識なしで行くと「きれいな庭だな」で終わる可能性がある
- ガイドツアーに参加すると満足度が大きく上がる
事前に松坂屋初代社長のエピソードや建物の背景を少し知った上で訪れると、見え方がまったく変わります。
実際に行って感じた注意点

- 見どころは建物の細部に集中している
パッと見るだけでは物足りなさを感じる場合があります。じっくり細部を観察するか、ガイドツアーに参加すると、「へぇ~」って驚く発見がありますよ。
- 天候で印象が大きく変わる
北園の庭園は特に、晴れた日と曇りの日で印象がまるで変わります。できれば晴れた日に訪れるのがおすすめです。
- 駐車場がない
北園・南園ともに専用駐車場はなく、周辺のコインパーキングを利用する必要があります。地下鉄覚王山駅から徒歩圏内なので、電車での訪問がおすすめです。
- 北園と南園が少し離れている
両園の入口は離れており、間に細い道や坂道があります。初めて訪れる場合は地図を確認しておくと迷わずに済みます。
※北園に入る入り口は、グランドヒルズ覚王山法王町のマンションの入り口と兼用です(写真↑)。その入り口の北側が揚輝荘北園、南側はマンションで、その先に細い道がつながっています。
揚輝荘の回り方
南園(聴松閣)→ 北園の順がおすすめ。
聴松閣の見学(特に地下の舞踏ホール)をメインに据えてじっくり楽しんだ後、北園の庭園をゆっくり散策する流れが自然です。
ガイドツアーに参加する場合は開始時間(10:30または14:00)に合わせてスケジュールを組むとスムーズです。
住所:名古屋市千種区法王町2-5-17(南園)
名古屋市千種区法王町2-5-21(北園)
開館時間:9:30~16:30
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)・年末年始(12/29~1/3)
聴松閣入場料:一般300円 中学生以下無料 (北園は無料)
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まとめ:静かにゆっくり楽しむ庭園・建築スポット
- 所要時間は1〜1.5時間(ガイドツアー参加で+45分)
- 地下の舞踏ホールが最大の見どころ
- 派手さはないが、建築・歴史好きには特に刺さる場所
- 電車(覚王山駅)でのアクセスがおすすめ(駐車場なし)
- 南園→北園の順で回るのがおすすめ
松坂屋初代社長は、エレベーターガールや洋装の制服を取り入れたり、国際交流活動(留学生の受け入れ)などの社会活動、名古屋観光ホテルを創業するなど、たくさんの功績を名古屋に残しました。
新しいものをどんどん取り入れた、大きなスケールを感じる揚輝荘を隅々までじっくり味わってみてくださいね。
>>揚輝荘がある名古屋市千種区の観光情報はこちら【楽天たびノート】※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
