名古屋市緑区の有松エリアは、江戸時代のレトロな町並みが続く日本遺産の街です。
絞り染めの産地として栄えた町は、歴史と伝統を守り伝えています。有松絞りの浴衣って憧れちゃいますよね。最近では、有松絞りの日傘やマスクが人気になっています。
この記事では、日本遺産の古い町並みが残る有松の撮影スポットと、有松秋のキャンペーンについてご紹介します。
江戸時代の面影を残す伝統の街を歩いて、現代風にアレンジされた有松絞りでお気に入りの商品を見つけてくださいね。
有松観光のおすすめ撮影スポットは?
有松一里塚
有松東海道と呼ばれる県道222号線を西、302号線方面へ歩いて行くと、名古屋第二環状線の高架橋下あたりに「一里塚」があります。
一里塚は江戸(東京)の日本橋を起点に、一里(約4Km)ごとに置かれた塚です。旧東海道のこの通りには、江戸から87里を示す一里塚が、大正時代まで残っていました。
2012年に復元された一里塚には、オカメザサ(高さ1~2mほどの背の低いタケ。日本原産)が植えられています。
伝統建築が並ぶ旧東海道沿いの町並み
服部家住宅(井桁屋さん)
旧東海道沿いは、国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれたエリア、ここだけ時間が止まったかのような町並みが続いています。
服部家住宅(井桁屋さん)は1790年創業の老舗問屋、母屋の脇に塀、門、土蔵が連なる、有松最大の敷地間口を誇っています。
江戸時代の町人の家は間口の広さで税金が決められたため、ウナギの寝床と言われるような、狭い間口に細長い奥行きの家が一般的ですよね。でも有松では、税の優遇措置があったため、間口が広く作られています。
有松エリアは、1784年の大火で焼けてしまった教訓から、防火対策された家を建築されるようになりました。
卯建(うだつ)・塗籠造り(ぬりごめづくり:壁と軒裏をしっくいで塗り固める)・漆喰虫籠窓(しっくいむしこまど)など、火事を恐れた人々が考え出した防火建築を見ることができます。
お店の中には立派な太い梁が通っていて、豪壮な小屋組み形式になっています。お座敷には有松絞りの、とっても素敵な柄の浴衣や帯がたくさん並んでいました。
有松絞りの浴衣なんてもったいなくて着られない~!と思うけど、憧れちゃいますね。絞り日傘もあったんですが、とってもおしゃれで注目を集めちゃいそうです。
住所:名古屋市緑区有松2313
営業時間:10:00~17:00
不定休
なまこ壁の土蔵
井桁屋さんのすぐ横にある土蔵はなまこ壁と言われ、平板瓦を張って継ぎ目を漆喰(しっくい)で盛り上げた仕上げの断面が、ナマコに似ているからそう呼ばれているそうです。
有松絞りは尾張藩の特産品として保護され、販売は藩の許可が必要でした。有力な絞り問屋さんは繁盛し、絞りの原材料を貯蔵する蔵や接客用のお座敷、茶室などが作られて、どんどん大きく立派になっていったのかもしれませんね。
棚橋家の鐘馗さま
井桁屋さんの正面の棚橋家は、昭和8年から約50年「棚橋医院」として使われていました。屋根には、邪気から家を守る鐘馗さまが立っています。
剣を持ち、長いひげとにらみつけてるお顔が印象的な鐘馗さまは、鬼よりも強いんだとか。つばめの飾り瓦も見ることができます。ぜひ、探してみてくださいね。
しぼりの久田本店さん
古い町並みが残る旧東海道から少し中に入った道沿いに、老舗の有松絞りの問屋さん「しぼりの久田本店」があります。門をくぐると下る階段があって、その先に日本庭園が広がっています。
桜やモミジ、松、梅、ハギなど季節ごとに楽しめる庭園は、とってもきれいにお手入れされていて、見ていると、とっても落ち着いた気分になります。
お店には着物や浴衣、帯を中心に、シャツやネクタイ、タオルや扇子など、小物もたくさん販売されています。
最近の有松絞りは化学染料が使われていて、昔ながらの伝統的な有松絞り(藍染め)は少ないそうです。熟練の手によって作り出される絞り技法は、伝統の技を受け継ぎながらも、時代に合わせて変化しているんですね。
有松絞りは、雨や汗での色移りや、洗濯したときの色落ちもほとんどないとのこと。白いものと一緒に洗っても、青く染まることはないそうなので安心ですね。
住所:名古屋市緑区有松616
営業時間:9:00~17:00
定休日:月曜日・年末年始
※有松駅前店もあります。
晩秋の有松を楽しむ会2023
開催日:2023年10月28日(土)~10月29日(日)10:00~20:00
開催地:名古屋市緑区有松(東海道一帯)
※有松ミチアカリも同日開催予定
有松の古い町並みがステージとなって、生け花や絞り、着物、お茶などの展示や体験ができます。マルシェの出店もありますよ。
10月14日(土)~10月29日(日)の16:00~21:00は、山与遊歩道に、染色家と鬼師がコラボした灯りのオブジェが通りに並び、いつもと違った幻想的な有松を歩くことができます。
秋の有松めぐり
販売期間:2023年10月1日(日)~12月3日(日)
購入:名鉄名古屋駅サービスセンター、名鉄出札係員配置駅(弥富・赤池駅を除く)
名鉄では、有松駅までの往復乗車券と有松絞り体験券または選べる利用券がセットになった切符が販売されます。※名鉄乗車駅によって販売金額が変わります。
有松工房満喫きっぷ:名鉄名古屋駅発着 大人8,650円 ※前日までに有松・鳴海絞会館で工房・工場見学等を予約し、指定店舗で有松・鳴海絞りを体験(体験は13:30~)
有松絞り体験きっぷ:名鉄名古屋駅発着 大人2,650円 ※手ぬぐいまたはガーゼハンカチの有松・鳴海絞り体験ができます。(体験1時間前までに要予約)
有松おさんぽきっぷ:名鉄名古屋駅発着 大人1,650円 ※31店舗あるグルメ店とお土産店からそれぞれ1つづつ割引などの特典がうけられる「選べる利用券」付き
10月7日(土)~12月2日(土)の期間中の土曜日限定で「岡部住宅深堀ツアー」がガイド付きで開催されます。受付は岡部住宅にて当日10:30~5名限定です。ツアー開始は13:30~、参加費は500円。
11月25日(土)・26日(日)11:00~16:00は有松天満社にて「ふらんすぱんの市」が開催。愛知県内の有名なパン屋さんのパンがたくさん並びます。
※有松駅は準急か普通列車しか停車しないので、注意してくださいね。
※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
さいごに
日本遺産の古い町並みが残る有松の撮影スポットと、有松秋のキャンペーンについてお伝えしました。
私が出かけたのは火曜日。午前中に到着したんですが、数組の観光客が歩いてはいるものの、閑散としていました。
内部が見学できる岡家住宅、山車の展示や祭りの紹介をしている有松山車会館も、平日は休館で土日祝日のみの開館、開いてるお店も少なくて、古い町並みの外観だけを見ながら1Kmほどの距離を歩けば、あっという間に見学が終了してしまいました。
有松にお出かけするなら、土日祝日の方が見るところがいっぱいあって、おすすめですよ。(古い町並みの写真を撮るなら、平日がいいかもです。)
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