この記事では、岡崎市にある歴史的名城・岡崎城の見どころや魅力についてたっぷりご紹介します。
徳川家康公が生まれた由緒ある城として知られる岡崎城は、石垣や展望台、岡崎公園、三河武士のやかた家康館など、想像以上に魅力的で学びの多い場所なんです。
家康公ゆかりの開運スポットとしても有名なので、ぜひゆっくり散策してみてくださいね。
岡崎城の入場料:お得な情報も
まずは気になる入場料についてご紹介します。
大人 | こども | |
岡崎城 | 300円 | 150円 |
三河武士のやかた | 400円 | 200円 |
共通入場券 | 650円 | 320円 |
※大人は中学生以上、こどもは5歳以上です。また、料金はすべて税込です。
岡崎城と三河武士のやかたの両方を見学するなら、共通入場券がお得です。
お得な割引情報
JAFカードを持っている方には、うれしい割引があります。受付窓口でJAFカードを提示すると、
- 入場料:大人300円→250円、こども150円→120円
- 両館共通券:大人650円→550円、こども320円→270円
小さな割引ですが、旅の思い出に使えるお土産代の足しになるので、忘れずに提示してくださいね。
開館時間と休館日
住所:岡崎市康生町561-1
電話番号:0564-24-2204
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:12/29~12/31
平日でも比較的混雑する人気スポットなので、開館直後か、お昼過ぎの少し遅めの時間帯に訪れるのがおすすめです。
岡崎城の歴史:徳川家康公の原点
まずは、岡崎城の歴史について簡単にお話しします。
岡崎城は、徳川家康公が生まれ、その立身出世がスタートした重要な城です。1452年頃、矢作川と乙川の合流点を見下ろす竜頭山に築かれた砦が始まりとされています。
家康公は、一国一城の城主の長男として生まれましたが、幼少期から波乱の人生を歩むことになります。
当時の三河の松平家は、西の織田信秀(信長の父)と東の今川義元に挟まれ、領地を守るために人質として息子を差し出さなければならない困難な状況にありました。
家康公の父・松平広忠が家臣の謀反で亡くなると、岡崎城は今川軍の支城として占拠されてしまいます。
家康公が岡崎城を取り戻したのは、1560年の桶狭間の戦いの後、今川軍が城を放棄したときでした。
この歴史を知ると、岡崎城が単なる観光地ではなく、日本の歴史を大きく変えた人物の原点となった場所だということがよくわかりますね。
岡崎城の見どころ:歴史を肌で感じる
岡崎城には、歴史ファンはもちろん、一般の観光客も楽しめる見どころがたくさんあります。
岡崎城の石垣めぐり
岡崎城の魅力の一つは、多様な石垣を見学できることです。「石垣めぐり」として4つのルートが用意されています。
石垣の種類
1.野面積み(のづらづみ)
- 古い時代の積み方
- 加工していない自然の石を積み上げる
- 隙間には小石を詰めて補強
- 排水性に優れ、意外と頑丈
2.打込み接ぎ(うちこみはぎ)
- 関ヶ原の合戦以降に主流になった積み方
- 石の角や面を打ち欠いて平たくし、隙間を少なくする
- より高く、急な勾配の石垣を造れる
3.切込み接ぎ(きりこみはぎ)
- 江戸時代初期に多用された積み方
- 石と石がぴったり合うように加工
- 非常に精密で美しい仕上がり
- 排水のための溝が作られている
石垣めぐりをすると、それぞれの時代の技術の進歩を肌で感じることができますよ。特に、切込み接ぎの精密さには驚かされます。
特徴的な石垣
- 半円形の曲輪:珍しい形状の石垣
- ノミ加工された石垣:表面に独特の模様が見られる
- 矢穴の痕跡が残る石垣:石を割るときに使用した技術がわかる
- 墓石を転用した階段石垣:歴史の重みを感じる
- 菅生川端(すごうかわばた)石垣:全長400mで、直線の石垣としては国内最長
石垣めぐりマップが用意されていますので、地図を片手に石垣を巡ってみても、新しい発見があるかもしれませんね。
岡崎城の内部と展望台
岡崎城は廃城令によって明治6~7年に撤去されました。現在の天守は、昭和34年(1959年)に鉄筋コンクリートで再建されたものです。
岡崎城の入り口前には、家康公の座右の銘の言葉が石碑に刻まれて、亀の上にのっています。
「人の一生は重荷を負て 遠き道を行くが如し、いそぐべからず」
人生は重い荷物を背負って長い道のりを歩くようなもの、焦らず急がず一歩一歩進みなさい。
苦労を重ね、地道に耐え忍んだからこその天下統一、家康公の言葉は、生きていくうえで、現代にも通じるメッセージをたくさん残しています。
亀の上に石碑があるのは、亀は万年生きると言われていて、その亀の背に石碑をのせることで、石碑が永遠に後世に残るのを願っているからなんだとか。
岡崎城の内部と展望台
岡崎城は3層5階建てで、内部は歴史資料館になっています。各階の見どころをご紹介します。
【1階】
- 岡崎城天守台石垣の礎石が残されています。
- 礎石が現存しているのは、姫路城と岡崎城だけという貴重なものです。
【2階】
- 岡崎城の成り立ちや特徴を絵図や模型で展示。
- 城の歴史を視覚的に学べる場所です。
【3階】
- 岡崎城下町の庶民の暮らしを紹介。
- 江戸時代の生活を垣間見ることができます。
【4階】
- 壁に映し出されるシアターで、江戸時代の城下町へタイムスリップ。
- 床面に出てくる言葉(町人、旅人、犬、花火など)を踏むと、その言葉が映像になって壁に現れる仕掛けがあります。
- 子どもたちに大人気のスポットです。
【5階(展望室)】
- 岡崎市内を360度のパノラマで一望できます。
- 特筆すべきは、大樹寺の方向を示す円筒が設置されていること。
- 歴代城主は、この「神君家康公誕生の城」の城主になれたことを誇りに思い、ここから大樹寺に向かって手を合わせていたそうです。
大樹寺は徳川歴代将軍の位牌が置かれている、家康公ゆかりのお寺です。
大樹寺の本堂から一直線に岡崎城を見ることができるビスタラインがあり、このライン上に大きな建物を建てないというルールが今も守られています。
家康公の威光はとても大きかったんですね。歴史と現代が共存する岡崎の街並みをじっくり眺めてみてくださいね。
岡崎公園の家康公スポット
岡崎城を中心とした岡崎公園には、徳川家康公にゆかりのあるスポットがたくさんあります。
1.徳川家康公銅像:
- 家康公350年祭に建てられた銅像
- 家康公450年祭に設置された松平元康(家康公の若い頃の名前)の騎馬像
- 騎馬像の元康は、日光東照宮の方角をまっすぐ見つめています
2.家康公しかみ像:
- 三方ヶ原の戦いでの大敗を戒めとして描かせた像
- 苦虫をかみつぶしたような表情が特徴的
三河武士のやかたの南側にある、家康公しかみ像。三方ヶ原の戦いで武田信玄の軍勢と戦った織田・徳川軍は大敗を喫し、家康自身も命からがら浜松城へ逃げ帰りました。
多くの家臣を失った家康の、悔しさや申し訳なさが表れているようです。
3.幼少時代の竹千代と家康公の座像:
- 地元の御影石で作られたベンチ
- 岡崎城と一緒に写真が撮れる人気スポット
4.からくり時計塔:
- 高さ約6mの時計塔
- 毎時00分と30分に家康公の人形が現れ、能を舞い、遺訓を語る
- 一瞬で白いひげのお爺さんに変わるので見逃さないように!
5.東照公産湯の井戸:
- 家康公が生まれたときに産湯に使ったと言われる井戸
- 開運スポットとして人気
6.東照公えな塚:
- 家康公の胎盤(えな)を埋めたと伝えられる塚
- 昔は胎盤を埋めて子供の成長を願う習慣があったそうです
三河武士のやかた家康館:歴史を体感
三河武士のやかた家康館は、三河武士と家康の足跡を分かりやすく紹介する歴史観光史料館です。
館内の展示
おすすめは映像展示、臨場感たっぷりで、まるで当時にタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。
- 歴史的な資料の展示
- 歴史の舞台裏を追体験できる仕掛け
葵武将隊の演舞
家康館前広場では土日祝日、家康公はじめ徳川四天王(酒井忠次・本多忠勝・井伊直政・榊原康政)ら三河武将の演舞が披露されます。
- 武将隊の甲冑は紙製という驚きの事実!
- エコな「葵武将隊」として親しまれている
開館時間と休館日
- 開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
- 休館日:12月29日~12月31日
岡崎城と同じ時間帯で開いているので、両方をゆっくり見学するには、一日かけて訪れるのがおすすめです。
岡崎城周辺のグルメとお土産
おかざき屋:お土産の宝庫
三河武士のやかた家康館の前にある「おかざき屋」は、観光案内所と休憩所を兼ねたお土産店です。
お店の前には大きな花時計があって、訪れる人たちの目を楽しませてくれます。
- 八丁味噌や岡崎の銘菓が豊富に揃っています
- きもかわいい「オカザえもん」グッズのコーナーも充実
- お店の前には大きな花時計があり、写真スポットにもなっています
八丁味噌を使ったお菓子は、地元の味が楽しめると家族や友人へのお土産に最適です。
営業時間:9:30~16:30
休館日:12/29~12/31
いちかわ:武将パフェが人気
岡崎城の東側、隠居曲輪にある「いちかわ」は、地元の味を楽しめる人気店です。
- 八丁味噌を使ったおでんや田楽、味噌カツがリーズナブルな価格でいただける
- 窓から岡崎城や庭園が見える和の空間
- 家康公と徳川四天王の甲冑をイメージした「武将パフェ」が大人気
八丁味噌を使った料理の数々は、濃厚でありながら上品な味わいで、岡崎の食文化の奥深さを感じられます。
武将パフェは見た目の豪華さと味の絶妙なバランスがばっちり、食べ応えあって、おいしくて、全部制覇したくなっちゃいますよ。
岡崎城の御城印:歴史好きの方必見!
今日からまた3連休
— りらくまきゅ~だ~ (@rilakkumakyuda_) January 6, 2024
ということで岡崎城へ
限定御城印いただきました pic.twitter.com/Q7kEe8YGjT
お城めぐりの楽しみの1つとして人気の「御城印」。岡崎城でも購入できます。
- 販売場所:天守1階の売店
- 価格:1枚300円(税込)
- 2024年版は辰年にちなんで、天に昇る金龍が描かれた特別デザイン
また、日本100名城の45番目として、岡崎城の名城スタンプも1階の入り口すぐ、トイレの近くに設置されています。
岡崎城へのアクセス:便利な交通手段
電車・バスでのアクセス
- 名古屋からのアクセス
- 名鉄名古屋本線「東岡崎駅」下車
- 東岡崎駅から徒歩約15分、または名鉄バス「大樹寺」行きで「康生町」下車(約5分)、そこから徒歩約5分
- 最寄り駅を利用する場合
- 名鉄名古屋本線「岡崎公園前駅」下車、徒歩約10分
- ただし、普通電車のみ停車
- JR利用の場合
- JR東海道線「岡崎駅」下車
- 名鉄バス「奥殿陣屋」行き・「滝団地」行き・「大門駅」行で「康生町」下車(約20分)
車でのアクセスと駐車場情報
車で訪れる場合は、東名高速道路「岡崎IC」から国道1号線経由で名古屋方面に約3km進むとたどり着きます。
【最寄りの駐車場】
住所: 岡崎市康生町561-1
料金(税込):通常期30分150円 最大料金(24時間)1,500円
混雑時30分300円 最大料金(24時間)3,000円
駐車台数:150台
【岡崎城周辺のコインパーキング】
- 名鉄協商パーキング岡崎康生通
- 住所:岡崎市康生通西3-7
- 収容台数:10台
- 料金:30分200円、24時間900円
- NPC24H殿橋第1パーキング
- 住所:岡崎市康生通南2-34
- 収容台数:6台
- 料金:30分200円
- 康生パーク
- 住所:岡崎市材木町1-20
- 収容台数:163台
- 料金:30分100円
- 篭田公園地下駐車場
- 住所:岡崎市籠田町68
- 収容台数:210台
- 料金:30分100円、24時間900円
※情報が変更されている場合もありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認くださいね。
岡崎城観光の注意点とおすすめ情報
服装と靴の選び方
岡崎城内は階段で5階まで上がる必要があり、岡崎公園内には細かい砂利の道もあります。快適に観光を楽しむために、以下の点に注意しましょう。
- 歩きやすい靴を選ぶ(スニーカーがおすすめ)
- 階段の上り下りがあるため、動きやすい服装で
- 夏場は日差しが強いので、帽子や日傘があると便利
石垣めぐりや城内の階段では、足元の安定が重要ですよ。
おすすめの観光ルートとスケジュール
【半日コース(約4時間)】
- 岡崎城(約1時間30分)
- 龍城神社に参拝
- 岡崎公園内の家康公スポット巡り(約30分)
- 三河武士のやかた家康館(約1時間)
- おかざき屋でお土産購入(約30分)
- いちかわで遅めのランチまたは早めのディナー(約30分)
【1日コース(約6時間)】
半日コースに加えて、
6. 石垣めぐり(約1時間)
7. 大樹寺参拝(約1時間、岡崎城から車で約15分)
一日コースなら、ゆっくりと岡崎の歴史と文化を堪能できます。特に大樹寺まで足を延ばすと、家康公の生涯をより深く知ることができますよ。
季節ごとの楽しみ方
- 春:岡崎公園の桜まつり(約1,000本の桜が楽しめます。家康行列も開催)
- 夏:岡崎城下家康公夏まつり(8月上旬、花火大会も開催)
- 秋:紅葉狩り(11月中旬~下旬が見頃)
- 冬:岡崎城下家康公冬物語(イルミネーションイベント)
さいごに:歴史と現代が融合する岡崎城の魅力
岡崎城は、徳川家康公が生まれ育った歴史的な場所であると同時に、現代の技術を活用した展示や、地域の文化を感じられる様々なイベントが融合した、魅力的な観光スポットです。
石垣の歴史を肌で感じ、展望台からの絶景を楽しみ、武将パフェに舌鼓を打つ…。こうした多様な体験ができるのが、岡崎城の大きな魅力です。
歴史好きの方はもちろん、家族連れやカップルにもおすすめの場所です。ぜひ、岡崎城で歴史の息吹を感じながら、楽しいひとときを過ごしてくださいね。
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