この記事では、名古屋市市政資料館の魅力をたっぷりとご紹介します。
大理石の手すりがある中央階段や、正面と天井のステンドグラスなど、見どころ満載! フォトジェニックな空間を借りて、挙式だってできちゃいます。
アクセス方法や駐車場情報はもちろん、見どころや喫茶店まで、詳しくお伝えしていきますね。
名古屋市市政資料館へのアクセス情報
まずは、名古屋市市政資料館へのアクセス方法(電車、バス、車)を詳しくご紹介します。
電車でのアクセス:複数の路線を使って便利に
1.名古屋駅からのルート
- 桜通線「久屋大通駅」または東山線「栄駅」で名城線に乗り換え
- 「市役所駅」で下車、2番出口から東へ徒歩約8分
2.栄駅からのルート
- 東山線「栄駅」から「栄町駅」まで移動
- 名鉄瀬戸線に乗り換えて「東大手駅」で下車
- 南口から南へ徒歩約5分
バスでのアクセス:名古屋駅から直通で
1.名古屋駅バスターミナルから
- 8番のりば「幹名駅1 大曽根/上飯田行」に乗車
- 約15分で「市政資料館南」バス停に到着
- バス停から北へ徒歩約5分
2.メーグル(名古屋市観光ルートバス)利用
- 名古屋駅から「市政資料館南」バス停まで約50分
- のんびり観光気分で移動したい方におすすめ
市政資料館の駐車場は?
名古屋市市政資料館には、西側に無料駐車場があります。ただし、スペースが限られているので、早めの到着がおすすめです。
- 市政資料館駐車場
- 収容台数:12台
- 料金:無料
満車の場合は、近隣のコインパーキングを利用してくださいね。おすすめのパーキングは以下の通りです:
駐車台数:27台
料金:30分220円、最大料金24時間1,200円
駐車台数:9台
料金:40分200円
最大料金:(月~土)24時間1,300円 (日祝)1,000円
名古屋市市政資料館の概要
名古屋市市政資料館は、名古屋城から徳川園までの「文化のみち」エリアに位置する、まるで宮殿のようなレトロな建物です。
1922年(大正11年)に建てられたこの建物は、2024年現在、築100年以上の歴史を誇ります。
建物の歴史:裁判所から文化施設へ
- 1922年~1979年:名古屋控訴院、地方裁判所、区裁判所として使用
- 1979年以降:名古屋市市政資料館として一般公開
建築様式:ネオ・バロックの魅力
- レンガと鉄筋コンクリート造りの3階建て
- 赤いレンガと白い花崗岩を組み合わせたモダンな外観
- 正面のレンガ風タイルと中庭側の本物のレンガの対比
建物の中庭側は本物のレンガを積み上げて作られています。1階2階部分のレンガは刑務所で受刑者が作ったレンガ、3階部分は職人さんが作ったレンガです。
3階部分のレンガはキレイなのに対して、刑務所で作ったレンガは汚れが目立ちます。レンガを作る際の熱の入れ具合など、職人さんが作るものとは質が違って、汚れが浸透しちゃってるんですね。
建物の特徴:細部にまでこだわりが
- 正面入口上部:公正な裁判を象徴する「神鏡と神剣」のエンブレム
- ドーム状の塔:青銅色の避雷針付き装飾球
名古屋市市政資料館の見どころ7選
さて、ここからは館内の見どころを詳しくご紹介していきます。タイムスリップした気分で探索を始めましょう!
圧巻の中央階段:まるでヨーロッパの宮殿
館内に一歩足を踏み入れると、「わぁ」って声が出ちゃうくらい、とってもキレイな中央階段があります。天然の国産大理石を使用したこの階段は、まさに館内一の見どころです。
- 2階から3階へ上がる正面の階段
- 1階へ下りる後ろ側の階段
- 大理石の手すりの優雅な曲線美
【撮影ポイント】
階段の途中で立ち止まり、手すりに寄りかかるようなポーズで写真を撮ると、まるで映画のワンシーンのような素敵な1枚が撮れますよ。
印象的なステンドグラス:光と影の芸術
中央階段の周辺には、美しいステンドグラスがいくつも設置されています。それぞれが意味を持ち、建物の歴史を物語っています。
1.正面のステンドグラス
- モチーフ:天秤(罪と罰の釣り合いを表現)
- 見どころ:午前中の光が差し込む様子
2.天井のステンドグラス
- モチーフ:日輪(公明正大を意味する)
- 特徴:アーチ型の天井にマッチした曲線美
【撮影ポイント】
午前中に訪れて、光が差し込むステンドグラスを背景に記念撮影をすると、神秘的な雰囲気の写真が撮れます。
独特の柱と装飾:時代を感じる細部
建物内部には、時代を感じさせる特徴的な柱や装飾が随所に見られます。
- 3階:黄漆喰塗りの柱
- 2階:黒大理石と漆喰塗りのマーブル模様の柱
- 窓ガラス:
- 2階:大正時代に作られた結霜(けっそう)ガラス※霜模様のすりガラス。職人さんが手作りで1枚1枚作るガラスなので、同じ模様はない。
- 3階:割れ目に接着剤を入れて修復し、当時のガラスを使用
【体験ポイント】
2階にある4本の黒い独立柱は、上部が漆喰塗に大理石のマーブル模様が描かれていて、下部が黒大理石です。触ってみると、材質の違いで温度が異なり、下部の方が冷たく感じられます。
3階の手すり部分には、シカマイヤ(大型の2枚貝)の化石を見ることができます。
歴史を感じる展示室:タイムトラベルの旅
3階には11の常設展示室があり、名古屋の歴史や建物の変遷を知ることができます。
- 市政資料館の全体模型
- 明治から戦前の名古屋のモダン建築の模型(いとう呉服店、御園座、旧名古屋商工会議所、旧日本銀行名古屋支店など)
- 名古屋市の歴史年表(2000年開業のJRセントラルタワーズ建設前の名古屋駅写真など)
- 旧控訴院、現行憲法下の法廷、陪審法廷の再現
【おすすめポイント】
いとう呉服店は明治43年に名古屋で初めて開店した百貨店で、のちに松坂屋と改名。御園座は明治30年(1897年)に開業。
戦災や再開発の取り壊しなどで建物は残っていませんが、名古屋の街はけっこうハイカラだったんですね。
第8展示室の明治時代の控訴院再現は、当時の法服や法冠を身につけた人形が並び、まるでタイムスリップしたかのような臨場感があります。
映画・ドラマロケ地としての魅力
名古屋市市政資料館は、その歴史的な雰囲気から、多くの映画やドラマのロケ地としても使用されています。
- 「官僚たちの夏」:製本室がフランスのアパートに
- 「坂の上の雲」:中央階段室が首相官邸に
- 「花より男子(リターンズ)」:建物全体が大河原家の自宅に
- 「虎に翼」:東京地方裁判所として何度も登場
第11展示室は、昭和3年~18年まで陪審制度があった時の陪審法廷で、12人の陪審員席があります。
どこかで見たような気がすると思っていたら、映画「謝罪の王様」で、国際弁護士の竹野内豊さんが、アメリカでかっこよく働く法廷シーンに使われていました。
【楽しみ方】
これらの作品を事前に観てから訪れると、ロケ地巡りの楽しさが倍増しますよ。
当時をそのまま再現した控訴院の会議室
市政資料館は重要文化財に指定されていますが、全部ではなく、外観、中央階段、そして大正時代に使用されていた状態を完全に復元した控訴院の会議室の3か所のみ。
そのほかのエリアは除外となっています。
1.大正時代の建築様式:
- 当時の絶対君主天皇制を象徴する菊の御紋(会議室のみ残存)
- アールヌーボー調のイスや天井の漆喰装飾、シャンデリアなど
- 中央玄関の真上のベランダに出られる扉がある部屋
2.貴重な内装:
- 重さ700kg、人が歩いても踏み跡もつかず、擦り切れることもない、3,000万円の高級手織り絨毯
1階にある独居房
1階には、裁判を待つ容疑者の留置所(独房と雑居房)があります。
1.被告人専用の通用口
- 正面玄関右側に位置し、中庭を通って留置所へ。一般の人に見えないよう専用の出入り口が作られています。
2.留置所
- 独房と雑居房があり、裁判を待つ容疑者が収容。
- 雑居房の壁には、何度塗りなおしても浮き出てくるシミがある。
- コンクリート壁の部屋は殺風景で、中央階段周辺とは異なる雰囲気。
裁判を待つ被告人が入る部屋なので、ここで亡くなった人の記録はないそうなんですが、刑を宣告された人の怨念なのか?浮き出てくるシミが…なんだか、コワイですね。
住所:名古屋市東区白壁1-3
電話番号:052-953-0051
開館時間:9:00~17:00
休館日:月曜日(祝日は開館、翌平日休み)・第3木曜日(祝日は開館、第4木曜日休み)
年末年始(12/29~1/3)
入館無料
※濡れた傘の持ち込み禁止
名古屋市市政資料館でできること
歴史的建造物で結婚式を挙げる
名古屋市市政資料館では、中央階段と3階の回廊を使って結婚式を挙げることができます。年間約50組のカップルがここで誓いを立てているそうです。
【特徴】
- 宗教にとらわれない自由な挙式スタイル
- 家族や友人が証人となる温かな雰囲気
- 重要文化財での挙式という特別感
国の重要文化財という歴史的な建物での結婚式は、新郎新婦だけでなく、ご家族や友人たちにとっても印象に残る挙式になりますね。
>>名古屋市市政資料館ウェディングを確認するならこちらフォトウェディング
結婚式を挙げなくても、フォトウェディングの撮影だけでも、まるで海外で撮影したかのような写真が出来上がります。
【おすすめスポット】
- レンガ造りの外観前
- ゴージャス感満載の中央階段
- ステンドグラスの前
※結婚式が予定されている日は、結婚式が優先になります。
まるでドラマのワンシーンのような、すてきな写真をぜひ撮ってみてくださいね。
>>名古屋市市政資料館フォトウェディングを確認するならこちらノスタルジックな喫茶室でくつろぐ
2階にある「第弐號法廷」という小さな扉の奥に、レトロな雰囲気の喫茶室があります。
【おすすめメニュー】
- バナナジュース
- クリームソーダ
- 名古屋名物の小倉トースト
散策の合間に、懐かしい雰囲気の中でひと休みするのもおすすめです。
※朝イチで入っても、モーニングはありません。
※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
↑名古屋市市政資料館はこちらの本の「愛知の名建築」で紹介されています。
名古屋市市政資料館周辺の観光スポット
名古屋市市政資料館がある「文化のみち」エリアには、他にも魅力的なスポットがたくさんあります。せっかく来たのなら、周辺も散策してみましょう。
1.徳川園
- 徳川家ゆかりの日本庭園
- 市政資料館から徒歩約10分
2.文化のみち橦木館
- 大正時代の洋風建築
- 市政資料館から徒歩約5分
3.名古屋城
- 名古屋のシンボル的存在
- 市政資料館から徒歩約20分または市バスで約10分
4.揚輝荘
- 昭和初期の和洋折衷の邸宅
- 市政資料館からバスで約15分
これらのスポットを巡れば、名古屋の歴史と文化をめいっぱい堪能できますね。
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・揚輝荘(覚王山)北園と南園聴松閣には何がある?歴史と見どころ行き方は?
まとめ:歴史と文化が息づく名古屋市市政資料館
名古屋市市政資料館は、名古屋の歴史と文化が凝縮された、まるで美術館のような建物です。
- アクセスの良さと無料入館で、気軽に訪れられる
- 建築美と歴史的価値の両方を楽しめる
- 結婚式やフォトウェディングなど、特別な思い出作りの場としても人気
- 周辺の文化施設と合わせて、名古屋の魅力を深く知ることができる
ここでしか撮れないステキな写真にも挑戦してみてください。陽の入り方によって、ステンドグラスが真っ白になったりするので、意外と難しいですよ。
ぜひ、名古屋市市政資料館で、タイムスリップしたかのような時間を過ごしてみてくださいね。
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