この記事では、愛知県の人気パワースポット「豊川稲荷」についてご紹介します。
商売繁盛のご利益で有名なこのお寺は、実は様々な魅力にあふれています。
なんと、日本現役最古(1912年製)の丸形ひさし付き郵便ポストがあり、今でも現役で使われているんですよ。
おキツネさんがいっぱいのパワースポットに行かれる際には、ぜひ参考になさってくださいね!
豊川稲荷とは?歴史と概要
まずは、豊川稲荷について簡単におさらいしましょう。
豊川稲荷の正式名称は「妙厳寺(みょうごんじ)」といい、曹洞宗のお寺です。室町時代の1441年に開創されたこのお寺は、長い歴史を持っています。
江戸時代から商売繁盛のご利益があると信仰が篤く、現在でも愛知県内の寺社の中で、参拝者数がトップ3に入るほどの人気スポットなんです。
豊川稲荷にお祀りされているのは「豊川吒枳尼眞天(とよかわだきにしんてん)」という仏さまです。
この仏さまは白いキツネにまたがった姿で描かれることが多く、そのため「豊川稲荷」という名称が広まったんですよ。
吒枳尼天(だきにてん)はもともとインド仏教の女神なのですが、日本の稲荷神と同一視されるようになったことも、「稲荷」と呼ばれる理由の一つかもしれませんね。
豊川稲荷のご利益とは?
さて、ここからは豊川稲荷の魅力の一つである「ご利益」についてお話しします。
- 商売繁盛
豊川稲荷といえば、やはり「商売繁盛」のご利益が最も有名です。多くのビジネスマンや経営者が、商売の成功を祈願して参拝に訪れます。県外からわざわざ足を運ぶ方も多いんですよ。
- 五穀豊穣
農業に携わる方々にとっても、豊川稲荷は重要な存在。豊作を祈る「五穀豊穣」のご利益もあるとされています。
- 厄除け
人生の節目に訪れる厄年。その厄を払い、無事に過ごせるよう祈願する「厄除け」のご利益も。
- 家内安全
家族の健康と幸せを願う「家内安全」のご利益も。大切な人の安全を祈りたい方にもおすすめです。
- 家業繁栄
自営業の方や家族経営の事業を営む方々にとって心強い「家業繁栄」のご利益も。
- 交通安全
車の運転が多い方や、旅行が好きな方には「交通安全」のご利益がぴったり。安全な移動を祈願できます。
これらのご利益は、豊川稲荷の境内を巡って参拝することで授かるとされています。総門をくぐってご本殿、奥の院と参道を歩いて、パワーをたっぷり集めながら回りましょう。
豊川稲荷の見どころ6選
それでは、豊川稲荷の主な見どころを6つご紹介します。ゆっくり回ると、所要時間は約1時間ほど。それぞれのスポットでしっかりとパワーをチャージしてくださいね。
荘厳な御本殿
豊川稲荷の見どころの中でも、まず訪れたいのが御本殿です。総門をくぐって左へ進み、参道を歩いていくとご本殿に到着します。
現在のご本殿は1930年(昭和5年)に建立された、高さ30.6mの総けやき造り。日本中から集められた直径約24cm、長さ約90cmの丸太が72本も使われているんです。
その荘厳な雰囲気に、思わず息をのむ人も多いはず。
参道には白い鳥居が立っていますが、これは東海道の街道筋にあったものを移築したものなんです。通常、稲荷神社の鳥居は朱色ですが、ここでは白い鳥居が特徴的です。
また、参道の鳥居前やご本殿前には、狛犬ではなく「狛狐」が座っています。これも豊川稲荷ならではの見どころですね。
参拝方法のポイント
豊川稲荷での参拝方法には、ちょっとした決まりがあります。一般的な神社とは異なるので、注意が必要です。
- 「ニ礼二拍手一礼」は絶対にNG! お寺なので、拍手はしません。
- 総門をくぐるときは、向かって左側の扉をさすりながら、心の中にある不安を吐き出して封じ込めます。
- 帰るときは反対側の扉をさすってお礼を伝えましょう。
これらのポイントを押さえて、正しい作法で参拝すれば、より一層ご利益が得られるかもしれませんね。
財福を祈る大黒堂
ご本殿から宝雲殿の前を通って、万燈堂へ向かいます。万燈堂は以前、座禅修行をする道場だったそうです。ここには豊臣秀吉が所有していたとされる不動明王と文殊菩薩の仏像が祀られています。
万燈堂の横には弘法堂と大黒堂が並んでいます。特に注目したいのが「大黒堂」です。土蔵造りの大黒堂の前には「おさすり大黒天さま」が2体祀られています。
大黒天は七福神の一柱で、米俵に乗って大きな袋を背負い、打出小槌を持つ姿で描かれることが多いですね。財宝・福徳開運の神様として知られています。
おさすり大黒天さまの秘密
大黒堂の左右に鎮座する大黒天さま。右側の大黒天さまは、おなかや額、ひざがへこんでいるのに気づくかもしれません。これには面白い理由があるんです。
昔、「石を削ってお財布に入れると良い」という噂があって、多くの参拝者が石で削ってしまったのだとか。でも、いくら神様でも、自分を傷つける人の願いを叶えてくれるとは思えませんよね。
今では「よこしまな我欲をもって祈願することなかれ」という看板が立てられています。
正しい参拝方法は以下の通りです:
- 俵をなでると食に困らない
- 打出小槌をなでると金運アップ
- 袋をなでると福を呼ぶ
多くの参拝者がなでなでするので、ふくよかなおなかやお顔がピカピカ黒光りしているのが特徴です。みんな一生懸命願いを込めてなでているんですね。
心願成就の千本幟
本殿から奥の院に向かう参道には、たくさんの幟(のぼり)が並んでいます。「千本幟」と呼ばれていますが、実際には4千本、多いときには7千本もの幟が立ち並ぶそうです。
これらの幟には、参拝者の住所、氏名、願い事が書き込まれています。あなたも願い事を幟に込めてみませんか? 1体2千円で奉納できます(奥の院正面で受付)。
幟は通常4か月間設置されますが、お正月の期間は2か月の設置になります。季節や時期によって、幟の数や雰囲気が変わるので、何度訪れても新鮮な気持ちで参拝できそうですね。
祈願成就のお礼の霊狐塚
豊川稲荷の中でも、最もパワーを感じられるスポットと言われているのが「霊狐塚」です。
もともとは納めの狐像を祀る場所でしたが、今では祈願成就のお礼として奉納された、赤いよだれかけをつけた千体ほどのキツネ像が祀られています。
周りの木々に陽がさえぎられた薄暗い空間に、大小さまざまな表情のキツネ像が並んでいる様子は、なんとも神秘的。
柔和な顔のキツネもいれば、りりしい表情のキツネもいて、見ているだけで背中がヒヤッとするような不思議な雰囲気があります。
数百のキツネ像を前にすると、圧倒されてしまうかもしれません。でも、これらは全て願いが叶えられた人々からのお礼なんです。つまり、豊川稲荷のご利益を最も強く感じられる場所なんですよね。
願いを込めて参拝し、叶ったらお礼参りでキツネ像を奉納する…そんなサイクルが何百年も続いてきたんですね。あなたの願いも、きっとこの霊狐塚のパワーが後押ししてくれるはずです。
豊川稲荷の奥の院
豊川稲荷の奥の院は、かつての本殿(1814年築)の拝殿を移築したもので、内殿、真殿門、拝殿の3殿から構成されています。
特に注目したいのは、拝殿のハリの部分にある彫刻です。けやきの木の曲がりを龍のうねりに見立てて彫られた「上り龍」と「下り龍」の彫刻があります。
細かい彫刻の技術に目を奪われること間違いなしです。
奥の院へ向かう途中には、大きなちょうちんが掲げられた景雲門があります。この門をくぐり、ご祈祷の受付と客間がある瑞祥殿の前を通ります。
静寂な空間で、心を落ち着けて参拝するのにぴったりのスポットです。
歴史を感じる山門
豊川稲荷の境内で最も古い木造建築が、この山門です。1536年に今川義元が寄進したもので、約500年もの歴史があるんです。
戦国時代、この地域を支配していた今川義元。彼が豊川稲荷に山門を寄進したことからも、当時からこのお寺がいかに重要視されていたかがうかがえます。
今川義元をはじめ、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三英傑、多くの武将からも信仰を集めていました。
山門をくぐるとき、500年前の武将たちも同じようにこの門をくぐったのかもしれない…そう思うと、歴史のロマンを感じずにはいられませんね。
お札・お守り:8:00~16:00
豊川稲荷の御朱印情報
参拝の記念に、ぜひ御朱印をいただきましょう。豊川稲荷では3種類の御朱印、そして近くの薬師如来堂でも1種類の御朱印がいただけます。
豊川稲荷本堂の御朱印
本殿手前にある御朱印所で、以下の3種類の御朱印をいただくことができます。御朱印の受付時間は8:00~16:00です。
- 豊川吒枳尼眞天(とよかわだきにしんてん)の御朱印
- 豊川稲荷のご本尊である先手観音の御朱印
- 大聖不動明王(だいしょうふどうみょうおう)の御朱印
特に指定がない場合は、豊川吒枳尼眞天の御朱印になります。
大聖不動明王は明王の中の総主で、すべての悪魔や煩悩を降伏させる力を持つとされる明王です。
門前町の薬師如来堂の御朱印
豊川稲荷から徒歩ですぐの場所、参道商店街の途中に赤いのぼりが立っている参道があります。その先にある薬師如来堂も、実は豊川稲荷のお堂の一つなんです。
平成27年に建て替えられたばかりの、新しくてきれいなお堂です。
ここでいただける御朱印は「長寿薬師如来」。こちらは書き置きでの授与になります。
薬師如来堂の境内には、メグスリノキという木があります。この木には長寿のご利益があるとされ、木の近くには「なで仏様」も。なで仏様をなでると、さらに長寿のご利益が得られるそうですよ。
豊川稲荷へのアクセス方法
豊川稲荷へのアクセス方法をご紹介します。公共交通機関を使う場合と、車で行く場合の2パターンをお伝えしますね。
電車でのアクセス
名古屋駅から豊川稲荷への行き方は、主に2つのルートがあります。
JRを利用する場合
1.JR東海道本線の豊橋行きに乗車し、「豊橋駅」で下車します。
2.豊橋駅からJR飯田線に乗り換えて「豊川駅」で下車します。(飯田線は豊橋駅が始発駅)
3.豊川駅から徒歩約5分で豊川稲荷に到着します。
また、東海道新幹線を利用して「豊橋駅」まで行き、そこからJR飯田線に乗り換える方法もあります。
名鉄電車を利用する場合
1.名鉄名古屋本線の豊橋行きに乗車します。
2.途中の「国府駅」で豊川線に乗り換えます。
3.終点「豊川稲荷駅」で下車します。(注:名古屋から豊川稲荷行きの直通電車もあります)
名鉄の「豊川稲荷駅」とJRの「豊川駅」は隣接しており、どちらの駅からも豊川稲荷まで徒歩約5分です。
料金面では名鉄のほうが若干安いですが、どちらのルートを選んでも名古屋から約1時間20分ほどで到着します。
車でのアクセス
車で豊川稲荷に行く場合は、東名高速道路の「豊川IC」を利用すると便利です。ICから約10分で豊川稲荷に到着します。
駐車場情報
豊川稲荷周辺には複数の駐車場があります。主な駐車場をいくつかご紹介します。
1.豊川稲荷大駐車場
- 住所:愛知県豊川市幸町46
- 収容台数:460台
- 料金:普通自動車 600円
- 営業時間:8:00~17:00
- 特徴:豊川稲荷まで徒歩5分と最も近い駐車場
2.豊川駅東駐車場
- 住所:豊川市豊川町辺通4-4
- 料金:普通自動車 24時間500円
- 特徴:JR豊川駅の北東にある立体駐車場
3.名鉄協商パーキング豊川駅東口前第2
- 住所:豊川市豊川町波通(80台)
- 料金:60分200円
最大料金24時まで(平日)500円 (土日祝)600円
4.MAYパークいなり
- 住所:豊川市旭町19
- 収容台数:17台
- 料金:(平日)30分300円
(土日祝)60分200円、最大料金500円 - 特徴:豊川稲荷に最も近い駐車場の一つ
5.豊川商店街駐車場
- 住所:豊川市豊川栄町17(96台)
- 料金:60分まで20分100円、以降30分100円
- 豊川商店街でお買い物をすると、駐車料金のサービス券を配布するお店もあります。
これらの駐車場情報は変更される可能性もありますので、ご利用の際は現地の表記をご確認ください。
※情報が変更されている場合もありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認くださいね。
豊川稲荷の最新情報
豊川稲荷では、現在新しい建物の建設や特別拝観の予定があります。最新の情報をお伝えしましょう。
新法堂の建設
現在、豊川稲荷では新法堂が建設中、2024年11月に落慶式が予定されています。
- 日時:2024年11月22日(金)・23日(土)
新しい建物の完成で、豊川稲荷の魅力がさらに増すことでしょう。
ご本尊特別拝観
新法堂の完成に合わせて、ご本尊の特別拝観も予定されています。
- 期間:2024年12月1日(日)~2025年5月31日(土)
普段はなかなか拝見できないご本尊を間近で拝観できる貴重な機会です。この機会をお見逃しなく!
午年開帳
2026年には、午年開帳が予定されています。
- 期間:2026年11月1日(日)~11月23日(月)
本殿百周年大開帳
さらに先の話になりますが、2030年には本殿百周年を記念した大開帳が予定されています。
- 期間:2030年8月22日(木)~11月25日(月)
これらの特別な機会に合わせて豊川稲荷を訪れると、より一層のご利益が得られるかもしれません。ぜひ、カレンダーにチェックを入れておいてくださいね。
まとめ:豊川稲荷のご利益と魅力
いかがでしたか?豊川稲荷のご利益と見どころ、御朱印、アクセスと駐車場、そして最新情報まで、詳しくご紹介しました。
豊川稲荷は、お寺でありながら「お稲荷さん」と呼ばれ、境内には鳥居もあり、たくさんのおキツネさまが祀られている…とても不思議で魅力的な場所です。
商売繁盛や金運アップのご利益で有名ですが、それだけでなく、五穀豊穣、厄除け、家内安全など、様々なご利益があるんですね。
また、境内には梛(なぎ)の木があることをご存知でしょうか。この木は葉が裂けにくいことから、「縁が切れない」と言われています。大切な人との絆を深めたい方は、ぜひこの木を探してみてくださいね。
豊川稲荷は、歴史ある建造物や神秘的なパワースポット、そして美味しいいなり寿司まで楽しめる、まさに一石二鳥、いや一石三鳥のスポット。
おキツネさんがいっぱいのパワースポットへ、ぜひ一度足を運んでみてくださいね。
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