この記事では、名古屋の観光スポットとして人気上昇中の「トヨタ産業技術記念館」について、詳しくご紹介します。
名古屋市西区にある「トヨタ産業技術記念館」は、繊維機械を発明したトヨタグループの創始者豊田佐吉氏と、自動車産業に尽力した息子の豊田喜一郎氏の記念館。
トヨタの原点である繊維機械と自動車技術について学ぶことができます。
旧トヨタ紡織工場跡地の大正時代の赤レンガ工場をそのままに、大人でも子供でもわかりやすく、ものづくりの発展してきた歴史や仕組みを体感することができます。
「モノづくり」の進歩を目の当たりにして驚きがいっぱいのトヨタ産業技術博物館へ、ぜひ一度、足を運んでみてくださいね。
トヨタ産業技術記念館の入場料
まずは、多くの方が気になる入場料についてお話しします。2024年4月1日に料金改定があり、現在の入場料は以下の通りです(税込価格):
- 大人:1,000円
- 65歳以上:600円
- 大学生:500円
- 中高生:300円
- 小学生:200円
- 未就学児:無料
お得な共通券情報
近隣の施設と組み合わせてお得に観光したい方には、以下の共通券がおすすめです:
- ノリタケの森クラフトセンターとの共通券
- 大人:1,200円
- トヨタ博物館との共通券
- 大人:1,800円
- 65歳以上:980円
知って得する!チケット割引情報
さらにお得に入館したい方は、以下の割引サービスをご利用ください。総合案内で提示すると、入館料が20%オフになります。
- 地下鉄・市バスの「1日乗車券」または「ドニチエコきっぷ」
- 名古屋観光ルートバス「メーグル」の1DAYチケット
- 観光文化施設優待割引券(名古屋観光コンベンションビューロー発行)
- トヨタ「ティーエスキュービック(TS3)」でのカード支払い
また、チケットぴあでも20%オフの入場券が販売されています。※セブン-イレブン、ファミリーマートで支払い。紙チケットの発券に110円/1枚かかります。
このほか、チケットぴあで2割引の入場券が販売されています。使えるチケット割引があれば、忘れずに使ってくださいね。
住所:名古屋市西区則武新町4-1-35
開館時間:9:30~17:00(入場受付は16:30)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始
トヨタ産業技術記念館の見どころ
さて、ここからは記念館の見どころをじっくりとご紹介します。
トヨタ産業技術記念館は、大きく分けて「繊維機械館」と「自動車館」の2つのエリアがあります。それぞれの魅力をお伝えしていきますね。
繊維機械館で織機の進化を体感
繊維機械館では、トヨタグループの原点である織機の歴史を学ぶことができます。
綿花から糸を紡ぐ工程から、木製の人力織機、そして現代の最新繊維機械まで、約100台もの機械が時代順に展示されています。
実演・ガイドツアーで深まる理解
繊維機械館の魅力は何と言っても、スタッフによる実演付きの説明です。「正確に早く布を織る」技術がどのように進化してきたのか、目の前で体感できるんですよ。
- 実演・ガイドツアーの時間
- 午前:10:00〜
- 午後:13:30〜
一日2回開催されているので、ぜひスケジュールに組み込んでみてくださいね。
驚きの技術進化
昔は1人でカタカタと織っていた布が、横糸を自動的に補給する発明により、1人で30〜40台もの織機を扱えるようになったんです。
人力から動力、そして自動化へと、生産性がどんどん高まっていく様子がわかります。
特に印象的なのが、現代の「電子ジャガードエアジェット織機」、なんと、写真をそのまま布に織り込むことができるんです!
しかも、数色の糸だけで表現できてしまうコンピューター制御技術には、きっとびっくりしちゃいますよ。
自動車館で国産自動車の歴史を辿る
自動車館では、トヨタが国産車づくりにチャレンジした軌跡を、失敗と成功の歴史とともに見ることができます。
流線型ボディをいち早く取り入れたものの、苦労は絶えなかったようです。
乗用車の試作を進める中で、国からの依頼でG1型トラックの製造へ、そこから国産大衆車の誕生と、トヨタの自動車は技術の進歩を続けていきます。
原寸大展示で迫力満点
展示車両はすべて原寸大なので、当時の状況がとてもリアルに伝わってきます。特に、画期的なデザインで話題を呼んだトヨダAA型乗用車(1936年完成)は必見です。
トヨダAA型乗用車の特徴:
- 観音開きのドア
- 後部座席には掴まるヒモ(シートベルト代わり)と足置き
- フラットグラスの手動開閉窓
- 両膝ではさんで鳴らす風船クラクション
- 最高速度110km/h
- 手動スイッチのテールランプ(運転手さんが車から降りてスイッチを入れる)
- エンジンの空圧で動くワイパー(速度が遅いと、ワイパーの動きも遅くなる)
今では想像もつかないような仕様ですが、当時の最先端技術が詰まっているんですよ。
アクセルを踏みながら両ひざに力を入れてクラクションを鳴らす、道路は舗装なんてされていないし、ハンドル操作は重たくて、運転するにはかなりの体力と技術が必要だったはずです。
後部にトランクはなく、後部座席の乗り心地が優先されてる作りで、タクシーなどで利用されるための高級車です。1937年当時の値段は、3,685円!(現在の価格では1000万円以上)
この車が販売されてすぐ、「トヨダ(TOYODA)」の社名が「トヨタ」に変更されました。「トヨタ」「とよた」どちらも8画、末広がりで将来性がある数字になるからなんだとか。
思わず指で字を書いて、画数をチェックしちゃいました。こじつけだとしても、「なるほど」って思っちゃいますよね。
懐かしの名車から最新モデルまで
各時代を代表する懐かしい車から、最新の燃料電池車「MIRAI」まで、幅広い車種が展示されています。このエリアは特に大人の方々に人気で、目を輝かせながらカメラを構える姿をよく見かけます。
- 自動車館の実演・ガイドツアー
- 午前:11:15〜
- 午後:14:45〜
繊維機械館のツアーが終わった後に参加できるよう時間が設定されているので、両方のツアーに参加するのもおすすめですよ。
テクノランドで遊びながら自動車技術を学ぶ
お子さんと一緒に来館される方には、テクノランドがおすすめ。幼稚園児から小学生を対象にした、遊びながらモノづくりの楽しさを体感できるエリアです。
- 追加料金不要(入館チケットで利用可能)
- テクノランド前で当日先着順で入場整理券を配布(予約不可)
- 時間を区切った総入れ替え制、入場は1日1回
- 年齢制限・身長制限あり(遊具による)
- ベビーカーの持ち込み可能
土日祝日や夏休みなど、学校が休みの期間は特に混雑します。入館したらまずテクノランドへ直行して、整理券をもらうことをお勧めします。
トヨタ産業技術記念館のお土産情報
せっかく訪れたなら、思い出に残るお土産も欲しいですよね。ミュージアムショップには、ここでしか手に入らないオリジナル商品がたくさん用意されています。
人気のミニカーコレクション
- トヨタ自動車初のAA型乗用車(1/43スケール、発売当時のミニカタログ付き)
- トヨタ名車の1/40スケールインゴットミニカー
- プルバックカー各種
トヨタマーク付きグッズ
- アクセサリー
- 文房具
- Tシャツ
- トートバッグ
日常使いできるアイテムも多いので、実用的なお土産をお探しの方にもおすすめです。
人気のお土産
- クルマニアメープルクッキー:メープルバターのクッキーにチョコを挟んだ人気No.1商品
- スパナスプーン・フォーク:先端がスパナの形になっているデザイン
ミュージアムカフェでランチを楽しもう
見学の合間にお腹が空いたら、ミュージアムカフェがおすすめです。ミュージアムショップの前にあるので、お買い物のついでに立ち寄れます。
人気メニューは:
- 記念館プライムカレー:牛肉がゴロゴロ入った、ちょっとスパイシーな味わい
※プラス料金でカツカレーに変更できます - トヨタ博物館の人気カレーメニュー
- キッズカレーなど、お子様向けメニューも充実
※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
トヨタ産業技術記念館のアクセス情報
電車でのアクセス
名古屋駅から名鉄線「栄生(さこう)駅」下車、徒歩約3分です。栄生駅には急行・準急・普通電車が停車するので、アクセスは便利です。
バスでのアクセス
名古屋観光ルートバス「メーグル」を利用するのもおすすめです。
- 乗り場:名古屋駅バスターミナル11番
- 料金:1乗車大人210円・小児100円(税込)
- 交通系ICカード利用可能
車でのアクセスと駐車場
お車でお越しの場合は、以下のルートがおすすめです:
- 名古屋高速「明道町出口」から西へ約5分
- 名古屋高速「丸の内出口」から北東に約10分
嬉しいことに、敷地内に乗用車220台分の無料駐車場があります。名古屋の街中でこれだけ大きな無料駐車場があるのは珍しいので、車での来館もおすすめですよ。
まとめ:トヨタ産業技術記念館の魅力
トヨタ産業技術記念館は、単なる博物館ではありません。繊維機械や自動車の歴史を通じて、日本のモノづくりの精神と技術の進化を体感できる特別な場所なんです。
懐かしい車種や昔ながらの織機を見ることで、自分たちの人生と重ね合わせながら楽しめる場所だと思います。
実演やガイドツアーを通じて、人間の知恵と技術力の素晴らしさを肌で感じられますよ。
愛知県の「モノづくり」の歴史と未来を体感するトヨタ産業技術記念館へ、ぜひお出かけくださいね。