愛知県西尾市には、高さ14mの大仏さまがいらっしゃるのをご存じですか?
見上げるほどの大きな大仏さまは海の方向を向いていて、海の安全を祈っているかのようです。近くには閻魔(えんま)堂もあり、どちらもある意味、とっても迫力満点なんです。
この記事では、西尾市刈宿町にある常福寺(じょうふくじ)の大仏さまと、2体の鬼が守る閻魔堂についてご紹介します。
どちらも西尾市に来たらはずせない観光スポット、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
西尾市の刈宿の大仏さま
刈宿の大仏(かりやどのおおぼとけ)さまは、コンクリート製なんですが、赤茶色なのでブロンズ像にみえます。昭和3年に海難者の冥福を弔うためと、漁師の安全祈願のために建立されました。
台座を含めた高さは14mで、大仏さまだけの大きさは7m、そして光背(仏さまの後光)が背中についている、とっても珍しい大仏さまです。
珍しいといえば、大仏さまの手の形(印相(いんそう)と言います)も、あんまり見ない形ですよね。両手を胸の高さまで上げて、指で蓮華の花をかたどった輪を作っています。
大仏さまの後ろへまわると、頭部と胴体部分それぞれに二重円光があり、蓮華(ハス)の花で光を表した、とってもきれいな後光が見えます。蓮の花のせいか、仏さまの表情がとっても柔らかく見えるんですね。
制作は聚楽園大仏同じ作者、コンクリート造形師・後藤鍬五郎が手掛けたもので、聚楽園大仏と同様に日本一の大きさを誇っています。
聚楽園大仏はきりっとりりしい雰囲気なんですが、「刈宿の大仏」は海や空を見上げる姿勢で優しい表情をされています。
刈宿の大仏さまは胎内めぐりができるんですが、残念ながら扉が閉まっていました。
扉から覗くと正面に阿弥陀如来像が祀られていて、左右に上に上がる階段が見えました。口コミでは「中は不気味」「一人じゃ入れない」「小さな天窓しかなくて薄暗い」とあったので、晴天の日に行くのがいいかもしれません。
住所:西尾市刈宿町出口50
※参拝者用無料駐車場あり 国道247号線沿いで、釣具屋の「がまかつ」さんの対面に駐車場があります。
↑常福寺はこちらの本で紹介されています。
鬼が守る閻魔(えんま)堂
刈宿の大仏さまから国道247号線沿いに200mほど北へ行くと、鬼が守る「閻魔堂」があります。
鬼…だと思うんですが、右側の鬼の角がウサギのように垂れてる?ので、なんだかちょっとかわいい感じです。もう片方の角は、伊勢湾台風の時に倒れて折れてしまったそうです。
コンクリート像の2体の鬼は、目に陶器がはめられていて、パンツをはいていて、金棒とフォーク?を握っています。グーにしたこぶしが手ではなくドリルのように見えるのは気のせいでしょうか…。
なんとも不思議な鬼が守る、閻魔堂の中はどうなっているのか覗いてみたら…。
ひや〜っ!って声が出ちゃいそうなほど、コワイ閻魔さま!!! 子供が見たら泣いちゃいそうです。
緑っぽいお顔で筆を持ってお仕事中?「なに見とんねん!」とこちらを睨みつけています。あの鬼たちの姿を見たあとで、中の閻魔さまの迫力はギャップが大きすぎます。
閻魔さまの前にはなぜか首輪をつけた犬のシェパードが、ピンと耳をそばだてて座っています。赤い般若の額も置かれていて、奥には、弘法大師さまも鎮座しています。
「常楽院閻魔堂」という正式名称はあるものの、立て看板など一切ないし、どういう経緯でここに建てられているのか、さっぱりわかりません。
閻魔さまの予想外のお姿に度肝を抜かれちゃいますが、常福寺から歩いて3分ほどなので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
住所:西尾氏刈宿町後畑
※駐車場はありません。
※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
さいごに
愛知県西尾市にある常福寺の「刈宿の大仏さま」と、2体の鬼が守る「閻魔堂」についてお伝えしました。
閻魔堂前の2体の鬼は、どちらかと言えば、アミューズメントパークにいそうな「可笑しさ」があって、愛嬌ありますよね。これからもずっと閻魔堂の前で、変わらぬ姿を見せてほしいです。
ぜひ、迫力満点の大仏さまと閻魔さまに会いに行ってくださいね。
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