豊川稲荷は江戸時代から商売繁盛のご利益があると信仰が篤く、愛知県内の寺社の中で、参拝者数の多いトップ3に入ると言われていますよね。
緑に囲まれた境内の中には、不思議スポットがいっぱい。日本現役最古(1912年製)の丸形ひさし付き郵便ポストがあり、今でも現役で使われています。
この記事では、豊川稲荷のご利益と回り方、御朱印、アクセスと駐車場についてくわしくご紹介します。
おキツネさんがいっぱいのパワースポットに行かれる際には、ぜひ参考になさってくださいね!
豊川稲荷のご利益と回り方は?

豊川稲荷は「商売繁盛」が有名で、県外から参拝に来られる方も多いんです。そのほかにも「五穀豊穣」「厄除け」「家内安全」「家業繁栄」「交通安全」などのご利益があるとされています。
豊川稲荷境内を巡って参拝することで、ご利益をいただけます。総門をくぐってご本殿、奥の院と参道を歩いて、パワーをめいっぱい集めて回りましょう。
豊川稲荷の正式名は「妙嚴寺(みょうごんじ)」、曹洞宗のお寺です。
ご本殿に向かう参道です。鳥居があって、狛犬ならぬ狛狐が並んでいます。この鳥居は東海道の街道筋にあったものを移築したので、白い鳥居です(稲荷神社の鳥居は朱色)。
豊川稲荷では「ニ礼二拍手一礼」しちゃ絶対にダメなので、注意してくださいね。
豊川稲荷の御本殿

豊川稲荷の総門をくぐって、ご本殿に向かいます。室町時代に開創された豊川稲荷、戦国時代には今川義元、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康など多くの武将の信仰を集めていました。
※総門をくぐるときには、向かって左側の扉をさすりながら、心の中にある不安を吐き出して封じ込めます。帰るときは反対側の扉をさすってお礼を伝えてさすってくださいね。
豊川稲荷にお祀りされている豊川吒枳尼眞天(とよかわだきにしんてん)、白いキツネにまたがっておられることから、通称で「豊川稲荷」という名称が広まったんだそうです。
吒枳尼天(だきにてん)はインド仏教の女神なんですが、日本の稲荷神と同一とされていることも、「稲荷」と呼ばれる一因かもしれません。
ご本殿は総けやき造り、日本中から集めた直径約24cm、約90㎝の丸い柱が72本使われています。
ご本殿から宝雲殿の前を通って、万燈堂へ向かいます。万燈堂は以前は座禅修行をする道場でした。豊臣秀吉が持っていた仏像と伝わる不動明王と文殊菩薩が祀られています。
大黒堂で財福を祈る

万燈堂の横に並ぶ弘法堂、大黒堂をお参りします。
土蔵造りの「大黒堂」の前に「おさすり大黒天さま」が2体祀られています。七福神のひとりで、米俵に乗って大きな袋を背負い、打出小槌を持つ、財宝・福徳開運の神様です。
大黒堂の左右に鎮座されてる大黒天さま。右側の大黒天さまは、おなかや額、ひざがへこんでいました。石を削ってお財布に入れると良い、という噂があって削られてしまったそうです。
いくら神様でも、自分を傷つける人の願いを叶えてくれるとは思えないです。「よこしまな我欲をもって祈願することなかれ」と看板が立てられていました。
俵をなでると食に困らない、打出小槌をなでると金運アップ、袋をなでると福を呼ぶそうです。ふくよかなおなかやお顔がピカピカ黒光りしていました。みんな一生懸命なでなでしてるんですね。
心願成就の千本幟

本殿から奥の殿に向かう参道にずらりと並ぶ幟(のぼり)は、千本ではなく4千本、多いときには7千本並ぶんだとか。幟に住所、氏名、願い事を書き込んで、1対2千円で奉納できます。
幟は4か月間設置されます。お正月の期間は2か月の設置になります。
祈願成就のお礼の霊狐塚

もともとは納めの狐像を祀る場所だった霊狐塚は、祈願成就のお礼として奉納された千体ほどのおキツネさんの石像が祀られています。
周りの木々に陽がさえぎられて、大小それぞれ表情が違うおキツネさん、柔和な顔もあれば、りりしい顔もあり、背中がヒヤッとしちゃいます。これだけあると圧倒されるというか…ちょっとコワイです。
でも、たくさんの願いが叶えられた証でもあるんですよね。豊川稲荷一番のパワースポットです。
豊川稲荷の奥の院

1814年築の奥の院は、かつての本殿を移築したもので、内殿、真殿門、拝殿の3殿から成っています。拝殿のハリの部分に、けやきの木の曲がりを龍のうねりに見立てて彫られた「上り龍」と「下り龍」の彫刻があります。
大きなちょうちんが掲げられた景雲門をくぐり、ご祈祷の受付と客間がある瑞祥殿の前を通ります。
山門を通って、総門に戻ります。
※豊川稲荷の山門は、1536年に今川義元が寄進したものです。境内で一番古い木造建築です。
お札・お守り:8:00~16:00
愛知県豊川稲荷の御朱印は?

豊川稲荷では3種類の御朱印、薬師如来堂で1種類の御朱印がいただけます。
豊川稲荷本堂
本殿手前にある御朱印所でいただけます。
御朱印がいただける時間は、8:00~16:00で、現在は書き置きのみの対応となっています。
- 豊川吒枳尼眞天(とよかわだきにしんてん)の御朱印
- 豊川稲荷のご本尊である先手観音の御朱印
- 大聖不動明王(だいしょうふどうみょうおう)の御朱印
いただくときに指定がなければ、豊川吒枳尼眞天の御朱印になります。大聖不動明王は明王の中の総主で、すべての悪魔や煩悩を降伏させる明王です。
門前町の薬師如来堂

豊川稲荷から徒歩すぐ、参道商店街の途中に赤いのぼりが立っている参道があります。その先にある薬師如来堂は、豊川稲荷のお堂の一つ。平成27年に建て替えられたばかりの、新しいお堂です。
境内にはメグスリノキがあり、長寿の利益を頂けるなで仏様がいらっしゃいます。こちらでいただける御朱印は、
- 長寿薬師如来(書き置きでの拝受)
豊川稲荷で厄払いの御祈祷を受けるには?

豊川稲荷でご祈祷を受けるなら、端祥殿の「御祈祷受付所」で受付をします。予約は不要です。
祈願票に、商売繁盛、家内安全、心願成就、災難消除、交通安全などの祈願内容を記入します。※豊川稲荷では車のお祓いはしていません。
1人3,000円以上の御志を納めます。4,000円以上の御祈祷をお願いすると、点心(精進料理)のおもてなしがあります。豊川稲荷特製のがんもどきや酢の物がいただけますよ。
受付後、歩くと不思議な音が響く鴬張りの通天廊を歩きます。途中、江戸時代初期に造園されたお庭を見ることができます。
広くて荘厳なご本殿でご祈祷を受けます。精入れされたお札やお守りを授与していただいて終了です。
御祈祷時間:8:30・9:30・10:30・11:30・12:30・13:30・14:30
愛知県豊川稲荷へのアクセスと駐車場

電車での行き方
名古屋駅からの行き方は2パターンあります。どちらも駅から徒歩5分ほどで、豊川稲荷に到着します。
JRを利用する
JR東海道本線豊橋行で「豊橋駅」に向かいます。豊橋駅からJR飯田線に乗り換えて「豊川駅」下車。飯田線は豊田駅が始発になります。
東海道新幹線東京行きで「豊橋駅」まで行くこともできます。
名鉄電車を利用する
名鉄名古屋本線豊橋行に乗ります。途中の「国府駅」で豊川線に乗り換えて、終点「豊川稲荷駅」で下車します。※名古屋から豊川稲荷行もあります。
JRの「豊川駅」と名鉄の「豊川稲荷駅」は隣接しています。名鉄のほうが料金が安いです。どちらも名古屋から1時間20分ほどかかります。
車での行き方・駐車場は?
東名高速道路「豊川IC」から10分ほどで到着します。豊川稲荷周辺の駐車場をご紹介します。
豊川稲荷まで徒歩5分、一番近い駐車場です。
住所:愛知県豊川市幸町46(460台)
普通自動車 600円(税込) 8:00~17:00
JR豊川駅の北東にある立体駐車場です。
住所:豊川市豊川町辺通4-4
普通自動車 1日500円(税込)
住所:豊川市豊川町仁保通1-7 (17台)
60分200円、最大料金24時間500円(税込)
住所:豊川市豊川町仁保通1-3、1-5(10台)
60分200円、最大料金24時間平日500円、土日祝600円(税込)
住所:豊川市豊川町波通(80台)
60分200円、最大料金24時間500円(税込)
住所:豊川市豊川栄町17(95台)
60分まで20分100円、以降30分100円(税込)
豊川商店街でお買い物をすると、駐車料金のサービス券を配布するお店もあります。
豊川稲荷に一番近い駐車場です。
住所:豊川市旭町19(17台)
(平日)30分300円(土日祝)60分200円、最大料金24時間500円(税込)
※情報が変更されている場合もありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認くださいね。
さいごに
豊川稲荷のご利益と回り方、御朱印、アクセスと駐車場についてご紹介しました。
お寺なのに「お稲荷さん」と呼ばれ、境内には鳥居もあって、たくさんのおキツネさんが祀られていて…なんだかとっても不思議な場所です。
境内には梛(なぎ)の木があって、葉が裂けにくいことから、縁が切れないと言われています。梛の葉にあやかって、縁がずっと続くといいですよね。
おキツネさんがいっぱいのパワースポットへ、ぜひ一度お出かけくださいね。