犬山市にある通称・犬山成田山(大聖寺)には、大仏と古墳があるってご存じですか?
犬山成田山へは子供のころから何度か行ったことがあったんですが、大仏さまは見たことがなくて「どこにあるの?」と不思議に思ってしまいました。
この記事では、犬山成田山のご利益と見どころ、御朱印、成田山にある新生大仏、成田山の裏山にある東之宮古墳、アクセスと駐車場についてご紹介します。
大仏さまと古墳の場所を予習してから、犬山成田山を満喫してくださいね。
犬山成田山のご利益は?
犬山成田山の自動車交通安全祈祷は大人気!

犬山成田山は特に自動車交通安全にご利益があるとされています。休日になると、交通安全祈祷殿の前に、新車がずらっ~と並ぶことも珍しくありません。
自動車のご祈祷は、朝7:00~19:00まで、30分間隔で行われています(お正月・節分は随時)。祈祷殿前に駐車したら向かって左側にある「御祈祷受付」で申し込みをします。
ご祈祷殿の右側には「お休み処」があるので、受付をした後、祈祷開始まで待つことができます。車のご祈祷以外は、階段上の本堂横の総受付で申し込みになります。
本堂ではお護摩祈祷

犬山成田山のご本尊は不動明王、悪魔退散・除災招福・家内安全・商売繁盛・国家安泰のご利益があるとされています。
不動明王は、右手に持つ宝剣で煩悩や迷いを断ち切り、左手に持つ人々を救う縄で正しい仏の道へ導いてくださる仏さまです。(不動とは「信念が全く揺らがない」という意味なんだとか。)
犬山成田山(大聖寺)は千葉県にある成田山新勝寺の名古屋別院として、1953年(昭和28年)に創建されました。明王門の前にある階段(下東駐車場)から合わせて、約200段上がった先に本堂があります。
本堂ではお護摩祈祷が毎日、7時・9時・11時・13時・15時に行われています。

本堂前からの眺望は、木曽川のほとりにある犬山城や犬山市街をバッチリ眺めることができます。天気が良ければ、小牧市、名古屋市の高層ビルまで一望できます。
夜景がきれいに見える絶景スポットなので、デートに行かれるカップルも多いですよ。夜に行かれる時は、本堂駐車場がおすすめです。
大師堂で四国八十八ヶ所巡礼

昭和57年に建立された大師堂(弘法堂)には、弘法大師、興教大師、理源大師が祀られています。お堂の下に下りる階段があり、靴を脱いで上がると、中央の部屋の周りに回廊が作られています。
回廊にはご信徒さんの位牌が並んで祀られていて、その下には「四国霊場八十八ヶ所のお砂」が敷き詰められています。
お砂踏み巡礼は、お砂を踏んで歩くことで、実際に八十八ヶ所参りしたと同じご利益がいただけるというものなので、病気平癒・健康長寿を願って歩いてみてくださいね。
出世稲荷堂と聖蘭堂

大師堂の南側には、平成20年に建立された「出世稲荷堂」があります。商売繁盛・開運成就のご利益があるとされています。
真言宗のお寺では、境内に「お稲荷さま」を祀ることがよくあります。
お稲荷さまは明治時代の神仏分離の時に神道系と仏教系に分かれ、仏教系のお稲荷さまは「吒枳尼天(だきにてん)」の化身として、お寺で祀られています。(稲荷神社の御祭神はウカノミタマノカミ)
鳥居はあるけど神社ではないので、二礼二拍手一礼はしないようにしてくださいね。

出世稲荷堂の南側には、平成5年に建てられた二重塔形の「聖蘭堂(釈迦堂)」があります。下は四角、上階が八角形になっています。
聖蘭堂には、スリランカから贈られた釈尊像がご本尊として、祀られています。
犬山成田山の浅野祥雲象

階段下の手水舎の奥に、五大明王と八大道士童子の像が立っています。
作者はコンクリート像作家の浅野祥雲先生です。コンクリート像にペンキで着色が特徴の祥雲像ですが、成田山にある像は一色で塗られています。
本堂の裏にも、三十六童子が並んでします。桃太郎神社や関ヶ原ウォーランドのコンクリート像は、カラフルで動きを感じるんですが、成田山のコンクリート像は静かにたたずんでる感じがします。
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犬山成田山の御朱印は?
成田山行ってきました
— サラダキノコ (@kinokosalad) January 11, 2020
朝から動くと気分が良い〜😊👏💕#犬山成田山 #御朱印 pic.twitter.com/a8t4xBc2ny
犬山成田山の御朱印は、本堂右手にある総受付でいただくことができます。
- 不動明王
- 釋迦如来:毎年4月8日、お釈迦様の誕生日に行われる花まつりで頒布される限定御朱印
本堂の南にある大師堂(弘法堂)でも、御朱印がいただけます。入り口入った左側でいただけます。靴を脱いで上がってくださいね。
- 南無大師遍照金剛
オリジナルの御朱印帳も2種類用意されています。ネイビーとエンジ系のシンプルな御朱印帳です。
住所:犬山市犬山北白山平5
電話番号:0568-61-2583
御朱印授与時間:9:00~15:00
犬山成田山の大仏と東之宮古墳
本堂裏の新生大仏

成田山の本堂に向かって左側、本堂と信徒会館との間をつなぐ渡り廊下の下をくぐって進むと、その先に「新生大仏」が鎮座されています。
大仏さまはもともと、息子を病気で亡くした一宮市の鉄工所の創業者が、大仏と2体の観音菩薩像を作って、昭和14年に一宮市の九品寺公園に奉納しました。
その後、第2次世界大戦が勃発し、昭和18年に大仏は金属類回収令で武器の材料として供出されました。そして終戦後の昭和22年に、大仏の頭部だけが名古屋で発見、創業者の元へ返還されました。
三男を戦争で亡くした創業者は、戦争犠牲者の鎮魂や世界平和の願いを込め、胴体を造り直して、昭和30年に成田山に奉納しました。※戦火を逃れた2体の観音菩薩像は、岐阜県の華厳寺に奉納されています。
戦争を見つめてきた大仏さまは、高台から犬山市内を見下ろして、平和な時代を見守っているようです。
東之宮古墳と東之宮神社

新生大仏の奥に、東へ向かうアスファルトの遊歩道があります。遊歩道の片側は、地殻変動によって隆起した硬い岩盤のチャート層になっています。
※古墳までの遊歩道はずっと坂になっていて、下るときはかなり急こう配に感じます。アスファルトを過信せずに、歩きやすい靴でお出かけくださいね!
標高145mの山の頂上には、3世紀後半から4世紀初めに作られた(とされる)、全長72mの前方後方墳があります。1700年以上前の古墳ですが崩れることなく、ほぼ原形が残されています。
昭和48年の発掘調査では、銅鏡をはじめ、ヒスイの勾玉や管玉、鉄斧や鉄刀などが見つかっていて、尾張北部一帯を支配していた王の墓と考えられています。(出土した副葬品は、京都国立博物館に展示されています。)
遊歩道は古墳のまわりをぐるりと囲んでいます。古墳には木が生えていて、ぐるっとまわっても形がはっきりわかる、という感じではありません。

東之宮古墳の前には「東之宮神社」があります。1537年に犬山城主・織田信康が、犬山城天守付近に鎮座していた針綱神社をここへ遷座しました。
針綱神社は1882年に現在の犬山城のふもとに遷座されました。東之宮神社は、針綱神社の荒魂を祀る神社として残されています。
東之宮神社の南側には鳥居があり、参道を下っていくと、成田山へ戻らずに、丸山児童公園へつながっています。そこから成田山の駐車場まで、徒歩10分ほどかかります。
犬山成田山のアクセスと駐車場は?

犬山成田山へ電車で行く
名古屋から名鉄犬山線で新鵜沼方面「犬山遊園駅」で下車します。
犬山遊園駅にはミュースカイをはじめ、快速特急から普通電車まで、すべての電車が停車しますが、犬山行、岩倉行の普通電車は、犬山遊園駅まで行かないので注意してくださいね。
犬山遊園駅から徒歩約10分(犬山駅から歩くと約20分)で到着します。
犬山成田山の駐車場と年末の様子は?
犬山成田山の参拝者用無料駐車場は、自動車交通安全祈祷殿の前、下東駐車場、本堂駐車場合わせて約600台が駐車できます。名鉄線を超えた西側にも参拝者用の駐車場があります。
年末は12月31日の夜8:00ごろから車が集まりはじめます。初もうでもありますが、高台にある成田山から初日の出を眺めるために集まる方たちも多いです。(車の中でテレビを見ながら、時間をつぶしてる方たちがいっぱい!)
大晦日から元旦にかけて、総受付は夜通しオープンされます。初日の出を待つなら、防寒対策をしっかりしてお出かけくださいね。
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↑犬山成田山(大聖寺)はこちらの本で紹介されています。
さいごに
犬山市にある成田山のご利益と御朱印、新生大仏と東之宮古墳、アクセスと駐車場についてお伝えしました。
もう20年以上前ですが、犬山成田山でマイカーのお祓いをしました。その2年後の雪の日に、スリップして横転する事故を起こしてしまったんですが、私は膝に青あざ1つできただけでした。
車が廃車になるような事故だったのに、単独事故で誰かを巻きぞえにすることもなく、自分も無事だったのは、成田山のお祓いのおかげだったのかもしれません。
見どころいっぱいの犬山成田山へ、ぜひお出かけくださいね。
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