新幹線で名古屋から大阪方面へ向かう途中、名古屋駅を出てすぐ右側に、お城が見えるのをご存じですか? 黒っぽい城に赤い欄干が目を引く「清洲城」です。
織田信長はこの城から桶狭間の合戦に出陣して、今川軍を打ち破り、天下統一の足掛かりとなったお城で、「出世城」としても知られています。
この記事では、清洲城の見どころやおすすめのお土産、御城印、清洲古城跡公園と清洲公園についてご紹介します。
信長公が見つめた清洲の街並みを、ぜひ天守から眺めてみてくださいね。
清洲城の見どころは?

清洲城の整備された庭園と信長塀
赤い橋を渡って、大手門をくぐると、日本庭園が造られています。枯山水?のような、敷き詰めた小石に波の模様がつけられていました。
左手には書院、清須越で名古屋城本丸御殿に移築された黒木書院が再現され、芸能文化館として利用されています。右手にはあずま屋と池がありました。

名古屋の熱田神宮に現存する信長塀(桶狭間の戦いの必勝祈願をし、勝利を収めた後にお礼として奉納した築地塀)が再現して作られています。
清洲城は全体的に黒っぽいお城に、最上階の赤い手すりが映えています。入り口を入ると右側に入場券を購入する窓口があり、靴を脱いで、スリッパに履き替えます。
清洲城天主閣からの眺め

最上階の展望台からの眺めは・・・清洲城の天然の堀としての役割を果たした五条川が流れ、時折新幹線が通る音が聞こえてきます。対岸に古城跡公園が見えます。

鯱(しゃちほこ)もありました。しゃちほこは頭が虎、胴体が鋭いとげを持つ魚の空想上の生き物、建物が火事になると水を吐いて火を消すという、火伏せの守り神、なんですよね。
このしゃちほこを最初にお城に使ったのが、織田信長公なんだとか。安土城の装飾に使われたのが最初だそうで…安土城は1579年完成で、それより前に建てられた清洲城にしゃちほこが・・・? まぁ細かいことは考えないようにしましょう。
最上階には和太鼓があって、自由に叩けるようになっています。子供がはしゃいで叩いていました。
覇者たちの偉業を伝える展示品
お城の中は歴史が学べる資料館になっています。1階は「清須市の成り立ちとあゆみ」、2階は「清須城と城下町」、3階は「信長公や戦国武将たちの偉業」、4階(最上階)は「清須城再建のあゆみ」です。
3階には、今までの大河ドラマで使われた衣装の展示や、桶狭間の戦い、清須会議がDVDでわかりやすく学ぶことができます。
「戦国中日スポーツ」の新聞が貼られていて、歴史的な出来事を新聞形式で紹介されていました。その新聞の下にある広告がおかしくて。
「週間戦国女性」の特集が「関白殿下のイケメン近侍たち」や「小袖・打掛組み合わせアイテム100」、「週間下剋上」では「天下分け目の関ケ原徹底分析」や「川中島合戦完全データファイル」、中古武具の高価買取や50貫までスピードキャッシング・・・。
秀吉や家康が「全国戦国大名名鑑」とか「読めば強くなる、時代のリーダーフェア」なんて本を読んでるの想像したら、笑えてしまいました。
2階には、城下町の喧騒が聞こえ、当時の町民や武士の暮らしが再現されています。
清洲城の歴史がわかる紙芝居

土日祝日には天守閣3階の清須会議コーナーで、清洲城おもてなし武将隊が紙芝居を行っています。「清須会議」や「織田信長物語」などをわかりやすく、教えてくれます。
11時、13時、14時、15時から約15分間です。紙芝居の読み手は武将だったり姫だったり、毎回違うけれど、戦国時代の言葉でぐいぐいっと観客を引き込んでいくのは見事であるぞよ。
清洲城へ登城の際は、紙芝居をぜひ堪能されるがよいと思いまする~。
休館日 月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)、年末(12/29~31)
※10月は「清洲城信長まつり」があり無休 桜開花時期はナイター営業あり
入館料(税込):大人:300円 小中学生:150円(幼児は無料)
清洲ふるさとのやかた
おすすめお土産は?
五条川をはさんで清洲城の対岸には、無料休憩所「清洲ふるさとのやかた」があり、甲冑の展示やお土産物が販売されています。
清洲桜醸造㈱の日本酒「清洲城信長 鬼ころし」とナカモ㈱の「つけてみそかけてみそ」を隠し味にした、COCO壱番屋監修の「清洲城信長ポークカレー(中辛)」が2019年3月に発売されました。
「清洲城信長 鬼ころし」は、やや辛口ながらまろやかで後味がすっきりした味わいと評判のお酒です。
「つけてみそかけてみそ」は、赤だしをベースにした味噌だれ、名古屋人なら知らない人はいない、味噌カツや焼きナスには欠かせない調味料です。
清洲桜醸造㈱、ナカモ㈱は清須市の会社、COCO壱番屋第1号店は清須市にある「西枇杷島店」というつながりで作られた、清須市観光協会のオリジナルカレーは、ふるさと納税のお礼品にもなっています。
何十回も試作を重ねて作られたカレーは、味が濃くて、でも味噌が入っているせいか甘みがあるんです。口に入れた瞬間はマイルドなんだけど、後味はピリッと辛さを感じます。
お酒の香りがほんのり鼻に抜ける風味は絶品ですよ。お土産におすすめです!
御城印はある?
愛知県清須市【清洲城】。
— 飯富刑部/おぶ(ぎょうぶ) (@obugyow) January 4, 2022
清洲城跡に隣接する模擬天守は、桃山時代の城を想像したデザインになっています。
正月の限定御城印を「清洲ふるさとの館」にて。ここの御城印は、購入の都度プリンター出力という珍しい方式です。 pic.twitter.com/FRuDDx6E0T
売店では、ご朱印状に収まるサイズの「登城記念証」が販売されています。(清洲城では御城印という呼び方はしていませんが、御城印と同じものです。)1枚300円(税込)。
清洲城受付でも販売されていますが、日付入りが欲しい方は、ふるさとのやかたで購入してくださいね。※清洲城で購入した登城記念証でも、ふるさとのやかたで日付け印刷してもらえます。
ふるさとのやかたの地下1階では、甲冑工房によるアルミ製の甲冑制作工程が見学できます(火木土曜日の13:00~16:00・無料)。
清洲古城跡公園

清洲城から五条川を隔てた対岸にある「清洲古城跡公園」は、清洲城の本丸があったとされる場所。五条川を天然の堀として、清洲城は築城されていました。
1610年に徳川家康の名古屋城築城の際に、清洲城は資材として利用され、名古屋城の完成とともに廃城になりました。
五条川の護岸工事の際に発掘された石垣が、ふるさとのやかた横に復元されています。(発見場所は下流約200mのところでした。)

公園内には、信長公を祀るお社と、幕末に建てられた清洲城碑、右大臣織田信長公古城跡の2つの石碑が建っています。
古城跡の石碑の場所が、本丸土塁跡と言われています。毎年信長公の命日6月2日には、お社前で信長公の業績をたたえる「織田信長公顕彰祭」が営まれています。
清洲公園の信長像

「清洲公園」は清洲古城跡公園からJR東海道線、東海道新幹線の線路を挟んだ反対側にあります。線路で分断される前は、清洲公園も古城跡の1部でした。
公園内には「桶狭間の戦い」に出陣する信長公の銅像↑と、信長公を見つめる濃姫像が建っています。夫婦円満や立身出世、必勝祈願のパワースポットになっています。
清洲公園では、3月の中旬から彼岸桜が咲き始め、下旬頃からソメイヨシノが咲き始めます。五条川沿いの桜並木ではちょうちんが飾られて、屋台も並びます。
清洲城桜まつり期間中の土日は、清洲城も夜間営業しています。天守から眺める夜桜風景は、いつまでも見ていたいくらいの美しさですよ。
※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
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さいごに
この記事では、清須市の清洲城の見どころやおすすめのお土産、御城印、清洲古城跡公園と清洲公園についてお伝えしました。
観光用の模擬天主で、歴史的な重さというか、匂いというか、そういうものは感じられなかったんですが、小さいながらも威風堂々としていて、威厳が感じられます。
織田信長公が天下統一への第1歩を踏み出した清洲城、是非一度訪ねてみてくださいね。
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