常滑市に織田信長の妹お市の方の3女・お江が最初に嫁いだお城「大野城」があるのをご存じですか?
大野城は14世紀の初めに築城され、城主の佐治氏は伊勢湾を行き来する水上兵力を率いていたため、尾張3英傑(信長・秀吉・家康)も一目置くお城でした。
この記事では、大野城の歴史と御城印、佐治神社とアクセス駐車場についてご紹介します。
昭和55年に完成した城型展望台から伊勢湾の大パノラマを眺めて、ひとときを過ごしてみてくださいね。
大野城の歴史は?
尾張大野城の歴史は?
大野城は、1350年頃に三河国守護の一色範光(いっしきのりみつ)が築城したと伝わっています。
応仁の乱以降に尾張守護だった土氏岐氏が大野城を奪い、家臣の佐治氏が入城、佐治氏は伊勢湾を行き交う「佐治水軍」を率いていて、4代にわたってこの地を支配しました。
織田信長の妹を母に持つ佐治一成(さじかずなり)は、信長の妹お市の方の三女・お江(おごう)と結婚するも、信長死後に勃発した小牧・長久手の戦いで、家康に船を提供したことで秀吉の怒りをかい、離縁させられてしまいます。
一成は大野城から追放され、信長弟・織田長益(おだながます:織田有楽斎)が城主となりますが、小牧長久手の戦い後に国替えとなり、大野城は廃城となりました。
現在の大野城は二層3階の模擬天守(城があったとわかっているけれど、どんな城だったか不明のまま想像で建てられた天守)の展望台です。
展望台に内部には、一成とお江についての資料がパネル展示されています。受付などはない無人のお城です。
大野城はお江最初の嫁ぎ先
大野城はお江(ごう)の最初の嫁ぎ先。その時お江は10歳、まだ幼い子供が心細い思いをしながら嫁ぎ、たった3年の結婚生活で強制的に引き離されてしまいました。
お江は、その後秀吉の甥・豊臣秀勝と結婚するも秀勝が24歳で病死、お江は3度目の結婚で2代将軍・徳川秀忠の正室となり、3代将軍となる徳川家光を授かります。
秀吉の手駒として「政略結婚」させられたお江ですが、その先で運をつかみ取っていったから、将軍の母となる強運に恵まれたんですね。
大野城の天守閣から一望できる伊勢湾や鈴鹿山脈は、絶好の写真スポット。中部国際空港から飛び立つ飛行機が見えることもあり、季節や時間によっていつも違う風景を見せてくれます。
400年以上前に、お江もこの風景を見てたのかもしれませんね。
※お城の主郭部分が城山公園となっていて、トイレは公園側に1か所あります。
大野城の御城印はある?
大野城の御城印は、大野城にて販売会の時に購入することができます。定期的に販売会が行われていますが、毎回完売になる人気ぶりです。
販売会以外では、常滑市観光プラザにて書置きの御城印を購入することができます(1枚300円)。
住所:常滑市金山字城山地内
展望台:(3~10月)9:00~17:00 (11~2月)9:00~16:00
入場料:無料
常滑市観光プラザ
住所:常滑市鯉江本町5-168-2
開館時間:9:00~17:30 年末年始休み
城山公園の佐治神社
大野城跡の一番高い一角にある「佐治神社」、大野城旧主・佐治氏が祀られています。一番右の像は佐治一成(さじかずなり)、佐治氏最後の当主です。
真ん中に佐治神社の祠、左側に一色社の祠と、少彦名命(すくなひこなのみこと:薬の神さま)、大己貴命(おおなむちのみこと:国造りの神さま)と刻まれた石もあります。
一成は大野城を出た後、伯父である信長弟・織田信包(おだのぶかね)を頼って伊勢に逃れました。そこで信長の娘と再婚、現在、京都市龍安寺に一成夫婦のお墓が並んでいます。
かつての奥さん(お江)は徳川将軍家に嫁入りし、一成は城を失くしてしまって、戦国時代の無常を感じます。一成も再婚して、落ち着いた日々を過ごすことができたと思いたいですね。
佐治神社の前には門が付いていて、花が飾られていました。地元の人たちから大切にされている神社なんですね。
尾張大野城のアクセス駐車場は?
大野城へ電車で行くなら、名鉄名古屋駅から名鉄名古屋本線に乗り、途中で名鉄常滑線に乗り換えて「大野町駅」で下車します。大野町駅から南東へ15分ほど歩きます。
大野町駅は急行、準急、普通電車が停車します。「西ノ口駅」の方が距離的にはちょっと近いんですが、普通電車しか停車しないので、気をつけてくださいね。
車の場合は国道155号線を南下して、「堀田」の交差点を東へ行くと、城山公園北入口駐車場(11台)に行きます。滑り台やシーソーなどの遊具がある城山公園を通って、大野城に向かいます。
「青海山団地西」の交差点から東へ行くと、城山公園南入口駐車場(15台)があり、南入口駐車場の東側の住宅街の中にも8台ほどの駐車場があります。
住宅街の駐車場が大野城に一番近い駐車場なんですが、ちょっと狭くて駐車しにくいので、普通車なら西駐車場がおすすめです。
西駐車場から行くと階段が続くので、歩きやすい靴でお出かけくださいね。
>>大野城がある常滑市の観光情報はこちら【楽天たびノート】※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。
さいごに
大野城の歴史や御城印、佐治神社とアクセス駐車場についてお伝えしました。
2011年の大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」の放映で広く知られるようになった大野城、季節によっては蚊が多いので、虫よけ対策を万全にお出かけくださいね。
・常滑観光モデルコースでやきもの散歩道を行く!おすすめスポットとアクセス駐車場は?
・INAXライブミュージアムの入場料とできる体験は?イタリアンランチもおすすめ!
・セントレアで時間つぶしのすごし方は知られざるエリア探検へ!中部国際空港の楽しみ方
・フライトオブドリームズ現在は入場料金が無料に!シミュレーターの予約方法は?