名古屋市北区にある山田天満宮に行ってきました。学問の神様・菅原道真公を祀る天満宮で、受験シーズンには合格祈願の参拝者が多く訪れる神社です。
でも実際に歩いてみると、「境内をのんびり歩くだけで気持ちいい場所だな」という印象が先に来ました。
しかも境内には金(こがね)神社という金運で有名な神社もあって、銭洗いの体験もできます。
名古屋駅からJRで約12分、大曽根駅から徒歩8分という場所に、こんなに見どころがある神社があるとは思っていませんでした。
今回は山田天満宮と金神社、そして毎年1月25日に行われる「鷽替え神事」も合わせて紹介します。
山田天満宮とはどんな神社?

山田天満宮は1672年、尾張徳川家2代藩主・徳川光友が奉祀した歴史ある神社。
ご祭神は菅原道真公——学問の神様として有名ですが、八方除け・開運出世・諸願成就・悪事災難除けのご利益でも知られています。
名古屋城の鬼門の位置にあることから、方位・地相・家相・日柄などに由来するすべての災禍を取り除く「八方守護神」として、古くから庶民に親しまれてきました。
「何をやってもうまくいかない」という八方塞がりの時期に参拝される方も多いそうです。
名古屋の合格祈願の三大天神(山田天満宮・上野天満宮・桜天神社)のひとつでもあって、受験シーズンになると絵馬や御朱印を求める参拝者で賑わいます。
静かな境内が心地いい
参道を歩き始めると、大曽根の住宅街の中にあるとは思えない落ち着いた空気があります。
参道の左右に座っている撫で牛は、自分の体の悪い場所をなでて、同じ場所を牛でなでると良くなるといわれています。頭をなでると知恵を授かるとも。
菅原道真公と牛のつながりには諸説ありますが、道真公が丑年生まれだったこと、牛が御遺骸を運んだ伝説などが由来とされています。

境内には方向祈願牛もあります。祈願する方向に牛の顔を向け、鈴を道真公にかけてお参りする独特の祈願方法です。
たくさんの方がお参りした証拠で、鈴が道真公を覆うように重なっていて顔が見えないくらいです。道真公は牛の頭が右側になる向きで座っておられます。
まずはここから参拝
山田天満宮の拝殿でまず手を合わせてから、境内を歩いて金神社へ向かう流れがおすすめです。お守りは30種類以上あって迷いますが、拝殿右側の授与所でゆっくり選べます。
御朱印は山田天満宮と金神社の2種類。オリジナル御朱印帳(1,200円・御朱印込み)は梅の花・うそ鳥・牛がかわいらしく描かれています。
境内にある金神社で銭洗いも体験

山田天満宮の鳥居をくぐって、参道の左側にあるのが金(こがね)神社。1746年創建、えびす様・大黒様・金山彦神・岐神が祀られていて、金運・財運・商売繁盛のご利益で知られています。
全国からの参拝者が訪れるほど有名な銭洗いの場所で、ジャンボ宝くじの販売時期には行列ができる時間帯もあります。土日祝日と一粒万倍日が重なると特に混みやすいです。
銭洗いはどんな雰囲気?

金神社の横にある銭洗い所に入ると、壁一面に「宝くじ1等当たりました!」「臨時収入がありました!」という喜びの声と、通帳のコピーや当たり馬券のコピーが貼られています。
銭洗いの手順はシンプルで、用意されているザルにお金や宝くじを入れて、えびす様とだいこく様に柄杓で3回ずつご神水をかけて洗い清めます。
財布ごとジップロックに入れて丸洗いする方も。宝くじは破れやすいので、ビニール袋に入れてから洗うのがおすすめです。濡れたお札を入れるビニール袋も用意しておくと安心ですよ。
銭洗い所の入口には、木槌をふって黄金を出す金ねずみさんの置物があります。財布納め所もあって、使い終わった財布をお祓いしてもらえる、というのも珍しい。
金神社の楽しみ方

金神社は「金運アップのパワースポット」として有名ですが、少し違った楽しみ方も。
壁に貼られた喜びの声を眺めながら「みんないろんな願いを持ってここに来てるんだな」とじっくり見ていると、「祈りの積み重ね」として面白い場所だと感じました。
銭洗いも「体験として楽しい」くらいの気持ちで来ると、肩の力が抜けてちょうどいい。
ご利益を真剣に求めて来る場所でもありますが、「名古屋散歩の途中に立ち寄る場所」としても十分魅力的です。
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山田天満宮の鷽替え神事とは?

毎年1月25日(初天神のご縁日)に行われる「鷽(うそ)替え神事」は、山田天満宮の冬の風物詩。
太宰府天満宮が発祥のこの神事は、木彫りの鷽(うそ)鳥を使って、前年の凶ごとを「なかったことに」し、今年の吉に替えるというもの。
「口先だけの嘘」ではなく、病気・災難・良くないことを幸運に替えるというのが本来の意味です。
鷽という鳥は雀より少し大きく、頭と尾が黒でグレーの羽をした鳥です。
菅原道真公が神事中に蜂の大群に襲われたとき、鷽が飛んできて蜂を食べてくれたという伝説から、道真公ゆかりの鳥とされています。
鷽という漢字が「學(学)」の字に似ていることも、天満宮との縁を深めているんだとか。
実際の雰囲気
コロナ禍以前は、封筒に入った木彫りの鷽を参加者がぐるぐると交換し合う神事でした。
太鼓の合図で「かえましょ〜!」と言いながら見知らぬ人と封筒を交換し合う——クリスマスのプレゼント交換みたいな和気あいあいとした雰囲気で、とっても楽しかったんですよね。
底に「福」か「幸」が書かれていれば大きな鷽や金の鷽と交換できるサプライズもあって、それだけで「ご利益をいただいた気分になる」という声がたくさんありました。
2022年以降は交換形式からの授与形式に変わり、木彫りの鷽を1体(1,500円)授けていただく形になっています。いつか交換形式に戻る日を楽しみにしている方も多い神事です。
混雑や注意点
2027年の鷽替え神事: 1月25日(月)10:00〜神事終了後〜16:30(鷽の授与)
山田天満宮で収穫された梅で作られる梅酒が神事後に限定販売されますが、午後の販売はなく、すぐ完売しちゃうくらい大人気。
手に入れたい方は午前中の早めに来るのがおすすめです。
所要時間はどれくらい?

- 山田天満宮の参拝だけなら、20分ほど
- 金神社の銭洗いも含めて境内を一通り歩くなら、30〜40分
- 御朱印・お守り選び・境内をゆっくり歩くなら、1時間ほど
コンパクトな境内ですが、撫で牛・方向祈願牛・金神社・銭洗い所と見どころが点在していて、じっくり歩くと意外と時間がかかります。急がずゆっくり過ごせる場所です。
住所:名古屋市北区山田町3-25
御朱印受付:9:00〜17:00
駐車場:あり(10台分ほど。祭事時は駐車不可)
周辺も少し歩くなら

大曽根エリアは地下鉄やJRの乗り換え駅で、名古屋市内へのアクセスがしやすい場所です。山田天満宮から足を延ばすなら——
徳川園・徳川美術館
徳川園は山田天満宮から徒歩約20分。実は山田天満宮を奉祀したのが尾張徳川家2代藩主・徳川光友なので、この2か所は歴史的なつながりがあります。
徳川美術館には尾張徳川家伝来の大名道具が揃い、隣接する徳川園は名古屋屈指の日本庭園。
「山田天満宮で道真公に参拝→徳川光友ゆかりの庭園を歩く」という流れが、大人の名古屋散歩として深みのあるコースになります。
大須商店街
地下鉄名城線で栄駅→鶴舞線乗り換えでアクセスできます。
寺社・昭和レトロ・食べ歩きが混在する名古屋の下町で、三輪神社や大須観音と組み合わせると「名古屋の神社散歩コース」として充実します。
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山田天満宮まとめ
山田天満宮と金神社は、「お願いごとをする場所」というより、名古屋で少し立ち止まる散歩先でした。
撫で牛の前でしばらく立ち止まったり、銭洗い所の壁の喜びの声を眺めたり、鷽替え神事の話を聞いたり——「急がずゆっくりいられる場所」として、名古屋散歩のコースに加えてほしい場所です。
大曽根駅からすぐという便利な場所に、これだけの見どころがある。知っておいて損はない名古屋の神社です。
