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小牧城は誰が建てた?見どころは?石垣や土塁が語る戦いの歴史ドラマ!

小牧山城の模擬天守

小牧山城は織田信長が初めて築いた城として知られていますが、それまでの城と違って、初めて石垣が使われたお城、ってご存じですか?

それまでのお城は、土を掘って堀を作り、土を盛り上げて土塁を作ったお城だったんです。信長が小牧城を築城する前に住んでいた清洲城には、石垣はありませんでした。

この記事では、織田信長が手掛け、徳川家康が改修した小牧山城と歴史館、御城印、名城スタンプ、小牧山城れきしるこまき(小牧山城史跡情報館)についてご紹介します。

桶狭間の合戦で大名として名を挙げた信長の、センスが光る小牧山城をぜひ歩いてみてくださいね。

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小牧山城は織田信長が築城し徳川家康が改修

愛知県小牧山城内の地図

1560年、織田信長は桶狭間の戦いで今川義元を討った後、松平元康(徳川家康)と同盟を結び、次は美濃をとる!と決め、標高約86mの小牧山に城を築きました。

初めて石垣を使ったお城で、三層の天守が山頂に建てられ、石垣でしっかりと固められました。城内には、連続する石垣や岩盤の壁など、攻め込まれにくい防御施設が作られました。

それまでのお城とは全く違う、信長の野心と先進的な技術が使われたお城でした。きっと、当時の人たちから見れば、度肝を抜かれた城だったはずです。

1563年、信長は清洲城から小牧城へ居城を移し、犬山方面を支配して尾張統一を果たしました。そして、1567年に斎藤龍興(斎藤義龍の子)から美濃を奪うと、岐阜城へ居城を移します。

小牧山城はわずか4年で廃城となってしまいました。

1582年、本能寺の変で信長が斃れると、羽柴秀吉は清須会議(信長の後継者を決める会議)でうまく立ち回り、実質的に織田家を差配する立場になっていきます。

1584年、織田信雄(信長の次男)・徳川家康連合軍が、小牧山城を改修して、犬山城の秀吉と対峙します(小牧・長久手の戦い)。半年以上、小競り合いを続け、和睦。

小牧山城は再び廃城となりますが、家康が江戸幕府を開いたのちに小牧山城は徳川家の所領として一般の入場を禁止し、昭和になって尾張徳川家から小牧市に寄贈されました。

小牧山城に残る信長が手掛けた城つくり

愛知県小牧山の大手口

小牧山城は、まっすぐ一直線に伸びる大手口があります。当時の大手口は横幅は5.4mの石畳で、馬に乗ったまま上がれる道だったようです。

普通のお城は、侵攻されにくいように、くねくねと曲がりくねった大手口があり、一直線に城に向かう道はあまり見られないんですよね。

大手口がまっすぐ作られているお城は小牧山城と安土城くらいなんだとか。信長は「見せる城」にこだわって、木戸銭を徴収して、町人たちにもお城を見せていた、と言われています。

もちろん、大手口がまっすぐだから攻めやすい城、というわけではなく、大手口の左右両脇はかなりの土が盛られていました。

北側を見ると、8mの高さの土塁に、空堀があって、また更に8mの土塁が作られています。敵の進入を防ぐために、三重もの石垣で本丸を守っています。

小牧山城の土塁と空堀

歴史を書き留めた古い書物には、小牧山城は「火車輪城(かしゃりんじょう)」と記されています。

2018年から行われている発掘調査で、小牧山城は階段状に3段石垣が積まれていて、石垣と石垣の間は通路になっていたようです。

その通路に松明を置くと、城を囲む石垣がぐるっと照らされて、火の城に見えたんですね。見る人を圧倒させる、現代のライトアップをやっていたのかもしれません。

しゃちほこを天守に初めて乗せたのも信長と言われていて、信長は戦いの砦としての城としてだけではなく、権力の象徴として見せる城へと変えていったんですね。

小牧山城の石垣調査で分かったこと

小牧山城

戦国時代のお城にはほとんど見つかっていない、石垣を取り入れて築城された小牧山城。

岩盤(チャート)がせりあがった山を垂直に削って、その上に石垣が積まれています。現在は、460年前のチャートと積まれた石垣を見ることができます。築城時のオリジナルの石も入っているんだとか。

石垣は野面積みで、大き目の石を積み上げ、土と石垣の間には、小さな石(裏込め石)を詰めて、強度を出していました。

玉石が敷き詰められ側溝跡も見つかっていて、信長の居住用の建物があったのではと考えられています。堀で区画された武家屋敷が立ち並んでいたことも、明らかになっています。

家康が改修した小牧山城の土塁

愛知県小牧山城の土塁の断面

家康が小牧山城に入ったのは1584年、信長が亡くなってから2年後です。山の中腹の堀や土塁、山麓に二重の堀と土塁などを改修し、犬山城に陣を置く秀吉と対峙しました。

小牧山の北東に土塁の断面が展示されています。一般的な地層と逆になっているんです。堀を掘った土を積み上げて土塁を作っていったから、なんです。

しかも、踏み固めて土塁が作られていないことから、とにかく急こしらえで、短期間で改修工事をしたことがわかります。(この防御施設を5日間で改修したんだとか!)

小牧山のふもとをぐるりと囲うように堀があり、土塁が積まれています。

愛知県小牧山城の虎口

家康の改修で作られた虎口↑(こぐち:城の出入り口)。桝形に深く掘り込まれていて、敵の進入を拒むように作られています。

江戸時代になると、小牧山は徳川家の大切な場所として尾張徳川家によって管理され、周りに柵を建てて保存されたため、当時の土塁や堀が現代まで残されています。

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小牧山城の見どころは?

愛知県小牧山城の小牧歴史館

小牧城は昭和42年に鉄筋コンクリートで建設された、3層4階建ての模擬天守で、「小牧市歴史館」になっています。(平成23年4月にリニューアルしています。)

古墳が築かれた時代から武士の時代まで、発掘調査の出土品の展示や、小牧・長久手の戦いが立体パノラマでわかりやすく解説する音声ガイドがあります。

最上階の展望室からは、はるか遠くに名古屋のツインタワーや御嶽山を眺めることができます。天気が良ければ、名古屋城・犬山城・岐阜城も見ることができますよ。

信長はここから岐阜城をにらみながら、どう攻略してやろうかって考えていたのかも…と考えると、歴史ロマンを感じますよね~。

小牧山城の御城印と名城スタンプは?

小牧山城の御城印(御朱印)は小牧市歴史館の受付と、れきしるこまきの受付で購入することができます。

織田家の家紋が入った織田信長バージョンと、徳川家の家紋が入った徳川家康バージョンの2種類があります。両方とも書置きで各300円(税込)、日付けのみスタンプで押印です。

続日本百名城(149番)のスタンプは、小牧市歴史館にあります。

小牧市歴史館
開館時間:9:00~16:30
休館日:第3木曜日(祝日の場合は翌平日)・年末年始(12/29~1/3)
入場料:一般200円(れきしるこまきと共通)

れきしるこまき(小牧山城史跡情報館)

愛知県小牧山城内のれきしるこまき

小牧山のふもとにある「れきしるこまき」は、小牧山城史跡情報館。2019年4月に開館したばかりの、映像をつかって小牧山の歴史を伝える、新しい施設です。

エントランスの先にある「城郭シアター」では、信長・秀吉・家康の3英傑が関わってきたお城について、床面の日本地図に表示される城名を踏むと、壁面の大画面でそのお城について紹介してくれます。

現在していない安土城の、独創的で豪華な想像図は、「ほぉ~っ」と声が出ちゃいますし、床面の地図の、海の上を歩くと波が立ち、自分がゴジラになったかのような気分も味わえます。

隣の部屋では、戦国時代の合戦や小牧山の歴史を学ぶことができます。歴史を伝えるキツネの声は「さくらひろし(ちびまる子ちゃんのお父さん)」、あのひょうひょうとした口調につい引き込まれちゃいますよ。

次の間では、石垣模型に映し出されるプロジェクションマッピングで、石垣について教えてくれます。手前の石に手をかざして映像を選択すると、石垣について教えてくれます。

石1つで、どこから持ってきた石なのか、とか、いろんなことがわかるのって、おもしろいですよね。

レクチャールームでは、落語家でお城好きな春風亭昇太師匠が小牧山城の見どころや、発掘調査の様子を教えてくれる映像が流れていました。

とってもわかりやすくて面白いので、小牧山城を歩く前にぜひご覧になってみてくださいね。

れきしるこまき(小牧山城史跡情報館)
住所:小牧市堀の内1-2
電話番号:0568-48-4646
開館時間:9:00~17:00
休館日:第3木曜日(祝日の場合は翌平日)・年末年始(12/29~1/3)
入館料:一般200円(小牧市歴史館と共通) 18歳以下無料
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小牧山城のアクセス駐車場は?

小牧山城へ電車・バスでの行き方

名古屋から一番わかりやすい行き方は、名古屋から名鉄犬山線で「岩倉駅」下車します。岩倉駅にはミュースカイはじめ、どの電車もすべて停車します。

岩倉駅から名鉄バス岩倉F線(小牧駅行)で「小牧市役所」で下車、小牧山城は目の前にあります。

または、名古屋駅から名鉄犬山線で「犬山駅」まで行き、小牧線に乗り換えて「小牧駅」で下車します。名鉄小牧線は犬山駅が始発になります。

小牧駅から西側(名鉄小牧ホテルがある側)へでて、シンボルロードをまっすぐ歩くと、正面に小牧山城が見えてきます。約20分ほど歩きます。

小牧駅からバスで行くこともできます。バス乗り場は小牧駅の東口バスターミルから乗車します。

小牧市コミュニティこまき巡回バス(1回200円(税込))で「小牧市役所前」で下車します。

小牧駅から小牧市役所へは、ほとんどのコースのバスが停車する(55~60コースと、桜井経由・小牧市民病院経由は停車しません)ので、確認のうえ乗車してくださいね。

平日も土日祝日も同じ時刻表で運行されていますが、年末年始(12/31~1/3)はお休みです。

小牧駅から名鉄バスや、あおい交通ピーチバスで小牧市役所へ行くこともできます。

小牧山城へ車で行く・駐車場は?

車で行く場合は、名神高速道路・東名高速道路の「小牧IC」から南へ約2Kmです。

駐車場は国道155号線沿い、小牧警察署手前にコインパーキング(小牧山北駐車場/50台)があります。最初の2時間は無料、以降30分100円(税込)で、24時間1,000円(税込)打ち切りです。

※小牧市役所の駐車場は、土日解放されています(無料)。

小牧山北駐車場
住所:小牧市小牧1-1
入出庫時間:終日
>>小牧山城がある小牧市の観光情報はこちら【楽天たびノート】

※情報が変更されている場合もありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認くださいね。

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さいごに

信長が築城し、家康が改修した小牧山城の歴史や見どころ、れきしるこまき(小牧山城史跡情報館)についてお伝えしました。

続日本の100名城に選ばれている小牧山城、頂上の歴史館まで上がると、息が切れちゃうくらい、ぐるりと回るといい運動になります。

休憩所前の芝生では、家族連れがお弁当を食べたり、バドミントンを楽しんでいました。春にはソメイヨシノやシダレサクラが1,150本咲き、さくら祭りが開催されます。

ぜひゆっくり散策してみてくださいね。

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