稲沢市にある祖父江善光寺は「極楽をこの世で拝める」寺ってご存じですか?
戒壇(かいだん)巡りは一寸先も見えない真っ暗闇の回廊を歩いて、「極楽の錠前」に触れることで、善光寺如来さまとご縁を結び、来世の極楽浄土を約束いただく道場です。
稲沢市祖父江善光寺の戒壇巡りでは、極楽浄土が表現されていて、視覚的に極楽浄土を知る事ができるんです。
この記事では、祖父江善光寺の戒壇巡りや本堂内・境内の様子、御朱印、アクセスについてご紹介します。
この世で見られる極楽って気になりますよね。一体どんなところなんでしょうか???
祖父江善光寺の戒壇(かいだん)巡り

祖父江善光寺の由来は?
通称「祖父江善光寺」は「善光寺東海別院」、信州善光寺の別院になります。信州善光寺の本堂の約3分の2の大きさで、このあたりではかなり大きなお寺です。
現在、信州善光寺に祀られているご本尊(秘仏)、戦国時代には名だたる武将たちが欲しがって、あちこちにご本尊を遷しました。
織田信長が岐阜城近くに祀っていたご本尊を、本能寺の変の後、信長の次男織田信雄によって尾張の甚目寺に祀られます。そのご遷座途中に立ち寄った場所が、祖父江付近でした。
その場所から、1本の茎に2つの花が咲くハス(双蓮)が咲き、おめでたいことの前兆とされて、祖父江善光寺が創立されました。
祖父江善光寺の極楽戒壇巡り

祖父江善光寺の戒壇(かいだん)めぐり、ご本尊が祀られている下の、真っ暗な回廊を歩いて行くと、「日本一の極楽」を拝むことができるんです。
本堂の右側にある事務所で声を掛けると、手首に巻くブレスレッドがいただけます。それを右手首につけると、暗闇でほんのり薄緑に発光します。
その右手を壁につけて、真っ暗闇の中を歩いて行くんですが、本当に目を開けているのかわからないくらいの暗闇です。右手の壁だけを頼りに歩いて行きます。
気が付くと、左手を頭の斜め上に出して歩いていました。頭をぶつける恐怖心?なんでしょうか。角を曲がって歩いて行くと、前方がほんのり明るいのが見えました。
さらに角を曲がった右側に、極楽浄土がありました。黄色や緑の光を放つ蓮の花、空には迦陵頻伽(かりょうびんが:上半身が人で下半身が鳥)や共命鳥(ぐみょうちょう:1つの体に2つの頭を持つ鳥)が舞っています。
奥にはたくさんの如来さまや菩薩さまが並んでいて、キラキラと輝いています。極楽浄土って、煌びやかで、ほぉっとため息が出るような世界なのね~って、見とれてしまいます。
極楽浄土の前に錠前があり、触れることで如来さまと縁を結び、来世で良い果報がもたらされるそうです。極楽浄土に満足して先へ進んでしまいそうになりますが、忘れずに錠前に触れてきてくださいね。
真っ暗の中を進む恐怖心を克服し、何事にも打ち勝つ勇気を得て、如来さまにご縁を頂いて、生まれ変わって外に出る、そんな戒壇巡りにぜひチャレンジしてみてくださいね。
住所:稲沢市祖父江町祖父江南川原57-2
電話番号:0587-97-0043
戒壇巡り:大人300円 小人150円
なで仏さんと願掛け仏さん
本堂の左側には、「おびんずるさま(なで仏)」と「おもかるさま(願掛け仏)」が並んでいます。
おびんずるさまはお釈迦様の弟子で神通力を持っていたんですが、その力をむやみに使ったことで涅槃に入ることを許されず、今も民衆を救い続けています。
自分の体の悪いところと、おびんずるさまの同じところを交互になでると治してくださるご利益があり、特に足腰の病気にご利益があるそうです。
おもかるさまは、石仏のおもかるさまを持ち上げて、重いか軽いかで願い事をします。重ければ願いはまだまだかなわず、軽ければ願いは通じるんだそうですが…。
石仏のおもかるさまはとっても重い!です。心がけが悪いと持ち上げることはできない、と言われています。ぜひ、チャレンジしてみてくださいね。
祖父江善光寺の寝釈迦さま

本堂を向いて、寝釈迦さまがおられます。お参りすると、ぽっくり逝けるご利益があるんだそうです。
寝釈迦さまの東側は工事中でした。新しい鐘楼(鐘つき堂)が建立中とのこと。
参道のあちこちに蓮(ハス)のお盆が置かれていて、6月下旬頃から8月にかけて、いろんな種類の蓮が楽しめます。夏の参拝がおすすめですよ。
祖父江善光寺の御朱印は?

祖父江善光寺の御朱印と、境内にある「根福寺」の御朱印は、善光寺の事務所で授けていただけます。(根福寺は尾張七福神のえびす様が祀られていて、商売繁盛・家運隆昌のご利益があります。)
祖父江善光寺のオリジナルの御朱印帳もあります。蓮の花と本堂が描かれています。
尾張七福神めぐりのバスツアーもあり、御朱印は人気があるようです。日曜日の夕方に伺いましたが、数人の方が本堂前で御朱印の出来上がりを待っていらっしゃいました。
御朱印の受付時間は明示されていませんでしたが、御祈願の受付時間が9:00~17:00なので、その時間内に行かれるのがおすすめです。
祖父江善光寺のアクセスは?

電車・バスでの行き方
祖父江善光寺の一番最寄り駅は、名鉄尾西線「森上駅」です。名古屋からJR東海道本線「尾張一宮駅」で下車し、名鉄一宮駅から尾西線に乗り換えます。
JR「尾張一宮駅」と「名鉄一宮駅」は同じ建物なので、それぞれの改札を通れば行き来できます。
名鉄名古屋駅から名鉄名古屋本線で「名鉄一宮駅」乗り換えでも行けますが、JRに比べると料金は少し高くなります。
名鉄「森上駅」からは祖父江善光寺までタクシーで5分、または稲沢市コミュニティバス「祖父江・稲沢線ふれあいの郷系統」を利用します。森上駅から「善光寺南」まで、約15分ほどです。
稲沢コミュニティーバスの善光寺方面は、1日3便ほどしかありませんので、時刻表(祖父江・稲沢線)をご確認のうえ、ご利用くださいね。
月曜日~土曜日(日曜日・祝日・年末年始は除く)
片道200円
※森上駅から徒歩で行くなら、30分くらいかかります。
車での行き方・駐車場は?
名神高速道路「羽島IC」から南東へ、または東名阪高速道路「東名阪弥富IC」から北へ向かいます。主要道路のあちこちに善光寺への看板が立っていますので、迷うことはないと思います。
善光寺の南側に第1無料駐車場があります。大型バスも駐車できるほどの大きな駐車場です。駐車場から善光寺まで少し歩きますが、目の前に本堂が見えているので、迷うことはないですよ。
さいごに
稲沢市祖父江善光寺の戒壇巡りや本堂内・境内の様子、御朱印、アクセスについてお伝えしました。
祖父江善光寺は「極楽をこの世で拝める」お寺です。真っ暗闇の中に極楽が現れると嬉しく思うのは、何も見えない不安から解放された安心感、なんでしょうか。
ほんの数分真っ暗闇の中にいるだけで、 自分が頼りない存在だと気付き、当たり前に見えている外の世界が恋しくなります。
本堂の大きさにも圧倒される祖父江善光寺、ぜひお出かけくださいね。
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